201310月 中村祐司の教育日誌

 

 


 

 

13/10/07. Mon.

 

 

地方自治論

後期授業が始まった。何年やっても最初は手探り感があり、少し緊張する。受講生の人数が未定であることから、初回は紙資料の配付はなしにして、OHPを使う。自分が直接活動に関係している分野から授業の素材を提供していきたい。この3日間、震災が総合型クラブに及ぼしている影響(いわき市)や県北西部地域のまちづくり(日光市栗山地区)について、現場でいろいろと考えさせられたので、そのことについて話をした後、後半は受講生全員の発言を促した。

 

 

学術英語講読

最初に、英文社説を1回につき4本、確実に読み取っていくというこの授業のねらいを述べた後、少し予習の時間と取って、1本目の”Abe’s economic reform”を読む。前期英語講読の授業評価で、グループワークの評判が良かったので、この授業では多めに取り入れていくつもりだ。個々に当てていく通常のスタイルと違い、ループワークにすれば事前にしっかり予習してきた受講生が報われるというか、不完全燃焼にならないと思われるからだ。

 

 

現代政治の理論と実際

カリキュラム登録時間改変の影響だろう。少人数での授業開始となった。テーマは消費税について。準備の都合上、ネット情報に頼らざるを得なかったが、押さえておくべき視点は提示したつもり。後半は受講生に自由に意見を言ってもらう。薄く広くとなろうが、毎回取り上げるテーマを変えるつもりだ。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

今日からまちづくり提案とジョイントに向けたゼミ活動のスタートの日である。残念ながら風邪などでゼミ生2名欠席だったが、今後やるべきことの共通認識は持てたのではないか。資料室も最大限に利用してほしい。ポートフォリオの作成、ジョイント共通と分科会のテーマも確定した。あとは実行あるのみだ。

 

 

卒論指導

課題についてはほぼ全員が提出。これが論文作成のスタートダッシュとなるはずだ。各自から簡単な報告。ポートフォリオについても作成。次回以降の発表の割当を皆で決める。ジョイント参加者についても確定した。久しぶりに研究室のみんなと顔を合わせ、改めて後期が始まったのを実感した。

 

 

比較政策研究(大学院)

初回、受講生同士が顔の見えるほどよい人数が集まった。始めて顔を合わせる院生もいて、自己紹介や研究テーマについて一人一人対話形式で進める。進め方は例年どおりで、修士論文の一部に盛り込めるような文章作成とその発信をこの授業のメインに置くことを説明し、了解を得る。大学院1年生とはいっても、進路のことや修論作成を考えるとそんなに時間があるわけではない。

 

 


 

 

13/10/15. Tue.

 

 

地方自治論

クラウドファンディングを用いた地域づくりの実践事例を紹介した新聞特集記事を配布して、その可能性や課題について2グループに分けて討議を行った。この時間はできるだけ受講生自ら当事者感覚で地域の課題解決を探ってほしいと思う。次回はユニークかつ顕著な成果をあげつつあるNPO法人によるまちづくりの取り組みをテーマに設定する。。良い意味で変化に富んだ授業内容としていきたい。

 

 

学術英語講読

しばらく様子を見てからという思いもあったが、善は急げといきなりの3グループ学習とする。手応えはあった。要するにしっかりと予習してきた受講生は、グループ学習の場でその成果を発揮できるというのが一番大きい。”Baby Cambridge”, “Media protection rules”, “Chinese corruption” を読む。最後まで行き着かなかったとしても、各グループで正確な意味を追求する時間を優先した。次回も同じグループでやることにした。

 

 

現代政治の理論と実際

所得間格差をテーマに最初に教員から基本的内容と論点について話題提供。その後、皆で話し合った。本来であれば、こうした場で「なるほど」と思わせる受講生の発言を控えておくべきだろうが、今回はそれだけの余裕がなかった。雇用についていえば、経営者、株主、消費者、公益の側面から多面的に論じ合うことができた。次回はエネルギー政策について取り扱う。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

ポートフォリオの返却や授業で用いた新聞資料の配付などを手早く済ませ、まちづくり提案とジョイントに向けた本格的なゼミ活動のスタートを切る。次回以降、このゼミの時間は報告・発表の場として、サブゼミというかインタビュも含め自分たちでぜひ積極的に動いてほしい。博士後期院生の尽力で無線LANのアクセスマニュアルができたが、反応はいま一つで少し残念。若い世代の電子媒体の使い方が明らかに変わってきている。

 

 

卒論指導

3名から報告。この時間もこれから11回が、各々の目標達成のために非常に重みを持つことになる。連休の際、各自の夏休みの宿題成果(テーマをめぐる文章化)に目を通し、コメントを作成したので、それを一人一人に配布した。博士後期予備論文審査のため、やむを得ず15分ほど早めに切り上げた。

 

 

 


 

 

13/10/21. Mon.

