2011年12月 中村祐司の教育日誌
11/12/05. Thurs.
現代政治の理論と実際
共通番号制度の導入をめぐる議論について作成原稿をもとに紹介。理解を共有した上で受講者間での意見交換と行きたかったが、その内容はやや不発気味。それでも番号制度をめぐる懸念や必要性が交錯した、若い世代なりの考えを聞くことができた。後半はレポート作成要領とスケジュールについて説明。配布用紙の裏面にはインターネット情報との向き合い方について、8年以上に自分が書いたレポートを印刷し提示した。いまだに、そこで述べた見解が陳腐化しているとは思われない。
地方自治論
専門教育科目でもあり、内容説明はせずにすぐに意見交換に入る。社会保障と税の一体改革を行う上での前提となるものの、番号制度についての話題は背景に退けられている状況などを指摘した。レポート作成要領も配布。インターネット情報の利用者である限り、自ら実名で学術レポートを掲載する機会を持つことの大切さを強調した。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
直前に研究室保管のラベル付き書籍を借りにきた学生への対応で、スタートがやや遅れる。今後の研究室活動について、柱立て(研究室HP掲載、卒論の読み込み、情報交換会の開催など)とスケジュール案を提示した。HP掲載作業は院生1年生一人に支援をお願いすることとなったが、まさに「習うより慣れよ」で、動かしているうちに何とかなるくらいの気持ちでやればできる。
卒論指導
研究室内卒論提出が、2週間後に迫ってきた。3名から報告。目次構成の大胆な変更も含めて、教員としてはとにかく縮こまらずに、着実な一次資料のまとめと同時に、思考・構想の幅をどんどん広げていってほしい旨を伝えた。終了後に社会人院生1名から報告。修論作成も佳境に入りつつある。とくに今月中旬以降は、卒論も修論の一通りの完成版を受けた後の教員の力量が問われてくる。できる範囲で誠実に対応していくしかない。
11/12/12. Mon.
現代政治の理論と実際
受講生全員からレポートのテーマに関する口頭での報告。鋭敏な問題意識の提示がいくつかあった。来週・再来週の割当てを決める。今日から本格的に作成に向けて踏み出してほしい。大震災後の政官民関係について5月上旬に作成した提言論文を配布。また、雇用状況の変化と、学歴と企業との関係をめぐる新聞の論説2本をA3用紙表裏に印刷して配布した。年内はあと2回。油断・安心せずに最後までやり切っていきたい。
地方自治論
同じく受講生からレポートのテーマに関する口頭での報告。少人数なので教員と受講生、受講生間でのやり取りが頻繁にできるのがありがたい。課題を正面から見据えた受講生が多く、どんな形で仕上がってくるのか楽しみだ。現段階で考えているレポート内容について、数行で書かせる小課題を提示した。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
研究室HP掲載作業。掲載の手順を身につけたゼミ生が複数出てきたのが頼もしい。自分たちが精魂込めてやってきた痕跡を残しておくことが大切だ。次のステップにもつながる。ゼミも年内はあと2回。資料室にある旧パソコン2台をとりあえず復活させた。ネット環境など無理をしないで徐々に整えていきたい。
卒論指導
研究室内卒論提出まで、いよいよあと1週間。報告としては今回で最後となる。報告した3名とも確実にレベルが上がっている。何とか全員がほぼ完結した形で来週提出してもらえれば、その後の1週間で赤を入れながら読み込んでいく予定だ。修論の読み込みもあり、教員と博士後期の院生にとっても正念場の時期を迎えた。
11/12/13 Tue.
比較政策研究(大学院)
院生2名から報告。ほとんどの受講生が確実に前に進んでいる。留学生とのやり取りはまだまだ物足りない面もあるものの、回を追うごとに熱気は増している。研究室HPへの掲載も文章作成上、良い刺激となっている。結局のところ、やった以上の成果は出ないのだから、その時その時の積み重ねの総量が問われることになる。
11/12/19. Mon.
