20105月 中村祐司の教育日誌

 

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10/05/10. Mon.

 

行政学

連休明けはポイント3つ分(分権・分離型、集権・融合型まで)。久しぶりで説明を力み過ぎてしまったかもしれない。連休中にかなり予習してレジメを作成したが、だからといって驕りは自ら戒めていかなければ。当面は授業後に該当のレジメを研究室HPに掲載するスタイルを取るつもりだ。

 

行政学演習

人数が10人強でほぼ確定し、来週は全員から報告、再来週以降、3回に分けて報告し、これを2セット行い、7月上旬のゼミ論の完成を目指す。うつのみやまちづくり提案の案内も来たので、事前にコピーを仕分けして配付。ぜひ積極的にチャレンジしてほしい。雇用状況(とくに大学生の就活)をめぐる記事も配付。多くの時間は取れないものの、毎回のゼミの時間で話題提供していきたい。

 

卒論指導

卒論生3名、院生2名、研究生2名が出揃う。7名程度がちょうど一人一人と向き合えるし、一人当たりの発言時間も確保でき、活発な意見のやりとりも可能で資料室のスペースの点でもやりやすい。卒論生1名と研究生1名から報告。中国の地方自治制度について基本的なことだけでも勉強しておかなければ。

 

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10/05/12. Tues.

 

国際学英書講読

“Democratic milestone”, “Japanese whaling”, “North’s erratic behavior”, “Wall Street pay policies”を読む。訳を当てた受講生個々に相当温度差があったものの、何とか読み切る。とくに4本目の社説はアメリカ国内の金融政策の転換(政府・市場関係の変容)を促すもので、印象に残った。教員と受講生、受講生と受講生の間で励まし合っていけるような雰囲気を作っていきたい。

 

余暇政策論

レポート提出要領の説明に時間をかける。説教調の内容に終始せざるを得なかったものの、インターネット情報を利用した学術成果に取り掛かる上で極めて重要なことなので、時間をかけた。報告の割当ても決める。その後、話題提供のA4用紙を配布。余暇空間の隙間を利用した詐欺行為にも言及。先々よりも目の前の授業を確実に積み上げていきたい。

 

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10/05/13. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

連休明け久しぶりの授業。日本におけるプロバスケの統合課題、プロ女子野球、栃木SCの新体制などに言及した。組織の原動力としての財源の調達がプロ組織に限らず、成否の鍵である点を再認識した。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

日本のスポーツ行政の今後の方向性を探った。浮かび上がってきたのは、限られた中での生涯スポーツと競技スポーツの同時振興といったところか。競技スポーツをめぐる米国、英国、中国、韓国の後押しの中身の違いも興味深かった。

 

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10/05/17. Mon.

 

行政学

制度論2回目の日本の政府体系論(中央・地方関係)。分権改革についてはどうしても詰め込み傾向になってしまうが、内容が内容のだけに仕方がない。3週間後に中間試験となるので、まずはそこを目標に置いて着実に進んでいきたい。

 

行政学演習

口頭でのテーマ報告を一人5分以内で行った。このテーマはダメといったものは一つもなかった。アポイントメントも含めてとにかく伸び伸びとチャレンジしてほしい。その過程でいろいろなことを学べるはずだ。また、その間の隙間時間を利用して就活に関する書籍を購入するなど、良い意味でしたたかに行動してほしい。次回はいよいよAグループ4名からのレジメ報告。

 

卒論指導

なかなかまとまった文章を書いてくるというのは難しいようだ。その大変さは指導する側も身に染みている。互いに励まし合って、しかし個人の力を頼りに前期に一歩でも二歩でも進んでおきたい。卒論題目を固めた。今年度は修論も含めて少し飛躍気味のタイトル設定とした。

 

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10/05/19. Weds.

 

国際学英書講読

プリントNO5.タイトルは”Scientists mistake, Meeting to rebuild Haiti, Google in China, “U.S. banking system”. 残念ながら4本目の時間が短くなり丁寧な読み方ができなかった。積極的に予習してきた受講生だと訳にも勢いがある。授業開始後1時間強で4本を読み切り、残りを質問の時間にできればベストだ。

 

余暇政策論

いよいよ受講生発信型の中身がスタートした。全員から口頭報告。テーマを探り、まずはレジメ(ノート)作りに精を出してほしい。教員側からの話題提供は継続していく。新聞報道にはレポートを書く上でヒントとなる視点が提示されているからだ。確かに人数は多めだが、それだけダイナミックな授業展開の可能性が広がったと認識し直したい。

 

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10/05/20. Thurs.

