2009年11月 中村祐司の教育日誌
09/11/02. Wends.
現代政治の理論と実際
臨時国会における首相の所信表明、コメ政策、所得税扶養控除の変更可能性、緊急雇用対策、こども手当、行政刷新会議、脱官僚の意味について、新聞報道から打ち込んだ講義メモをもとに説明する。農家の個別補償制度が理解できたのは収穫。受講生からの意見もいろいろと出てくるようになってきた。次回も質問を投げかけたい。テキストは参院の記述を使う。
地方自治論
県内自治体の総合計画策定過程とその後のチェックの試みについて説明した。やはり自分が直に関わっている地方自治の現場の話なので、説明の迫力が違ってくるようだ。合併の経験について受講生から話が聞けた。出し惜しみせずに、自分が直に関わったところの地域における公共サービスについての講義を今後もしばらく続けていきたい。テキストの指摘箇所は、市総合計画とごみ処理施設(複数本)のところ。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
まちづくり提案原稿とジョイント原稿は今日を境に本腰を入れて作成していくことになる。いろいろな意見交換を経て方向性が固まったのが大きかった。自転車政策をめぐる提案は包摂的なものとなりそうで、期待値大である。この調子でいけば、次回は現地調査を踏まえた上での文章化されたものを集中して読めるだろう。
卒論指導
卒論生一名欠席、院生や研究生1名が加わり、かなり賑やか。このくらいのメンバー数がベストのような気がする。卒論作成も大詰めの時期に入ってきた。提示資料自体を自分の足で稼いだ情報をもとに作成することの意義や価値は大きいと思う。活字を積み上げていく苦しさがあるからこそ、長く刻印される成果物となるし、応用の効く自らの力量も高まるはずだ。そのようの意味でもこれからはさらに、一回一回が大切な時間となる。
09/11/06. Fri.
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英文講読U(学部共通教育)
”Obama’s challenge”, Arab summit”, “Hysteria in the North”, “Obama’s
ultimatum”を読了。やはりワシントンポストの4本目の社説が一番読み応えあり。受講生の読解力向上の兆しも感じられるようになった。今日は金曜日だが火曜授業の振替日のため、次回まで中3日である。
比較政策研究(大学院)
受講生5名であるため、今日から教員も報告者として加わることにした。2名から報告があり、質問・意見交換を行う。文章にしてくることで、論点や問題意識をめぐる特徴や課題が明らかになるのが、この授業の強みだ。修論を軸に見据えたこの授業スタイルを継続していきたい。
09/11/09. Mon.
現代政治の理論と実際
八ツ場ダム、政治・行政改革の経緯、国債増発について、新聞報道から打ち込んだ講義メモを配布して説明。テキストのポイントも河川利用のビーチづくりなど4点ほど指摘した。連続欠席者が今日出席したりして正直戸惑った。次回は受講生の半数から15部コピーで問題関心のあるところについて一人数分程度で説明してもらうことにした。
地方自治論
総合計画策定後の進行管理チェックについて書いたものと、金融機関を巻き込んだ形でのまちづくりについて以前自ら書いた文章をもとに、授業を進めた。どこまでこのスタイルが貫けるか分からないが、行けるところまで行くつもりである。テキストポイントについても地元学のところなど、多めに使った。次回は口頭で受講生全員から関心のあるテーマについての話も聞く。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
まちづくり提案について文章化してきたのは大きな前進だ。基本線はこれで行き、内容や書き方の詰めを院生の助けを借りて、来週までに完成させてくることにした。地図の貼り付けなどもあまり凝る必要はないので、とにかくのびのびと堂々と自分たちの見解を提示してほしい。
卒論指導
3名から報告。卒論への取り組みそのものに作成者の個性が滲み出ている点が興味深かった。目指すゴールは皆同じであり、そこまでの道のりは個々のペースで克服してもらえばいい。研究室内締切までまだ1カ月強あると思い、着実に進んでいってほしい。
09/11/09. Mon.
現代政治の理論と実際
予算編成過程、2010年度概算要求、ムダの洗い出しと新財源をテーマに新聞報道を資料源に授業を進めた。以前よりは受講生との間で理解や考えのキャッチボールができたように思われた。この調子で、新政権の動きを現在進行形で伝えていきたい。テキストも三位一体改革、金利のところのポイントを使った。
地方自治論
地方自治体の行革プランについて話す。テキストも県レベルの地域政策と商店街活性化のところのポイントを使った。後半は、「今まで地方自治体(都道府県でも市町村でも構わない)から受けたりあるいは参加したりした公共サービスのなかで、最も印象に残っている公共サービスを一つ挙げて、それについて自分が感じたこと(良いことでも悪いことでも構わない)を書いてください」という課題を出す。来週の授業でピックアップして紹介するつもりだ。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
ジョイントとまちづくり提案に向け本格化してきた。前者の実務面の対応も皆で協力してやっていきたい。まずは出向いて現場を見てくることが大切だと思う。人を会うことでつながりもできていくはずだ。原稿提出の締切が両者とも同じ時期なので、あと1カ月弱は原稿提出を目指して、小人数を逆手にとってその強みを生かしていきたい。
卒論指導
4名から報告。卒論生にとって、これからは1回1回を未来形(○○をやります)ではなく、過去系(○○をやりました)で臨むことが大切だ。教員もこの時間をこなすだけに終わらずに、内容にどんどん踏み込んだ指導をしていかなければ。院生や報告者以外の卒論生からの活発な意見も期待したい。
09/11/10. Tue.