現代政治の理論と実際
中間報告のレジメが出揃い、受講生の約半数から報告。A41枚の表裏割付印刷で、実質4枚分作成した意欲ある受講生もいた。「調べて書く」は考えてみれば非常にシンプルなスタンスであり、作成者の問題意識が鍵を握る。インターネット情報のみで済まさずに、何らかの現場感覚を大切にしてほしい。就活関連の新聞記事は配布できたが、時間切れで教員作成の原稿は配れず。次回は年内ラスト。
地方自治論
半数の受講生から中間報告。受講生提示の地方自治に関するテーマを見ると、教員にとっても課題の広がりという意味での醍醐味に気付かされる。とにかく伸び伸びと関心のある領域に切り込んで行ってほしい。逆に当該政策領域を知らない者ならではの強みもあるはずだ。震災後の自治体広報機能に注目した教員作成の原稿を配布し、ポイントを説明。レポート作成のヒントにしてもらえたら。就活関連新聞記事も配布。配れる時には出し惜しみせず、どんどん渡しておいた方がいいと判断した。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
FFFTPが機能しなくなり、せっかくのコンテンツのアップができずに残念だった。なかなか全員が揃わなくなっているが、来週の締切には間に合いそうだ。特定の誰かに頼るのではなく、一人一人がHP作成の基本的技術を身につけられれば、その後の研究室活動の質は飛躍的に向上する。情報基盤センターとやり取りするも、残念ながらゼミの時間内では解決せず。ある日突然というのはコンピュータの世界(研究や日常の世界でも同じか)ではよくあることなので致し方ない。
卒論指導
研究室内卒論締切日。完全には書けなかった箇所もあったようだが、何はともあれ全員が期日を守って提出したことが大きい。その後、修論についてもほぼ出揃った。卒論生・修論生にはひとまずほっとしたことだろう。しばし一息付いてほしい。ここまで走り続けてきたのだから、それも大切なことだ。教員と院生(博士後期1名)にはこれから1週間のうちに、読み込み、来週の指導に備える重い課題を背負ったことになる。いわばこの研究室の年末恒例のスケジュールである。お昼に事務室のテレビで北朝鮮総書記死去の報道に驚くも、あまりの慌ただしさに今後の関連課題に考えをめぐらす時間的余裕はなかった。
11/12/16. Mon.
現代政治の理論と実際
中間報告の後半。先週やらなかった受講生の分を入れたりして合計で14,5本。急ぎ気味で進むも全員が終わると残り時間は数分程度。迷ったが来年に先送りしても仕方がないと思い、レポート作成の参考にしてほしいと、先週配れなかった原稿(被災地自治体機能)ともう一つの原稿(公共スポーツ施設被害)を配布。加えて若者雇用関係の新聞記事の複写も配る。次回はレポートの仮提出。教員によるレポート作成も継続していくつもりだ。
地方自治論
やはり参加型の授業ではこれくらいの受講生数だと、一人一人の顔が見えてほっとする。中間報告の後半で、レポートの仮提出は現政と同じく来月の16日。活発なやり取りとまではいかなかったが、教員としては受講生の考えを引き出そうと努力したつもりだ。時間に余裕のあるはずが、気がつくと少ない残り時間の中で、原稿(被災地自治体の公共スポーツ施設被害)と新聞記事を配布。今年の授業としてはこれで一区切り。頭を12時30分から開始の卒論最終修正へと切り替え、教室を足早に退出した。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
この時期は毎年恒例だが、ゼミ活動も卒論指導も何とか区切りを付けるべく、フル回転しなければならない日となる。昼食を急いで済ませて、12時30分から一人当たり20分取って、卒論修正の最後の詰め。気がつくとゼミ開始直前の時間に。来年6月下旬実施のまちづくり事業への参加の件で来訪者があり、ゼミの時間を使って説明を受ける。30分では済まず、その後ゼミ生と話し合いもしたため、研究室HP掲載作業の時間がまったく取れず。しかし、夕方までとにかく粘ってみることでゼミ生と合意。
卒論指導
卒論については14時30分のゼミ開始の時点で一区切り付けたので、今度は修論修正の最後の詰めの作業。その間に院(修士)志望者の研究計画書に赤を入れたりして、何とかあと1本のところで悔しくも時間切れ。資料室での忘年会開始後、欠席の3年生2名を除くメンバー全員に来年1月と2月上旬の研究室活動について記した紙を配布・確認し、乾杯の後、書籍等で収拾のつかない状況の研究室で、修論修正箇所やその後の段取りについて伝え何とか一区切り。その後忘年会に合流し、ひとまず肩の荷が下りた解放感に浸りながら楽しく過ごす。終了後、社会人院生から修論提出の際の教員の押印が必要であることを知らされ、慌てて他の院生にも連絡し、結局、相当遅い時間になって申請書作成と押印が終了。今度こそはと思った瞬間、口頭試問のスケジュール設定を思い出し、まずは3人と日程調整を行い、一応の目途(一人につき日程をめぐる3つの候補日・時間)を立てた。最後の方は何をやっているのか分からなくなるほど目まぐるしかったが、卒論・修論読み込み途中で体調を崩し苦しかったが、結果としてこの段階でできることはすべてやったつもりだ。