 

スポーツ・体育社会学(白鴎大学)

栃木ブレックスの優勝が企業スポーツに及ぼす影響や、プロ地域スポーツクラブが今後もたらすと予想される社会的影響力について説明した。地元栃木に授業で取扱いのできる格好の素材があるのが大変ありがたい。また、サッカーW杯の2018年・2022年大会招致の動きを取り上げた。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

民主党政権下でのスポーツ振興について、競技スポーツと生涯スポーツの両面から考察。両者のどちらかを重視するのではなく、大枠では互いの相乗効果に注目しているのではという結論を示した。また、前者の競技スポーツ振興については、才能を伸ばすことの少年少女期や思春期の段階における難しさについて、バレーボール界の現状などを取り上げた。

 

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10/05/24. Mon.

 

行政学

一昨日昨日と学会に出ずっぱりだったこともあって疲れはあったものの、5月の連休中にかなりムキになって事前準備したので、それがこういう時に役立った。再来週は中間試験。おそらく中間授業評価も入ってくるだろうから、その時間を加味して時間は70分あるいは80分になるだろう。来週にはその点も含めて受講生に伝えなければ。

 

行政学演習

いよいよ今日からレジメを提示する形でゼミ生報告。問題意識がどこにあるかが7月提出の研究小論文の出来を左右するポイントだ。その点、いずれもが可能性を感じさせる内容でほっとすると同時に頼もしい思いもした。

 

卒論指導

3名プラス院生2名、研究生2名と意外と賑やか。院生2名と研究生1名から報告。自分の考え、自分の言葉を活字にするという点で報告内容の明暗が分かれた。論文や研究計画作成において、この点だけは堅持していかなければいけない。何はともあれ研究室活動も中断することなく、本格的に回転し始めた。

 

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10/05/26. Weds.

 

国際学英書講読

プリントNO.6まで来た。過去5回の授業で一定の手応えを感じた受講生が一人でも多いことを望む。タイトルは”Trans-Atlantic ties”, “Climate change policy”, “Taliban issue”, “Sustained help”.受講生の取り組みの本気度は口頭訳を見る限りさまざま。文意をその構造も含めて把握しようとうする前向きの雰囲気をアップさせるべく毎回の授業に望んでいこう。

 

余暇政策論

受講生によるレジメ報告。できるだけ壁際に小型デスク付きの椅子を並べ、向き合うようにしてから各報告書のレジメを右隣に手渡しで回す形で配布。早め早めに進めたつもりだったが、割当て者の報告が終わったのが終了10分前。各自の明確な問題意識が伝わってくる報告が多かった。教員が事前に用意した余暇関連新聞報道を説明する時間はなかったが、出し惜しみはせずに配布。この授業も導入期、準備期を経て、今日から本格的に始動した。

 

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10/05/27. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

大きく2つのテーマで講義。前半は企業スポーツの最後の砦としてのトヨタ自動車スポーツ部、東京都心に専用ビルを建てた長距離陸上クラブ組織、今季をもって廃部となるJALラビッツの活動を取り上げた。後半はその時代の五輪開催時の政治によって生き方そのものが左右された競技者の人生や、年齢にとらわれない前向きな競技人生の生き方、教育重視のユース五輪など。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

サマランチ前IOC会長についての特集授業。IOC会長時代の功罪を新聞報道から探った。商業主義五輪が当たり前となっていた若者世代はそれ以前の五輪をめぐる財政基盤の脆弱性に驚いたかもしれない。

 

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10/05/31.Mon.

 

行政学

来週が中間テストのため、制度論の最後(公務員制度)と官僚制論を丁寧気味に説明。試験に臨んで不安を与えずに前向きに取り組めば大丈夫というメッセージを送ったつもりである。試験問題の作成と中間授業アンケートの用紙を用意しておく必要がある。

 

行政学演習

3グループに分けたうちの2番目のグループに属するゼミ生の発表。まだ問題関心や構成など導入期であるにもかかわらず、いずれのゼミ生も順調な滑り出しのように思われた。まちづくり提案に手を挙げたゼミ生1名とゼミ終了時にもう一人加わったのが収穫。ジョイント合宿についても人数の多寡はともかく、遅くとも来週までには代表者2名を決めておきたいところだ。

 

卒論指導

卒論生1名から報告。進路等について今の時期は4年生にとって大変だ。それでも週1回、全員が揃って出てくることの価値を再確認した。院生・研究生からの発言もできるだけ引き出すようにしたい。I Padの発売を受けて電子媒体めぐる意見交換が盛り上がる。その後卒論生とは個別に話す機会を設け、前向きに進路を切り開いていくことを確認。

 

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