20125月 中村祐司の教育日誌

 

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12/05/01. Tues.

 

余暇政策論

連休の谷間の授業。教員からの一方的な話題提供は今回まで。だいぶ盛りだくさんとなったが、シンガポールの統合型リゾート施設、格安航空券(LCC)、復興ボランティア、震災後の価値観の変容、大学とグローバル人材の養成、成功・失敗・挑戦、暮らしの棚卸し(過剰在庫・不良在庫・償却済みの資産)など、話題は多岐にわたった。踏み込んだ見方も提示。次回はレポート作成に向けたスケジュールを示す。

 

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12/05/02. Wed.

 

国際学英書講読

月曜振替授業。受講生はだいぶ減った感じだ。やはり実践となると社説4本読み切るのは抵抗ありか。”Perils of U.S. retreat”, “Extradition treaty”, “Politicians in S. Korea”, “Japan’s rebirth”を読む。理解の度合いに濃淡はあったものの、予習にまじめに取り組んできている様子が窺われた。この調子で進めていきたい。

 

新入生セミナー

 教室変更の連絡がうまくいかなくて、スタートは遅れたものの、この授業では受講生の顔と名前を一致させて常に対面形式で進めていきたい。テキストに沿って授業でのノートの取り方について、自分の経験を話した。新入生はこれから電子媒体とも付き合っていかなければならない。できるだけ肩の力を抜いて、しかしやるべきことはやるという姿勢で臨んでいきたい。

 

行政学演習

昼休みの時間がとても短く感じる。今日からレジメを提出しての報告。授業の延長とはいえ、ゼミ生自らが作っていくような時間としたい。テーマこそ個々に違うが、共通目標は、3年生前期の段階でもっとも力をいれた研究小論文を作成することだ。

 

行政学

レジメに沿って、古典的組織論などの説明。大方の受講生は吸収してくれたのでは。現在行政学では「組織と人」をテーマに地域のまちづくり再生事例を新聞報道から紹介した。出欠カードは11枚確認しながら配布。授業終了後に質問を受けた際、キーワードについての補足説明が必要かもしれないと感じた。

 

卒論指導

文章化したものの提出を2名から。書くという行為はつくづく大変だと思う。その代わり、紙であろうと電子であろうと残された活字は末永く、他者の目に触れる機会が出てくる。いわば、歴史上に自分の思考や考察を刻印できる優れものだ。論文作成は、やればやっただけの意義は確実にあるということだろう。

 

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12/05/07. Mon.

 

国際学英書講読

“Copyright violations”, “Corporate tax rate”, “Collective knowledge”, “Missile or satellite”を読む。2本目の社説では、そのような視点があったのかと感心した。受講者数もちょうどいい感じがする。この授業では11回の積み重ねが最も大切だ。月曜授業は先週水曜にやったばかりという感触もあったが、今後は前期終了まで1週間置きのペースとなる。

 

新入生セミナー

 やはり教室を大教室から小教室に変えたのは正解だった。顔と名前を早く一致させたい。テキストの文言をなぞってもあまり意味はないので、自分がこれまでの経験から得たことをだいぶ盛り込んで進めていった。次回からだんだんと受講生参加型に持っていくつもりだ。

 

行政学演習

 3コマ目にゼミがあるというのもようやく慣れてきた。ゼミ生自らが作っていく雰囲気になりつつある。誰もが“書く”ことにこだわって、その過程で他者のテーマについても理解も深めていければいい。ジョイント合宿やまちづくり提案の話もそろそろ具体化してくるだろうが、焦らずにじっくり構えていきたい。

 

行政学

いよいよ行政学の本論(中央・地方関係)に入る。大教室での授業はどうしても教員のしゃべりっぱなしになってしまう。丁寧に説明しようとして力が入り過ぎたかも。来週には中間試験の日程を示した方がよさそうだ。現在行政学の資料作りもしなければ。

 

卒論指導

2名から報告。進路をめぐり今が正念場といった感じだ。皆が自力で希望に沿った形で道を切り開いてくれれば。さすがにこの時間帯はどうしても疲れが出てしまうが、報告内容を聞き取る集中力だけは切らすまいと心掛けた。連休明け直後の連続授業を乗り切ったことで、次回からは1週間を単位とするリズムが出てくるはずだ。

 

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12/05/08. Tues.

