2012年4月 中村祐司の教育日誌
12/04/12. Thurs.
スポーツ社会学(白鴎大学)
新年度担当授業のスタート。スポーツが社会に及ぶ影響、社会がスポーツに及ぼす影響を意識して、新聞報道から抽出した事例を紹介。授業のスタイルは板書中心でありアナログ手法は相変わらずだが、電子媒体が日常生活に浸透している受講生にとってはかえって新鮮かもしれない、と自分に言い聞かせる。キーワードをどんどん提供して、インターネット情報取得への契機にもなれば。
スポーツ行政論(白鴎大学)
最初の話題は2020年東京五輪招致をめぐる競合都市の事情について。単に諸事例の断片的な説明ではなく、各々から読み取れるところの、あるいは項目間から見いだされる特徴についても指摘するよう心掛けたい。
12/04/16. Mon.
国際学英書講読
本務校での担当授業がスタートした。カリキュラムの大幅改正で、勝手が異なり戸惑いながらも授業に臨む。前期でいえば火曜の2コマに授業を入れられないのが痛く、その反動で月曜に詰めざる得なくなった。一方で、教育、雑務、研究、学外活動など、週の前半と後半でかえってめりはりが効くようになるかもしれない。初回からいきなり英文社説4本を読むことはせず、最初の”Russian ruler”を丁寧に読む。次回は残りの3本をやるので、予習をしてくるように指摘しておいた。長丁場の出だしとしてはまずまずといったところか。
新入生セミナー
学部の教員がローテーションで担当する新入生対象の授業。初回は全員を対象に自己紹介など。この段階で出口(キャリア)について最も時間を使って説明するような社会状況である。次回から8名の担当教員が担当クラスに入る形で、共通のテキストをもとに進めていく。自分なりの経験から得たことを、頭ごなしにではなく、できるだけ丁寧に受講生に伝えていきたい。
行政学演習
3コマ目としてゼミを
行政学
教室の電気が当初点かず、マイクの電池は切れて(単3なのになぜ単4電池があったのだろうか)、資料も足りない(後に演壇の机上に残っていたことが判明)とのことで慌てたスタートとなった。しかし、初回に押さえておくべき内容を丁寧気味に伝えることはできたと思う。約100名の受講生となるとどうしても演説口調の話しぶりになってしまう。レジメのほぼ左半分の「ポイント行政学」は硬質な内容なので、右側の「現在行政学」のところで、受講生にはややリラックスしてもらうようにしたい。
卒論指導
文章化したものの提出について、卒論生も院2年生も皆がやってきて、幸先の良いスタートを切れた。報告を受けた後、今後の発表スケジュールの設定と割り当てを行う。事前にスケジュールの枠組みを前日に用意しておいてよかった。実務面でこまごまとしたことが結構あり、途中何が何だか分からなくなりかける時も。それでも院生の研究指導計画書など、いずれも見通しを付け、時間を30分ほど超過して無事終了。自分もこの後の時間はできるだけ空けておくようにしよう。
12/04/17. Tues.
余暇政策論
時間に余裕をもって教室に向かうよう心掛けるが、資料の印刷などで、どうしてもぎりぎりとなってしまう。人数多めで一瞬迷ったが、初回から思い切って一体式の椅子・机を囲むようにして、受講生間での対面方式を採用。授業の趣旨や意図するところを説明し、新聞報道から抽出した資料を配布し、教員から話題提供。関連の課題も投げかけた。この授業ではとくにゆったり構えるようにして、連休あたりまでは受講生に注文を出すことはやめて、各々の関心を喚起すべく教員側からの情報提供に努めていきたい。研究室の書類整理が授業後にはどうしても乱れてしまう。出席カードの打込やファイル整理など半日ぐらいかかってしまいそうなほどだ。
12/04/19. Thurs.
スポーツ・体育社会学(白鴎大学)
被災地とスポーツという項目を設定して、この中で地域密着型プロスポーツによる支援活動や原発事故など、高校部活動が受けた影響(サテライト校の設定など)、Jヴィレッジのトレーニングセンター再開への模索などを取り扱った。
スポーツ行政論(白鴎大学)
2020年東京五輪招致、競技団体の補助金不正受給について、背景説明も含めて授業を進める。絞り込んだデータとキーワードを板書して、そのうち一つでも二つでも受講生の問題意識のアンテナに引っかかる話題を残すよう心掛けたい。開始時間を間違え10分早く始めようとして、受講生から教えてもらい事なきを得た。
12/04/23. Mon.
国際学英書講読
“China’s choices”, “Oilsands in Alberta”, “Iran, Israel and America”の3本を読む。今日から予習を前提として受講生に訳を当てていく。かなり手応えありとみた。月曜1コマ目であるこの授業を週を乗り切る原動力に位置づけよう。
新入生セミナー
先週は全体の顔合わせだったので、自分にとっては実質的に初回の授業。15人程度で、クラスルーム運営といった感じもする。担当教員は使用するテキスト(目次)の進捗についてのみ拘束され、後は裁量にまかされているので、この授業はある意味教員の個性が前面に出てきそうだ。
行政学演習
受講生一人5分間の持ち時間で関心のあるテーマについて報告。この段階で対象が定まっているわけではないが、いずれのゼミ生にも熱意があり、良いスタートを切れた。研究室としてのまとまった活動は後期となるが、その準備は前期から始まる。各自のテーマをとことん追求しつつ、研究室活動にも目配りできるゼミ生が出てきてくれれば。
行政学
立法・行政関係、政治・行政関係の歴史的経緯を追って、「分離」の規範まで持って行く。受講生の集中力に乗っかる形で調子が出たのか、それても補足の説明を省いてしまったのか。とんとん拍子で進み、時間が30分以上も余ってしまった。
卒論指導
口頭で一人10分程度の報告。就活や試験準備等で卒論生は大変だろうが、だからこそ、この時間帯を大切にしたい。テーマ追求と同時に、各々の立ち位置について、確認できる場にもなれば。
12/04/24. Tues.
余暇政策論
春の訪れを確実に感じ、初夏の気配すら漂わせたような晴天の日。窓を開けっ放しにして授業を進める。受講者数は対面形式ではマックスぎりぎりといったところか。新聞報道からA3版表裏で2枚。できるだけ発言を促すよう心掛けた。雇用政策関連の資料の配布をうっかり忘れてしまった。
12/04/26. Thurs.
スポーツ社会学(白鴎大学)
1961年の東京五輪、今年7月開催のロンドン五輪、2014年のソチ冬季五輪等を取り上げ、開催やそこに至る準備過程が社会にいかに大きな影響を及ぼすかについて、考察の素材となる話題を提供した。女性と五輪についても言及。2020年開催に立候補したカタール(ドーハ)は何の競技で女性選手を送り込むのだろうか。
スポーツ行政論(白鴎大学)
助成・補助金不正をめぐりJOCによる返納が日にちを置かずになされた点に注目。また、マルチサポート事業をめぐる国の直轄による選手育成や支援策とJOCのそれとが並列し、後者が危機感を持って受け止めているスポーツガバナンスの変容について、毎日新聞の特集記事にもとづき解説した。スポーツ社会論と同様、連休のため次回は2週間後だが、何と振替授業がその2日後の土曜にある。