2009年5月 中村祐司の教育日誌
09/05/01. Fri.(水曜振替授業日)
国際学英書講読
2008年12月20日付のThe Japan Times Weeklyの社説。”Denuclearization”, “Riots in Greece”, “Fog of smoke”, “Illinois governor”の4本。後半の2本が難しかったものの、時間いっぱい使って何とか読み切る。あきらめるにはまだ早過ぎる。授業は始まったばかりである。連休明けからペースも一定となりいよいよ本格化する。
余暇政策論
先週、テキストの在庫が足りなくなりそうだったため、ゆっくり気味に自己紹介をかねてポイント1から10まで取り扱う。その後、レジメを配布して余暇空間における新しい話題を提供。受講生は何とか向き合ってできる30名弱。連休前ということもあり、休日の意味や将来の仕事、学生にとっての勉強とは何かといったことを考えてもらう話題を最後に提供した。
09/05/07. Thurs.
行政学
連休明けの月曜振替授業。レジメは5章と6章。テキストポイントは21から30まで行う。レジメでは抽象的な枠組みについて具体例を挙げつつ説明したので、受講生は理解できたと思う。次回まで日にちの間隔がないものの、毎回毎回を大切に積み上げていきたい。
行政学演習
結局ゼミ生8名と最もやりやすい人数となった。連休明けからギアが入った感じで、口頭でのテーマをめぐる報告内容はいずれも興味深いものばかりだった。次回はメモ程度のレジメを各自用意してくることにした。ゼミ活動ならではの自由活発な意見交換を行っていきたい。
卒論指導
2名から報告。文章として提出するやり方はやはり間違っていないと思う。複数からの意見やアドバイスが出る状況は貴重だ。残りの30分間ほど雇用をめぐる記事をもとに意見交換した。4年生にとって就職活動はまさに山場といった感じだ。
09/05/11. Mon.
行政学
先週の木曜から日にちを空けずに授業。この間学会出張で広島滞在だったのでスケジュールがきつかったものの、レジメ第7章と第8章を説明。再来週が中間試験となる。テキストポイントは次回41から。
行政学演習
ゼミ生(1名欠席で7名)による初めてのメモ報告。大学院を目指す研究生もこの日から参加。各々がそれなりの問題意識を持っていて、これならばいけると心強く感じた。4年生1名が顔を出してくれ、院生の存在も含めて今年度のゼミ運営は実に多様だ。
卒論指導
全員出席(院生も)で、3名から文章提出。今の時期にのんびりしてしまうと秋口からにっちもさっちもいかなくなってしまう。何とかひねり出す形でもよいので、「文章作成」を毎回堅持していきたい。
09/05/12. Tues.
総合演習(教職科目)
来週が提案書の提出なので、今日は時間をとって2グループによる詰めの作業に当てた。来週、データを取得するためにノートパソコンを持参しなければ。受講生自ら授業を形成していくスタイルが今までのところ順調に行っている。
09/05/13. Weds.
国際学英書講読
プリントNO4.一回一回愚直に積み上げていくしかない。タイトルは”Kennedy’s bid”, “Cross-strait relations”, “Bush’s farewell gift”, “U.S. torture report”を読み切る。分からない箇所が多々あっても受講生には予習を継続してもらいたい。
余暇政策論
7月提出のレポートに向けたスケジュールと要領を提示した。「駅なか」などの話題についても新聞記事から紹介した。意見を募ると手を挙げないものの、指名するとなるほどと思わせる応答に感心した。次回からいよいよ受講生による報告を開始する。発想や視点がこの授業の最重要課題なので、肩の力を抜いて、しかし頭はクリアにして臨んでほしい。ポイントは次回21から。
09/05/14. Thurs.
スポーツ社会学(白鴎大学)
女子野球の確実な盛り上がりとプロ野球育成選手・独立リーグ・クラブ・社会人チームとの連携の模索、さらにはランニングシューズやウエアをめぐる市場戦略について講義を行った。私語がないのが本当に助かっている。つくづく授業は耳を傾ける受講生あってのものだと思った。たとえ一方通行でも相互理解を目指すという点ではまさに「キャッチボール」なのだろう。ポイントは次回41から(奇数中心)。
スポーツ行政論(白鴎大学)
昨年の『中央公論』12月号の小川氏論文が秀逸な内容のため授業の素材として使わせてもらった。日本柔道界と国際戦略についてで、国際ルールや柔道に対する国際的捉え方が、以下に日本柔道の本質を変節させているかが良く分かり、大変興味深い内容だった。キーワードを黒板に板書する形で進めたが、問題の所在や今後の課題(柔道に対する経験・知識の深さ、外国語力、外交交渉力)の重要性を受講生は認識したはずである。テキスト次回は同じく41から(偶数中心)。コツコツと愚直に新聞記事から授業資料を集めていきたい。
09/05/18. Mon.
行政学
来週の中間試験の範囲を板書してからレジメの9章と10章を説明。テキストポイントも50まで終了。授業進捗において区切りの良い中間地点となった。受講生にとってこの1週間、頑張り時だ。今やらずしていつ勉強するという気持ちで臨んでほしい。試験問題を作成しなければ。
行政学演習
ゼミ生は7名ということで確定。2回目のレジメは格段に質が向上している。のびのびとやりたいように一生懸命調べてほしい。次回は現地訪問をした報告を全員から口頭で聞く。今日、各ゼミ生が示したような問題意識を持っていれば大丈夫だ。
卒論指導
全員出席。2名から提示。実際書くとなるとなかなか苦しいだろうが、今の時期に前に進むことが何よりも大切だ。4年生にとって就活や公務員等試験の結果は気になるだろうが、教員も卒論生も日々愚直に取り組んでいくしかない。特別な時間なのだから毎週1回、フルでこの一コマ集中していきたい。
09/05/19. Tues.