 

余暇政策論

連休明けの区切りで、今後のレポート作成のスケジュールを提示する。心構え論だったが、すんなりと受け止めてくれたようだ。参加型の授業は就活などにも応用が効くはずだ。余暇関連と雇用に関わる新聞の切り抜きは継続していきたい。15回の授業では、途中で内容の切り換えを何回か行い変化を付けるこのやり方がいいのかもしれない。

 

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12/05/10. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

地域スポーツに関する人々の考えの変化、女子競輪に50歳でデビューする選手、総合型クラブが支援するマラソン選手、中国の金メダル獲得に関する世論の変化、スポーツ新聞の生き残りなどに関する話題を取り上げた。スポーツ社会に関する生きた素材をどんどん提供していきたい。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

売り上げ目標を達成した宇都宮ブリッツエン、栃木SC主務の仕事内容、栃木ブレックスのチーム運営哲学、元五輪選手による被災地支援などを紹介した。板書では話題となっている人々の名前をフルネームで記載するようにした。関心を持った受講生にはこうした人々の活動を後々になってまで追っていってもらいたいからだ。

 

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12/05/12. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

振替授業日。ロンドン五輪商戦、2016年リオデジャネイロ五輪開催をめぐるブラジル国内の選手サポート、ロンドン五輪におけるドーピング戦略、人々の受け止め方など。確かに土曜授業はリズムの点で不慣れを感じたが、興味深いスポーツ世界の素材を受講生に伝えることができる機会が、敢えて一つ増えたと捉え直すこととした。

 

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

コバルトーレ女川(男子サッカー)、湘南ベルマーレ厚木(女子ソフト)、FC東京普及部(サッカー)、日光バックス復活の経緯(アイスホッケー)、釜石シーウェイブズの挑戦(ラグビー)など、地域密着型スポーツの今後を占う好素材が揃った。探求したい貴重な事例が日々増殖している感じだ。

 

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12/05/14. Mon.

 

国際学英書講読

“Nuclear arsenals”, “N. Korea’s strategy”, “Syrian unrest”, “World Bank president”を読む。4本目が難しく、時間をかけた。しかし、じっくり読解に努めることで、書き手の意図をよりはっきりと把握できたように思われる。受講者数もこの程度がベストだ。受講生にはぜひ最後までやりきってほしい。

 

新入生セミナー

 「日本の統計」から任意に興味・関心の湧いたページについて、データから読み取れることと自分なりの感想を一人当たり2-3分で口頭報告してもらった。いずれもまじめに取り組んでいる。出席者もほぼ出揃い、セミナーとして良い雰囲気になってきた。発電所数と最大出力についてのデータとミニ地図を配布し、次回はここから読み取れることや、考えられる課題について皆で知恵を絞りたい。

 

行政学演習

 報告者に対する質問が活発で、最初から参加してくれた4年生が驚いていた。活気のあるゼミは教員にとっても望むところ。ジョイントやまちづくり提案の担当幹事についても自ら手を上げるゼミ生が出てくれば。論文の枚数についてそろそろ固めたいところだ。

 

行政学

制度論の大枠の日本版といったところか。戦後の中央・地方関係の改革、その後の新中央集権、93年以降の分権改革と盛りだくさんで、受講生にはきつかったかもしれない。3週間後の試験についても口頭で冒頭に言及。試験時間を来週には確定して伝えた方がいいだろう。

 

卒論指導

2名から報告。4年生にとって就活や試験で大変な時期だが、論文作成に向けて気持ちを切らさないことが大切。集まること自体に価値があるし、せっかく集まったのだから、次につながる何かを掴んでもらう時間帯にしていきたい。そろそろ卒論題目を確定しなければいけない時期となった。

 

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12/05/15. Tues.

