201111月 中村祐司の教育日誌

 

 


 

 

11/11/01 Tue.

 

比較政策研究(大学院)

 

院生2名から報告。中国の政府資料を日本語に訳すことの意義はある。オリジナルな資料作成だからである。ただ、資料訳から一歩進んで、その簡潔な整理と院生自身の考えを盛り込むようにしてほしい。一方で、日本語文献をまとめる意味はないわけではないが、どうしても限りなく引用に近い提示になってしまうおそれがある。註の付け方のみならず、このあたりのことを納得した上で認識してほしい。

 

 


 

 

11/11/07. Thurs.

 

現代政治の理論と実際

昨日、1昨日と行った宮古市現地調査で得た岩手日報からの記事(地熱発電、がれき処理、県議会の請負契約事業、病院の災害復興、津波防災の日のシンポ)を授業の資料として用いる。宮古市内の公共スポーツ施設や田老地区の被災状況を扱った写真も紹介する。11月中にテーマを絞り込んだ形で決めていこうと強調した。中間授業アンケートも実施。受講生の声を次回以降の授業の中身に生かしていきたい。

 

 

地方自治論

同じく震災関連の素材を用いた。やり取りの時間を持ったせいか、最後の方は時間切れ。しかし、受講生には現地に足を運ぶことの大切さや、現地報告の迫力を感じてもらえたのでは。来月あたりから本格化するレポートについても机上だけでどうこういっていても始まらない。まずは、動いてほしいと呼びかけた。昼休みに会議が入っており、慌て気味で退出。このような時、チューターがいてくれるので大変助かる。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

ジョイント共通テーマのレジメについて、文章化したものが出てきた。いま一つ総花的ではあるものの、これから皆で絞り込んでいくという。まちづくり提案のプレゼン準備も今日から本格化。両グループともポスター作成も含め意欲が伝わってきて、これなら安心して見ていられると感じた。まちづくり提案してもジョイントにしても、調査研究の成果を示す格好の舞台が与えられているだから、この調子で、ぜひのびのびやってほしい。

 

 

卒論指導

2名から報告。そのうちの1名からは、1日間のイベント参加でこれだけの収穫が得られるのかと驚くほどの成果溢れる報告で、聞いていて何とも嬉しくなった。やはり卒論の内容は現場で得た生の情報を加工していくというのが、オリジナリティの点でも欠かせないと痛感した。研究室内締切まで残り1カ月半を切ったが、その間でできることはまだまだあるので、前向きに自分の力を信じて切り開いていってほしい。

 

 


 

 

11/11/14. Mon.

 

現代政治の理論と実際

今週日曜のスポーツ基本法に関してのシンポジウムで提供予定の資料を作成中であったものの、連携や協働を考える上での素材となり得る捉え、紹介した。事実を掘り下げて知るには現場経験が欠かせないのも確かだが、新聞記事はたとえ断片的であっても記者が体を張って得た事実情報であり、大いに役立つ。学生の就職関連を大学や企業側の考えなど、全体的な枠組みから捉えた専門家の論説も紹介。受講生が進路を考えるにあたって少しでも役立てばと思う。震災関連で、6月の気仙沼訪問時に撮影した写真も紹介。

 

 

地方自治論

現政と同じ資料を使ったが、説明の力点を自治体と地域に置くように心掛けた。レジメ、インターネット、OHPとめりはりをつけた提示が行えれば、受講生にとっても飽きが来ないと思った。来週が学祭のため休みとなるため、次回が11月最後の授業となる。こちらも現政と対象は同じだが、レポート作成のスケジュールと要領、テーマ設定についての口頭での受講生からの報告、大阪市長選・大阪府知事選挙の結果を受けた今後の地方行政の展開を授業内容としたい。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

来週が休みということもあり、内容が盛りだくさんとなった。まちづくり提案の模擬発表、ポスター作成準備状況の報告、ジョイント共通テーマの発表内容の確認、大学正門集合時間など。見せかけでない明るさが研究室の雰囲気を良くしている。教員も体調に気をつけて臨みたい。

 

 

卒論指導

全員が揃い、2名から報告。報告を聞いていて、実際に現地に足を運べば、何らかの収穫があると確信した。どうしても目前に迫っているまちづくり提案やジョイントが意識の面でも全面に出てくるが、卒論提出締切(研究室内)まであと1カ月ちょっとというのも事実。まだまだこれからなので、締切という原動力を生かしてほしい。

 

 


 

 

11/11/15 Tue.

 

比較政策研究(大学院)

院生3名から報告。まさに三者三様だった。極論かもしれないが、留学生の場合、日本語文献は取り扱わない方がいいのではと思った。中国語文献の日本語訳であれば、資料的価値やオリジナリティという点でも学術論文としての意義は出てくる。太平洋を挟んで米国、南米、日本、韓国、中国を股にかけたようなグローバルな意見交換が展開された。

 

 


 

 

11/11/28. Mon.

 

現代政治の理論と実際

昨日の大阪市長選・大阪府知事選の結果を受けて、大阪都構想や関連の動きが今後どのように推移していくのかをテーマとした。昨日までのジョイント合宿の疲れもあり、今朝の新聞各紙は読めず、それ以前の新聞切り抜きから財政リスクなど8つの論点を提示した授業レジメを配布した。政令市や政令市所在の道府県はどのような対応スタンスを取るのか。受講生には特別自治市構想も含め、今後の全国展開を注視していくよう促した。次回はレポート作成要領の提示、受講生からの口頭でのテーマ案をめぐる一言、今日配布した共通番号制度をめぐる意見交換を行う。

 

 

地方自治論

同テーマでの授業。ただし、できるだけ論点提示の説明は短めにし、受講生から意見を引き出そうとした。しかし、論点や今後の展開可能性が複雑なせいか、戸惑う反応が多かった。レポートテーマにしても、受講生は焦点を絞ったかつオリジナルなものを設定してほしい。

 

 

卒業研究準備演習(行政学ゼミ)

昨日終了したジョイント合宿については、その準備や当日の発表その他に費やしたゼミ時間以外のエネルギーは相当に上ることもあり、今日はまちづくりとジョイントの感想を来週までとして、これらを書く各自の時間確保に位置づけた。研究室HPへの掲載や12月と来年1月・2月上旬の研究室活動については、来週に案(柱は研究室HP掲載、卒論発表会、進路情報交換会)を出すことにする。

 

 

卒論指導

卒論生にとっては待ったなしの時期(論文提出)が近づいている。プレッシャーを力に代えて、書き進めていってほしい。卒論生出席者3名のうち報告者1名、後半は修士論文作成大詰めの院生から報告。実質添削指導だが、これでいい。来月はクリスマス以後ぐらいまで、教員にとっても卒論指導・修論指導における正念場を迎える。

 

 


 

 

11/11/29 Tue.

 

比較政策研究(大学院)

院生3名から報告。実質的に時間の半分は日本語文の添削となるため、ついぶつぶつ文句が出てしまうものの、方向性としてこのやり方は間違っていない。意見交換の時間も確保するよう心掛けた。院生1年生の場合、慌てる必要はないものの、自分なりの意見を文章化することにも、ぜひエネルギーを注いでほしい。文章の修正が入るので研究室HP掲載がどうしてもずれてしまうが、目の前の一つ一つを大切に、とにかくめげないでやっていこう。

 

 


 

 

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