2013年7月 中村祐司の教育日誌
13/07/01. Mon.
国際学英書講読
“Brazil’s debt write-off”, “Syria arms embargo”, “Myanmar’s baby ban”, “U.S. immigration reform”を読む。時間めいっぱいで何とか読み切る。とくに4本目の米国での移民法改正についての論述は味わい深かったゆえにもう少し時間をかけたかったところだ。次回はUUプラザにおいてグループ毎に読み進める。
余暇政策論
今月26日(金)提出の課題についてしつこいくらいに説明。資料も4枚配布する。課題については従来のやり方を大幅に変えた。教員からの趣旨説明に受講生は納得したようだ。再来週は休日なので残りはあと3回。教育活動である授業を通じて教員自身の視野も広げられたらと思う。
行政学演習
論文締切1週間前のゼミ。何となくゼミ生からの切迫した雰囲気を感じながら進める。つくづく論文を仕上げるのは大変なことだと思った。最終提出以前に目を通したいところだが、そうなると今週中が山場となる。最後はゼミ生自身がどう関わるか、その気概が、論文の質に直結するのだろう。
行政学
震災後に訪れた被災現地で撮った写真を素材に講義を進めた。まさに風化の影響か、残念ながら受講生全員が関心を持って聴講していたとはいえなかったものの、自分なりの問題意識はそれなりに届いたのではないだろうか。来週のグループワークでは、ぜひ思い切った提案をしてほしい。
卒論・院生指導
3名から報告。ゼミを履修する修士1年生にとってもこの1週間は正念場となる。卒論生・院生に限らないだろうが、個々のスケジュールと研究室のそれとの折り合いをどうはかっていくかが大切だ。とにかく踏み出さなければ何も始まらないとういことだろう。立場は違っても皆がやるしかないという点では共通している。だから研究室が存在するのかもしれない。
13/07/04. Thurs.
スポーツ・体育社会学(白鴎大学)
震災とスポーツ施設の面から、スクリーンに現地で撮影した写真を投影しながら授業を進める。残念ながら、受講生の反応に風化を感じないわけにはいかなかったものの、一定割合の受講生は画面を食い入るように見つめており、思わず説明にも力が入った。
スポーツ行政論(白鴎大学)
震災と地域スポーツ活動をテーマに、復旧・復興に奮闘する学校スポーツチームや地域スポーツチーム・クラブの活動を新聞報道から紹介した。メディアへの露出はどうしても人気・、メジャースポーツや国内・国外の大規模スポーツ大会に偏りがちであるからこそ、今回の授業のように、地味な目立たない市井の人々による懸命なチャレンジを丁寧に紹介する機会を持たなければいけないと思った。
13/07/08. Mon.
国際学英書講読
“The old new Egypt”, “Myanmar’s sectarian riots”, Obama’s ‘war on terror’”, ”Peace in Central America”を読む。UUプラザを使った2回目のグループ学習。4グループのうち残念ながら、1グループでは考え込む状況(沈黙)が続き、相互に指摘し合う場面があまりなかったようだが、後は生き生きと訳に取り組んでいた。各グループから出された疑問・確認カ所を教員が訳して終了。このように時には授業の環境を変えるのも有益だと思う。
余暇政策論
教育プログラム支援事業の第2弾として、県レベルのボランタリー活動中間支援組織のスタッフを招いて、話題提供とグループワーク。非常に感心したのが、グループワークを作動させる巧みさであった。講師は6つの各グループに自然に入っていって、受講生のやる気・本気を引き出していた。夢中になって地域資源を探ろうとしている受講生の姿にも感銘した。
行政学演習
工学部のオプティクスセンターでの成果報告会と重なってしまい、苦慮の末、ゼミ生には事前に昨日作成したメモを渡して、ゼミ論提出前の最終チェックと前期残り2回の研究室活動(ゼミ論報告・討論会など)について話し合わせる。急遽4年生2名が参加してくれたことも大きかった。慌てて駆けつけると、しっかりと対応してくれ、嬉しかった。
行政学
実務についてはまずは自分でやってみるべきだと痛感した。大変さが身を持って分かるからだ。机・椅子の配置などは研究室所属の4年生・院生などが迅速に動いてくれ大助かりだった。震災からの具体的な復興活動を6グループから提案させる。途中からいずれのグループも熱気あふれる感じで、床に模造紙を置いて奮闘するグループの姿に感動した。グループ討議時間を急遽延長したため、報告時間があまりにも短くなってしまったものの、2回目も成功といえるのでは。素直に、やってよかったと感じた。
卒論・院生指導
UUプラザ使用の本日ラストは卒論生と院生からの報告が一つずつ。最も気張らないで接することができるのがこの時間帯だ。しかし、どうしても体力面から疲労は隠せず。それでも今日1日、非日常の授業実践にチャレンジしたことは間違っていなかったと思う。大学を取り巻く時代的趨勢からも、今日のような授業スタイルを今後も節目節目で取り入れていければ。
13/07/18. Thurs.
スポーツ社会学(白鴎大学)
ブラジルで開催のサッカーコンフェデレーション杯が突き付けた課題などを対象とする。試験2週間前だが、これまで通り淡々と積み重ねていきたい。午後から所要が入っており、試験問題提出のために休み時間を活用して何とか作業を終える。週1回とはいえ、毎週の授業に穴をあけるわけにはいかず、こうした面でも仕事のやりがいと厳しさを感じた。
スポーツ行政論(白鴎大学)
日本女子アイスホッケー代表の話題やアジアに向かうJリーグ活動や選手等の活躍の具体例を追った。いろいろな事例を取り上げるたびに、スポーツの持つ横広がりの力強さと可能性をその都度確認させられる思いがする。スポーツ社会学と同じく、授業としては来週もう1回ある。
13/07/22. Mon.