 

余暇政策論

一人2分での口頭報告。余暇領域をめぐる受講生の関心が多岐にわたっていることがわかった。教員がテーマを設定するのではなく、受講生の関心や問題意識にもとづいて自らテーマを設定させるやり方は間違っていないと思う。のびのびと勇気を持って関心領域に飛び込んでほしい。必ず貴重な発見があるはずだ。

 

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12/05/17. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

英国女子統一チームのトップ選手の仕事・生活待遇について2人のトップ選手に言及した後、軍務に従事してきた米国のボクシング五輪候補選手と五輪出場確定の射撃選手について触れた。その後、多様性(Diversity)をキーワードにロンドン五輪をめぐる、障害、性別、人種、性的指向をめぐる課題と対応、進展について具体的事例を提供した。新聞記事にあった、「違う文化の選手が集まれば、いろんな発想も生まれる」といった指摘が興味深かった。パラリンピックの発祥についても知ることができた。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

昨年11月末の毎日新聞の特集記事で、総合型クラブについてこれまでの経緯も含めよくまとめた特集記事を使用した。スポーツ少年団の発足やその後の競技志向への変化についてもよくわかった。被災地にこれまでは見られなかったタイプ(復興寄与型)の総合型クラブの誕生や、地域のみんなを対象とする総合型クラブ活動など貴重な素材を提供することができた。

 

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12/05/21. Mon.

 

国際学英書講読

“EU’s insufficient firewall”, “Gay marriage”, “China’s cracks”, “New era for Myanmar”を読む。受講生の予習の程度に濃淡を感じたが、時には教員が読み進めたりして、時間内に何とか全部読み切る。この授業はとくに実践あるのみだ。4本目の”could have”を過去の願望と訳したのは間違い。未来形で訳すべきだった。この点、次回の冒頭に指摘しておくのを忘れないようにしよう。

 

新入生セミナー

 原発事業会社が所管する都道府県レベル(一部は県内で線引きあり)での範囲を総務省統計局のデータ、地図、新聞記事などで押さえながら、皆で認識を共有しながら進めていった。東京エリアと関西エリアにおいては、エリア外に設置された原発からの電力供給に頼っている構図が浮かび上がった。次回からはレポート作成を視野にいれたスケジュールなどを提示したい。

 

行政学演習

 今回は4名から報告。まずは64日の途中原稿提出を目指してほしい。活発なやり取りはあるので、その意欲をゼミ論に向けた活字の積み上げにぶつけてほしい。ジョイントやまちづくり提案についても自主的に手を挙げてくれれば。まちづくり提案に関する書類がボックスに入っており、ゼミ生分をコピーして、次回には説明の時間を少し持ちたい。

 

行政学

制度論の中枠(日本の議院内閣制、省庁制、行革による中央省庁の再編成)を取り上げる。現在行政学では、政府意思と与党意思の一元化をめぐる政権交代後の重い課題について問題提起した。早くも中間試験が2週間後に迫った。教員が考える水準をクリアする受講生をできるだけ増やすため、授業でもやる気を喚起していきたい。

 

卒論指導

本日分の授業資料などで研究室はごちゃごちゃになったままだが、とにかく資料室に入る。ジョイントやまちづくりについては、4年生の助けを借りなければ進まない面もあり、そのことで最初に時間を取る。3名から報告。留学生が母語以外の言語(日本語)で論文を書くのはつくづく大変なことであると再確認した。それでも、その難しさを克服する覚悟での来日であり、ぜひ熱く意欲的に正面から取り組んでほしい。

 

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12/05/22. Tues.