総合演習(教職科目)
プロジェクト提案の提出日。電子ファイルを取り込んでから、2グループが提案書を読み上げる。第10回から担当する先生が顔を出してくださり、ずばりと指摘してくれた。内容の詰めが足りなかった点などをぜひ今後に生かしてほしい。1グループの提案書の内容は秀逸といっていい。この日のうちに研究室HP掲載作業に取り掛かった。この時間帯は学外の仕事と2回ほどバッティングぎりぎりで綱渡りのようなところがあったものの、何とか自分の役割は果たせたのではないだろうか。
09/05/20. Weds.
国際学英書講読
プリントの4枚目。タイトルは”Economic woes”, “Myanmar’s Junta”, “Thai leader’s challenge”, “Divisions over Gaza”. 最初の最後(の前半)を受講生が、まん中の2本と最後の後半は教員が訳す。とにかくあきらめず予習をした上で出てきてほしい。まずは継続していくことが何よりも大切。
余暇政策論
受講者数が前回よりも一気に1.5倍くらいになり30名。向き合う形としてはこれが限界か。7名からレジ報告。文章化したものもあり受講生の意気込みが窺えた。質問や意見も活発に出された。教員が用意したレジメは時間切れで配布できず。次回は22名ぐらいによる報告となる。それ以降の割当てをやり直す必要がある。テキストは次回ポイント31から。
09/05/21. Thurs.
スポーツ・体育社会学(白鴎大学)
クラブチームと企業チームの実質的な交錯・仕分けについての再認識が必要となったため、この点を説明した。また、JFLチームの新しい試みやJリーグ2チームの経営模索を取り上げた。テキストポイントをうっかり飛ばしてしまい51から60を対象としてしまった。41から50については最後に回すこととし、次回は61から70まで。
スポーツ行政論(白鴎大学)
日本で開催中の国際自転車ロードレースの紹介から入り、命名権問題、国際水泳連盟の水着承認問題、これとの関連でF1とインディカーレースとの比較論などを取り上げた。テキストポイントやはり飛ばしてしまい、次回は61から70まで。
09/05/25. Mon.
行政学
中間試験の実施。試験問題を相当余分に印刷しておいたにもかかわらず、100枚ぴったり行き渡り残部なし。遅刻者対応に慌てて10部ほどコピーしに行ったが杞憂に終わった。受講生が堂々と解答作業に取り組めるよう内職はせず、ずっと試験の様子を見回る。空調の操作も習得。採点を早めにやっておきたい。
行政学演習
インタビュ調査実施(あるいは今後の予定)の報告。まずは動いてみるのが若者の特権という側面もある。調査が良い方向に展開していった話を聞けて嬉しかった。締切りまであと1カ月余り。これからが本番だ。次回報告の3人、その次の4人を割り当てる。
卒論指導
2名から文章化したものの提示。うち1名はそのまま卒論に挿入できる出来栄えで、むしろ教員側が力づけられた。院生はじめ意見効果も活発。自由なやり取りから書き手に新しい発想が生まれればよい。最後の15分程度は雇用をめぐる新聞記事(公務労働を支える非正規職員に焦点を当てた記事と、学生の就職活動が後半に入った旨の記事)のコピーを配布し、どう考えるか尋ねた。雇用をめぐる課題は毎回少しでも時間を取って提示していきたい。
09/05/27. Weds.
国際学英書講読
プリントの5枚目。タイトルは”War in Gaza”, ”India-Pakistan relations“, “Energy crisis in Europe”, “Action in Dafur”. 最後の社説以外は受講生にどんどん当てていったが、だんだんと訳の仕方も良くなってきている。要はやる気にかかっているので、この少人数の授業形態を生かしていきたい。
余暇政策論
受講生は30名弱でようやく確定。21人からレジメで関心あるテーマについて紹介。タイトルや問題意識に光るも内容のものがかなりあった。急いだつもりでも時間がなくなり、残り10数分で急ぎ気味にレポート作成までの日程変更を伝え、テキストポイント10本分を済ます。次回は41から50まで。1コマ目の前にあらかじめ簡易机兼椅子を壁際に並べておいてよかった。
09/05/28. Thurs.
スポーツ社会学(白鴎大学)
プロ野球の視聴率低下(とくに巨人戦)と対応をめぐる閉そく状況、西武にもたらしたWBC効果の実質要因、マツダスタジアムの人気要因と機能上の工夫、Jリーグの保有選手数の改正や若手選手の出場機会増加への方策などについて説明した。受講生の私語がなく内容を吸収しようとする教室の雰囲気に助けられている。同じくテキストポイントは次回71から(ただし41-50を最後にやるのを忘れずに)。
スポーツ行政論(白鴎大学)
Jリーグにおける移籍金廃止とその背景について、国内ローカルルーツから国際ルール(欧州)への転換として捉えつつ、クラブ経営の予想される激変など波及課題を指摘した。教えながら、どの世界も一筋縄ではいかない難題に次々に直面するものだと思い、人はまずは各々の働き場所でベストを尽くす大切さを思った。同じくテキストポイントは次回71から(飛ばしてしまった箇所も同じ)。