2015年10月 中村祐司の教育日誌
15/10/05. Mon.
地方自治論
後期の担当授業が始まった。教室変更の受講生への連絡は問題なし。最初にMoodle使用の手続を説明した後で、論文でいえば序論に相当するのだろうが、地方自治についてこれまで自分が向き合ってきたスタンスを説明した。何とかこれまでに自分が書いてきたものを素材に授業を進めていきたい。その後地方と国家をテーマにグループ討議。人数的にもやりやすい。次回は振替の関係で10日後となるが、まずは順調なスタートを切ることができた。
現代政治の理論と実際
タイムリーな話題を取り上げるため、初回のテーマをTPPに設定した。俄勉強で用意したパワーポイントの資料をもとに構成国、形成の背景、各国間調整の課題(とくにバイオ医薬品、乳製品、自動車部品など)について話題を提供する。その後3グループに分かれて話し合う。初回にもかかわらず、消費者に及ぶす影響予測などポイントを押さえた指摘があった。次回もう一回取り上げ、今後の推移についても皆で検討したい。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
皆で顔を合わせるのは久しぶりだ。まずは書類提出の手続をできるだけ手早く終える。その後市政研究センターの方が来てくださり、中間報告の打合せ。いよいよ今月から本格始動だ。テーマも変えた。やるべきメインプロジェクトは、まちづくり提案、ジョイント共通テーマ、同分科会、大学・地域連携事業の4つだ。相互に無関係ではないし、まずは自分たちのために懸命に取り組んでいこう。
卒論指導
残念ながら全員は揃わず。3年生にも最初に出てもらい、研究生2名を紹介。成績など配布するものや秋のオープンキャンパスのアルバイト依頼などいろいろあり、まずはこれを済ます。卒論生一人ひとりから進捗具合について報告。その後今後の発表の割当を決める。あらためて残された時間は決して多くないことを実感した。教員にとっての原稿締切も同様だ。こうしたことは以前はわかっていたこと。やるしかない。
比較政策研究(大学院)
毎度のことだが、初回に強調したのはとにかく自分の文章を積み上げていくことと、言語の問題より問題意識が大切なことの2点。その後各自の修士論文作成に生かしてほしいと強調した。2枚の文章を課すこととする。全員から研究テーマについて紹介させ、その後次回以降の割当を決める。とにかくこの授業の時間は集中・圧縮型であり、その分授業以外での用意(文章作成)の中身が問われることになる。
15/10/15. Thurs.
地方自治論
木曜日だが振替で月曜授業。広域自治体に焦点を当てる。4つのグループに分かれて討議。施設や事業など結構出てきた。一方でどうしても遠い存在であることも窺えた。しかしまずは受講生が育ってきた社会環境を振り返り、都道府県の存在を意識する機会を設けたことはそれなりの意義があったように思われる。次回は市町村・コミュニティレベルを対象としたい。
現代政治の理論と実際
TPPについては今回でラスト。その内容すべてを理解することはできなかったものの、知的財産、競争環境、投資など乳製品、バイオ製品、自動車以外の分野・品目にも目を向けて自分なりに理解したことを説明した。教員の説明が予想外に長くなったものの、後半はグループ討議。そして受講者全員で今後の展開や自分たちが受ける影響などについて話し合った。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
昼休みは50分あるものの、学部事務に寄ったり、午後2コマの見通しを付けたり、昼食を済ませたりしているとあっという間だ。先週と違い今日は時間の使い方に比較的余裕があったので、今後の研究室スケジュールややるべきことについて、丁寧気味に一つ一つ確認していった。書類作成など実務手続は慣れが肝心だと思うのであまり心配していない。「4大プロジェクト」のいずれについてもゼミ生は前向きで何とか切り開こうとしており、心配していない。
卒論指導
卒論の研究室内第一次締切が来月下旬なので、あと1カ月半後に迫った。本気で向き合えばすぐに書けるというものではないだろうが、書き出すには踏ん切りが必要だ。とにかくまずは10行、半ページ、1枚...と自らを無理にでも鼓舞していかなければならない。それを行うためのこれまでのゼミ論やまちづくり論文であったはずだ。
15/10/19. Mon.