 

余暇政策論

この授業でも受講生によるレポート作成に向けたレジメ報告という、新たな段階に入った。相当に注意したつもりだが、レジメ配布がうまくいかず、出遅れた。次回からは一体型机・椅子を一列で輪になるように事前に配置しておこう。Aグループ11人からの報告に刺激を受けた受講生が、次回ではさらに意欲的な報告を行ってくれればありがたい。

 

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12/05/24. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

金メダリストの富と名声がもたらした明暗、ロンドン五輪開催をめぐる総費用の膨張や複雑な市民感情、五輪終了後の変化の捉え方など。板書中心の講義はアナログ手法の典型だろうが、手書きのノートは受講生にとって貴重かつオリジナルな情報源になるはずだ。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

国立競技場改築や防災機能施設としての体育施設をめぐる課題、公営ギャンブル復活に向けた運営、東京五輪招致と震災の風評問題など。具体的諸事例からスポーツ行政(マネジメント)関連の課題を把握し、方向性について受講生に考えさせるこの授業スタイルを継続していくつもりだ。

 

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12/05/28. Mon.

 

国際学英書講読

“Falklands war anniversary”, “Afghan women’s rights”, “Defector issue in China”, “Assad’s latest bluff”を読む。難しい構文が2カ所あったが、丁寧に説明し、受講生と理解を共有できた。この授業では国際社会の動向も把握できるメリットがある。終了後、質問があり、supply A with Bの解釈の基本的誤りが判明。来週、忘れないよう冒頭で指摘しておかなければ。

 

新入生セミナー

 指定されたテキストの該当カ所のポイントを指摘した後で、レポート作成に向けたスケジュールを提示。過年度生以外は全員まじめに出席してきていて、当たり前のことといわれそうだが、担当として嬉しい。新聞記事コピーも2種類配布。外の木々の緑も鮮やかで、1階の小教室も落ち着き感があり、良い雰囲気である。

 

行政学演習

 報告は4名から。活発なやり取りの時間があまり取れなかったが、いよいよ次回以降は文章作成を前提とした読み合わせに入っていく。まちづくり提案について朝、関係書類を複写したのでそれを配布して、来週までにじっくり読んでくるようにいう。ジョイントと合わせてそろそろ担当を固める時期だ。雰囲気はいいので、このまま皆で後期に突入できればいいのだが。

 

行政学

中間試験前の授業。しゃべりっぱなしとなるが仕方がない。制度論の小枠(公務員制度)と官僚制について。出席カードに配っていた際に、参考書籍を手元に置いていた受講生がいて、何となくやる気が伝わってくるようで嬉しかった。問題を作成しなければ。

 

卒論指導

この時間帯になるとどうしてもくたくたとなるが、言い訳してもあまり意味がないし、報告者2名の説明にとにかく耳を傾ける。協働をめぐってはこれまでの自分なりの経験から、ついコメントが熱くなってしまった。主役はあくまでも書き手であって、教員にはそれを側面支援することしかできないが、皆で励まし合ってゴール(完成)を一歩ずつ目指していきたい。

 

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12/05/29. Tues.

 

余暇政策論

5階の教室が空調なしで気持ちがいいのは、あと1週間ほどか。通り抜ける風は爽やかだが、太陽の照りつけがだんだんと厳しくなる時期でもある。窓際と廊下側でもだいぶ温度差もあり、窓の開閉、無駄の範囲での空調の利用など、工夫して対応していきたい。11名から報告。先週に続き、報告者には欠席なし。報告者の意欲を感じる雰囲気に満ちていたのがよかった。ただ、5分以内に収まらない報告が結構あり、コメントの時間がなくなったのが残念。余暇関連と雇用関係の新聞記事コピーも配布しただけで終わった。次回はこの点に注意しなければ。

 

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12/05/24. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

留学エリート選手の日本文化の受容、ロンドン五輪をめぐる新たなメディア(デジタルメディア)の出現、サッカー英国統一チーム結成の難しさとその背景などを対象とする。スポーツ放送に電子媒体は欠かせないが、この授業のように板書を通じて、最終的には各受講生独自のノートが出来上がっていくのも、ある種独特の伝達媒体といえるのかもしれない。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

Jリーグにおける地域密着の実践例(ガンバ大阪、ギラヴァンツ北九州、ガイナーレ鳥取、川崎フロンターレ、アルビレックス新潟)について新聞報道から紹介。商圏130万人程度というのが、最適なビジネス戦略対象規模として共通しているようで興味深かった。今月はとてつもなくたくさんの授業をやったような気がする。

 

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