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英文講読U(学部共通教育)
“Did the Olympics improve human rights in China? “を読む。前回が曜日振替授業のため金曜日に行ったので社説以外の論説を対象にした。毎回の丁寧の読解がこの授業の中心なので、この調子で淡々と進めていきたい。
09/11/14・15
放送大学面接授業「地方自治と市民社会」
丸2日間、終日にわたって授業を行う。自分が関わった活動を素材に話題提供した。ベストは尽くしたつもり。グループ討議、各グループの報告、それを受けての質疑や意見交換、各グループによる回答など、面接授業の目的は達成できたように思う。
09/11/16. Mon.
現代政治の理論と実際
自分が打ち込んだ資料配付(項目は地域主権と地方議会、分権の進捗をめぐる課題、事業仕分け)は継続し、加えて今回から受講生によるメモ書き紹介を始める。急ぎ気味だがテキストポイントも灯油関係のところなどを指摘した。次回は2週間後。今日報告しなかった受講生による話題提供を行う予定だ。テーマの確定は12月中旬頃になりそう。出席カードを忘れてしまった。
地方自治論
レポート・テーマ探しのスタート。受講生から関心事項について口頭での報告。自分作成のレジメも配付(市町村合併後の地域自治組織について)。少人数なのでできるだけ一人一人と向き合っていきたい。次回は全員がメモ程度でよいのでA4版1枚のレジメを作成してくることとした。テキストポイントは合併のところを指摘。次回は出席カードを忘れないようにしよう。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
まちづくり提案の原稿が院生の多大の手助けとゼミ生の努力で完成。ジョイント分科会の原稿も同様で、この時間を使って送信を終える。ジョイント共通テーマについては試練を迎えた。最後まであきらめずに促したい。来週が大学祭関係で休みのため、ジョイント参加に関する実務的な内容(集合時間や持ち物など)についてもこの時間に詰めた。
卒論指導
最初にジョイント参加についての連絡事項を伝え、確認を終えた後、4本の卒論作成報告と質疑・応答。いよいよ大詰めの時期を迎えた。ジョイント参加前にどこまでできるかが一つの鍵だ。学内・学外の仕事で対応すべきことが多く、じっくりと卒論生に向き合えないのが残念だが、だからこそこの時間をより大切に取り扱っていきたい。
09/11/17. Fri.
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英文講読U(学部共通教育)
”Afghans’ civil rights”, “NATO’s new chief”, “Thai political turmoil”, “Transition
in Iraq” を読む。イギリスとアメリカの社説は確かにネイティブ特有の表現に悩まされる場面もあるが、その分、微妙なニュアンスが伝わり興味深い。次回は2週間後となるが、丁寧に1枚1枚読み込んでいくスタイルを維持していこう。
比較政策研究(大学院)
受講生3名から報告。いずれも修論につながる文章提示という約束を守ってくれてありがたい。2年間といってもあっという間だ。論文の方向性を固め、文章を積み上げていく格闘ともいえる作業が早過ぎることはないと思う。
09/11/30. Mon.
現代政治の理論と実際
早くも11月最後の授業。学部の重点シンポ(2日間)とジョイント合宿(3日間)が昨日まであって、体力的には非常にきつかったが、早めに印刷室に入って資料を用意してから臨んだ。受講生からの報告。メモ作りはレポート作成に入る前に不可欠な作業である。自分なりの考え方を書いてきた受講生がいたのは嬉しい収穫だった。沖縄の米軍基地をめぐっては、まさに、日本、台湾、韓国、中国(受講生の国籍)の若者の間での多角的議論が展開される予兆を感じることができた。テキストのポイント箇所を指摘。
地方自治論
数名からA4版1枚で地方自治の関心事項についてまとめた報告。教員からは地方自治の対象は予想以上に広いことを強調した。次回は現政と同じく今日未発表だった受講生からの報告。教員側からはこれも現政と同じくレポート作成要領とスケジュールを提示する。
卒業研究準備演習(行政学ゼミ)
すぐに気持ちを切り換えるとはいってもなかなか難しい。それでもまちづくり提案に向けてやっておくべきことと、スケジュールを確認し合った。勉強の成果を発揮する機会を持てるのは幸せなことだと思う。次回は準備状況の報告とジョイントHPの実質的作成作業に入る。
卒論指導
3名から報告。なかなか大変な時期に突入してきた。研究室内締切まであと2週間。自分の力を冷静に把握しつつ熱くベストを尽くすというのが論文作成の基軸だと思う。その気持ちを持って各々がこの2週間最後の難関に向き合ってほしい。それにしても今月のハードさは半端でなかった。