 

 

地方自治論

前回の授業が先週火曜だったので、やはり1日分詰まった感じがする。徳島県の小さな町を取り上げ、町の地域資源と町外からの人や企業の参入、さらに若者の参加も含め、グループ討議を行った。各グループからの報告で終わらずに、まちづくりをめぐるグループ間の合成の知恵を生み出そうと取り組んだ。

 

 

学術英語講

“Lesson from Egypt”, “Manning’s conviction”, “Middle East peace talks”, “Sino-Japanese ties”を読む。最初の1時間はグルー学習とする。各グループ間を教員が移動しやすいよう臨時通路も設けた。関係代名詞に連なる文章の長さから倒置となった箇所では、「分かった!」という受講生の笑顔に疲れが一気に吹き飛んだ。万人受けする授業に汲々となる必要はないと思い直した。

 

 

現代政治の理論と実際

エネルギー政策をキーワードに、以前オプティクス研究助成を受けた際に再生可能エネルギー、とくに太陽光発電について勉強した内容を素材に話題を提供し、後半は意見交換を行った。社会人受講生が過去に関連の仕事に従事した経験にもとづく話などがあり、それが意見交換の質につながった。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

ジョイントとまちづくり提案に向けた実務手続面での確認や、論文・発表内容について、グループ間でも互いにアドバイスを行った。学部3年のこの時期は就活なども気になるだろうが、本分は勉強だと思うし、両立は可能だ。いかに皆が前向きに協力し合えるかが、この大詰めの段階ではとても大切だ。

 

 

卒論指導

卒論生にとっても、日に日に日中の時間が短くなり、気温も下がってくるこの時期には焦燥感が募ってくる。しかし、何とか乗り越えてほしい。院生にとってもそのことは同様だろう。学部3年のゼミ生と同様、無線LANの設置はどうやら空振り気味。スマフォ時代恐るべしである。

 

 

比較政策研究(大学院)

もうあまり余力がない感じで、この時間にたどり着いた。しかし、子どもに対する教育分野で企業を考える受講生のやる気に皆が元気になった。概念論も重要だが、やはり若い世代にはどんどん行動力を発揮してほしい。たとえ失敗しても20代のそれは人生からみたら大きな糧となるのは間違いない。

 

 


 

 

13/10/28. Mon.

 

 

地方自治論

 イメージラボのOfficeのライセンス手続が途中のせいか、最初パワポが作用せずに焦ったが何とか事なきを得た。10数分遅れで授業ではじめてpeer to peerを実践する。留学生の院生から話題提供。とくに日本に来てからのエネルギッシュな生き方に、受講生は刺激を受けたようだった。後半は教員や受講生からの質問に留学生院生が応える形で進めた。感触としては半期の授業に3-4回ぐらいは取り入れたいと思った。

 

 

学術英語講読

今回はグループ分けせずに受講生と教員が向き合う形で進めた。“A rock and a hard place”, “U.S.-Russian relations”, “Coup terminology”, “Israeli settlements”を読む。2本についてはパラグラフ毎に受講生に訳させ、他の2本については教員が訳していった。このやり方だと教員による説明時間を確保できるメリットがある。次回は来週水曜でまたまた月曜振替授業となる。

 

 

現代政治の理論と実際

原発問題を話し合う。最初に新聞報道から、脱原発か原発再稼働を含むベストミックスかの異なる意見を採り上げ、その後、汚染水対策に注目し、震災後の推移や現段階での危機的課題について説明した。その後、受講生間での意見交換。明確な結論は出なかったものの、この時間の範囲内で皆でぎりぎり考え抜く機会を持ったのは確かだ。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

まちづくり提案の論文が大詰めに来た。2グループのうち1グループの草稿については率直に言って相当厳しいと感じた。しかし、まだ3日ほどあり、あきらめるには早い。予定を変更し明明後日に時間を取って、原稿の最終チェックをすることとした。2つのグループの着眼点はとても良い。自分たちの思いや考えるところを論文形式で仕上げて行く貴重なこの機会をぜひ生かしてほしい。

 

 

卒論指導

3名から報告。卒論生・修論生にとってはここからが山場の時期に入る。修士1年生にとってもこの時期の貯金(論文につながる文章作成)が後々ものをいう。博士後期2年の院生にとっては投稿論文など正念場の時期だ。研究室の4年生以上が全員集まるこの時間を大切にしていきたい。

 

 


 

 

研究室トップへ