地方自治論
中3日での同科目の授業はやはりきつい。市町村、コミュニティ、近隣レベルにおけるハード・ソフトの公共サービス経験について4グループに分かれてグループ討議を行った。前回の広域自治体レベルよりも身近なせいで実際の経験がいろいろと出された。担い手や担い手の苦労を想像してもらうこともした。いずれのグループでも話が盛り上がり、こうした展開はアクティブラーニングならではと感じた。次回は反転授業の試みで、塩谷町の指定廃棄物問題を取り上げる。過去2本の原稿はMoodleに今朝掲載した。グループは次回変えずに行く。
現代政治の理論と実際
ISについて、これまで教員が考えてきたこと、また、図解のネット情報の掲載を行った上で、三つのグループに分かれて話し合う。話し合いの後半は次回までに各自が調べておくことを決め、それに対してどのような結論が予想されるか、さらにはグループ全体でどのような方向性が示せるのかを推察させた。どんなに微力であっても考え追求し続けることが大切であり、次回はその実践となる。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
まちづくり提案の枠組みを4年生の一部にも参加してもらい、助言をもらう。今は迷う時期でいい。そこから何を生み出せるかだ。ジョイントについてもこれからが本番だ。幹事校のスタイルに柔軟に対応しつつ、自分たちができることを精一杯やればいい。地域連携事業も含め、身の回りのことがすべて勉強となっているのは、考えようによっては最高の学びの環境が与えられていることになる。
卒論指導
3名から報告。研究室内締切まで40日ちょっと。プレッシャーを楽しむくらいの図太さを持ちたい。卒業写真撮影の後、励ましのつもりで発言しながら、締切に追われる自分自身に言い聞かせていることがわかった。やはり最後は活字の勝負ということを確信した。むしろ教員も卒論生も同時進行で論文作成に全力投球できる環境を喜びたい。
比較政策研究(大学院)
前回は授業を進める上での実質オリエンテーションのような内容だったので、今回から報告がスタート。結局9名ということで報告割当の点でちょうどよくおさまった。3名から報告。質問も結構出た。こうした内容で1回1回を集中していきたい。内容が政策や制度の枠外であったとしても、社会科学系の視点との接点を見つけるよう心掛けたい。
15/10/26. Mon.
地方自治論
県の指定廃棄物の最終処分場問題を取り上げる。先週Moodleに2本の原稿を上げておいたので、反転授業の初めての試みだ。受講生の人数にも依るだろうが、原稿を印刷してきたり事前に調べたりしてきた熱心な受講生の割合が多く、各グループでの解決策を探る検討が行われた。今回は模造紙を使い、それを前面に並べての報告を行った。受講生にはこの県内重要課題をぜひ追い続けてほしいと思う。
現代政治の理論と実際
ISを対象に真っ向からグループ単位で考察する。現在進行形、しかも支配地域をめぐる攻防が続く状況下で、日本にとってもテロの脅威など決して他人事ではなくなってきている。この授業で避けては通れない問題だ。現実が善悪では解決しえ得ない中、限られた時間の中で誰もがもがきつつも、最終的に国境、人、SNSといったキーワードが抽出されたことに関心した。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
今後、1週間単位でのこの時間がやるべきことや進捗具合、さらには視点の醸成といった点でとても重要な機会となる。教員、院生、ゼミ生間で互いに確認し合い励まし合いながらやっていきたい。下を向く雰囲気がないのが何よりだ。今週木曜の夕方に県庁で大学地域連携の中間報告があり、その準備から始まり、ジョイントやまちづくりに向けた取り組みのスケジュール確認、その後に実際の研究作業に取り組んだ。メーリングリストに院生も加えなければ。
卒論指導
なかなか全員が揃わない。卒論もまずはこの1カ月が最初の正念場だ。教員も原稿締切が切羽詰まっているのでプレッシャーが掛かる気持ちはよく分かる。しかし、だからこそ伸び伸びと苦楽しく(=苦しく楽しく)論文作成に向き合ってほしい。考えてみれば論文作成という一点でこの研究室は3年生、4年生、修正・博士の院生、教員がつながっているのだ。