20067月 中村祐司の教育日誌

 

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06/07/03. Mon.

 

行政学

予算のミクロ編成の全般的な流れと、その中身について板書して説明。早いもので来週が試験。予め研究室HPに22項目のポイントを掲載したので、一発勝負の試験となるが、受講生にはしっかりと勉強してほしい。授業時間終了以前に教室を出ようとする受講生と終了直前に再入場?する受講生がいて困惑した。

 

行政学演習

来週、前期の研究室活動の成果発表会なので、パワーポイントでの提示確認やポスターなどの準備作業に充てる時間とした。この時間を利用して研究費の赤字対策への対応を考えるものの、なかなか頭の痛い問題となっている。資料室からのインターネット・アクセス可能パソコンの数も制限しなければならなくなる。

 

卒論指導

同じく来週、卒論中間発表会のため卒論生による準備や打合せの時間に充てる。ちょっと顔を出せる程度だが、来週は発表会後の飲み会もあり、これも楽しみにしている。卒業記念写真の撮影もこの時期にあるのだが、就活等で皆が顔を合わせられる機会はそう持てず、調整がなかなか難しそうだ。日程調整の労は委員会や審議会ばかりでなく、学生間でも同じである。

 

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06/07/04. Tues.

 

国際学英書講読

この授業はとにかく各社説の意味内容を把握していくしかない。617日付の”After al-Zarqwi”, ”The Chavez effect”, “Whaling on the rise”, “Keeping democracy in times of terrorism”をやる。Malloch Brown’s recent speech”については訳担当者が来なくて後回しにしたので途中まで。残すところあと2回。次回は71日付のThe Japan Times Weekly.敢えて追い込まれる状況を皆で作っていくことが大切だ。

 

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06/07/05. Weds.

 

「国際社会を見る目を養おう」(初期セミナー)

 5人のレポート内容をめぐる討議。司会者も受講生に務めてもらう。意見を交換する中で、他の受講生から視点のヒントをもらったり、勉強の意欲が掻き立てられたりすれば御の字であろう。授業前と授業後にはW杯の話でも盛り上がった。次回は後半の5本となる。しっかり読んでおきたい。

 

余暇政策論

8本のレポートをめぐる自由討論。司会者は最初こそ戸惑っていたものの、後半はいろいろな意見が飛び交うようになった。平行してコメントも書き進めていて、話を聞きながらこの時間内に微修正するようにしている。まさに「文は人なり」で、文体に受講生の個性がそのまま出ているかのようだ。次回はこの後の8本が対象。初期セミナーと同様予め読み込んでおくようにしたい。

 

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06/07/06. Thurs.

 

体育社会学(白鴎大学)

試験期間中に地域調査に入るのと、来週(前期最後の授業)に成績提出と若干の調整に当てたいため、授業時間内で試験を実施。普段の授業ではこの半分程度なのに90名近くが受けたのではないだろうか。採点作業のボリュームがかなりありそうだ。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

同じく試験を実施。「自分なりの考え」というところにポイントがあるので、一つでも二つでもなるほど面白いと思わせる見方の提示を望んでいる。こちらも受講生の人数はだいたい同じで、やはり普段の出席者数とのギャップに正直驚いた。来年もこの講義を持つことできれば、そのあたりの仕掛け(授業の魅力を高める努力)を工夫する必要がありそうだ。

 

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06/07/10. Mon.

 

行政学

授業内で実施する試験日。受講生の人数が例年の2倍近くで、テキストを使用しなかったことから1発勝負の試験となる。典型的な梅雨の日で湿気がすごく、A3で用意した問題用紙が水分を含んでくっ付き合い、うまく配布できないほど。この授業を受講するゼミ生に手伝ってもらい助かった。公正な受験環境のために窮屈な雰囲気は割り切って、レジメを机の下ではなくかばんの中に入れさせ、机の両端に座るようにさせ、時間中は内職せずに見回るようにした。採点は先延ばしにせずに早めに取り掛かったほうがいい。

 

行政学演習・卒論指導(研究室中間発表会)

E棟の教室を2コマ借り切って、ゼミ生は宇都宮市活性化に関する2つの報告(自転車政策と情報発信)、卒論生は各自の卒論の中間報告を行った。宇都宮市の職員の方がわざわざ顔を出してくださり、有益なアドバイスももらった。1名ではあるが研究室に属しない3年生も参加してくれ感謝。夏休み期間中の研究室活動について教員が考えるところをペーパーにして伝え、終了後はコモンルームで解放的な気分で打ち上げ。前期やや早めの区切りとはなったものの、後期に向けて良い形でまずは締め括ることができたことを皆と喜び合った。

 

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06/07/11. Tues.