国際学英書講読
“Offering a reward”, “Food for thought”, “Turkey’s presidency”, “Hong Kong’s stance”を読む。この授業ではとにかく1回につき4本読み切ることを第一目的としている。その意味ではずっと目的を達成してきた。対象についてもネットのようにはいかないものの、できるだけ新しい生きた話題を取り上げようと心掛けてきた。来週もう1回、まじめに確実に読み進めていこう。
余暇政策論
今週金曜締切の小論文について、スクリーンを使って最終的な確認を丁寧気味に行った。メールに添付した形での提出は遅ればせながら初めての試みで、多少の試行錯誤はあるかもしれない。後半は新聞を使った雇用面を含む情報提供。紙媒体を使った切り貼りのアナログ手法だが、ネット世代の学生にはかえって新鮮かもしれない。
行政学演習
提出・掲載されたゼミ論をめぐる自由討議の前半。教員からの連絡調整・事項は午前中と同様に授業アンケートもあり、実質1時間程度で行う。積極的な意見提示は3,4名だったので、次回はもっと他者の論文を読み込んできてほしい。前期のゼミは残すところあと1回だが、次回は自由討議の後半と後期の研究室活動のスケジュール確認などを行う。
行政学
前々回がスクリーンを使った話題提供、前回がグループワーク、さらに先週は休みだったので、久しぶりのレジメを配布しての講義形式の授業となった。板書を使ったこのやり方は確かに地味ではあるものの、今回の授業で取り扱った法令と予算の決まり方は、ぜひ受講生に把握してもらいたい重要事項だ。再来週の試験は思考力を問う論述形式となるが、そのもととなる知識形成もとても大切だと思う。
卒論・院生指導
来週もう1回あるものの、翌日すぐに試験に入る関係で、この時間の後で打ち上げを入れた。その準備で4年生・院生が頑張ってくれ、指導終了後は3年生も迎えとても爽やかな飲み会となった。来週には後期に向けて夏期期間中にやっておくべきことを学年別に整理して提示したい。前期の研究室活動もあともう少しのところまできた。
13/07/25. Thurs.
スポーツ社会学(白鴎大学)
前期ラストの授業。五輪招致は3都市が横一線で並んでいるのではないかとみる新聞報道を紹介した後で、八百長、ドーピング、指導における暴力、人種差別といったスポーツ活動をめぐる負の側面に焦点を当てた。毎回の授業でしっかりノートを取った受講生は、代替がきかない貴重なスポーツキーワード集を作成したことになる。来週の試験では構想力も大いに発揮してほしい。
スポーツ行政論(白鴎大学)
昨年のロンドン五輪における経済効果の中身について、額をめぐる疑問の声も含めて説明。その後、来季のJ3設置との関連でJFLが直面する運動課題、アジアで活躍するサッカー選手とそのプロ意識、バスケットボールの国際審判などを取り上げた。スポーツ社会学の受講生と同じく、毎回の授業で積み重ねてきた手書きのノートは独自の価値を持つはずだ。来週は試験の実施と採点があり、まだ終わったわけではないが、ひとまず4月以降の肩の荷が下りた。
13/07/29. Mon.
国際学英書講読
“G-8 agreement on Syria”, “Nuclear disaster”, “Gillard’s gender war”, “Details on spying”を読む。前期の授業として、1回につき4本を読み切ることを課したが、進度の点では目標を達成したといえよう。期待を込めていえば、奮起する受講生の割合を今後はもう少し上げたいところだ。ここで一息つきたいところだが、来週の試験も問題と模範解答の作成に取りかからなければいけない。
余暇政策論
新聞切り抜き(余暇と雇用の領域)の配布を最後まで続ける。レポート掲載の関係で研究室HPも紹介する。紹介しきれなかった新聞切り抜きについてはOHPを使ってスクリーンに映し出した。来週試験はないが、40本以上のレポートを読み込まなければいけない。夏休み気分になるのはまだ先といった感じだ。
行政学演習
前期最終回。自由討議の時間を圧縮せざるを得なかったが、学生にとって本格的な初めての論文作成の経験は貴重であったはずだ。次回の正式・形式的なゼミ活動は10月となるので、敢えて目立つように緑色の用紙を使って作成した今後のスケジュールについての用紙を配布して教員の意図を説明した。残った時間でゼミ生同士で夏休み中のスケジュールの相互確認を行わせた。高価なものは無理だとしても資料室で使用するパソコンをもう一つ購入する必要がありそうだ。
行政学
補足的なキーワードの説明と全体的なまとめのレジメを1枚配布。どんな政策であっても、専門家まかせではなく自分の頭で考え抜くことの大切さを強調した。この授業では初めてグループ討議を取り入れた。あまり懲りすぎてもいけないのだろうが、授業の工夫をますます要請される時代となっており、根幹的なところは崩さない形で、直すべきところはしっかりと変えていく授業スタンスを持ち続けたい。
卒論・院生指導
本日は事務的なことでばたばたせざるを得ず、落ち着きを失ったままこの時間に臨んだ。何はともあれ前期ここまで無事やってこれたことに感謝したい。卒論生も院生も夏休みにどれだけできるかが、秋以降の実りの質を大きく左右するので、原稿の文量や締切などについて念入りに確認し合った。来週2科目(英書と行政学)の試験がまだ残っているが、研究室活動と授業そのものについてはひとまず区切りを付けることができた点を素直に喜びたい。