 

国際学英書講読

残すところ今回を入れてあと2回。とにかく訳し続ける以外にない。71日付のThe Japan Times Weeklyである”Asia’s U.N. nominees”, “Washington’s tough stance”, “The Saddam trial”, “From Hungary ’56 to Iraq ‘06”, “Fining indecency” を読み切る。最後の数分で2回分前の読み残したところを訳させるが途中まで。次回ラストは78日付のところを全部。

 

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06/07/12. Weds.

 

「国際社会を見る目を養おう」(初期セミナー)

レポート内容をめぐる自由討議の後半。対象となった5本のレポートをめぐる意見交換を行った。議論を重ねただけで、貧困問題の決め手となる解決案など簡単に見出せるわけではないものの、受講生が国際社会の難問を重く認識し、これからの勉強のエネルギーを得てくれれば、それでこのセミナーの目的は達成されたことになる。次回最終回は、今までにやってきたことも踏まえて、フランクな形でよいので総括的な意見交換の時間としたい。

 

余暇政策論

レポート内容をめぐる自由討議の2回目。司会者の工夫でいったん受講生からの意見を引き出すことができれば、議論が面白い方向に進んでいくものだと実感した。各テーマをめぐる受け止め方はいろいろだろうが、他者の発言になるほどと気づかされる何かをつかむことが大切なのであろう。次回最終回は3回目の自由討論で、対象は残りの9本のレポートとなる。同時に今までやってきたことを締めくくる質の高い意見交換となるのを期待したい。

 

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06/07/13. Thurs.

 

体育社会学(白鴎大学)

前期最後の授業。先週と比べ受講者数は半減していたがめげずに、新聞記事から「数字で振り返る」W杯や「日本人初のW杯決勝トーナメント主審」、ジダンの退場事件などを取り上げた。四年に一度、世界的に注目を浴びるこの大イベントにこれからも注目していきたい。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

 同じく前期最後の授業。W杯をめぐるサッカー日本代表の歴代監督の変遷、薄型テレビなどのW杯特需、審判員制度などをテーマに、例のごとくキーワードを板書しながら授業を進めた。4月以降、木曜の午前中2コマをスポーツ世界に関する授業に当てることができたのは、他の政策領域の研究に傾斜しがちな中で、この領域での研究を継続していこうとする自分にとってとてもありがたいことであった。

 

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06/07/18. Tues.

 

国際学英書講読

前期最後の英書講読。雨のせいにはできないものの、10分近く遅れてスタート。今回は78日付のThe Japan Times Weeklyで、”Advice Koizumi needed” “A step forward for democracy” “Failed reconciliation” “A visit to the U. S.”と進むが、授業評価の時間も確保せねばならず、残念ながら最後の”New Gitmo ruling”の途中までで終わる。だんだんと受講生の講読力が付いてきたのを実感できたのが収穫だった。もちろん教員にとっても社説を何とか読みこなせるようになると、かなりの自信になる。

 

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06/07/19. Weds.

 

「国際社会を見る目を養おう」(初期セミナー)

最終回。4月以来のセミナーを振り返り、北朝鮮問題やイスラエルのレバノン攻撃など現状における重要なトピックについて考えた。紙媒体や電子媒体からの情報の取得の仕方についても皆で話し合った。このセミナーをきっかけに、今後のとくに勉学面における受講生の充実を願っている。

 

余暇政策論

同じく最終回となった。対象となった9本のレポート作成者のうち若干名の欠席者が出たため司会者はやりにくかったろうが、事前に内容を十分に検討した上での質問や意見、テーマのまとまりごとに沿った進め方に感心した。少し変り種の授業ではあるものの、受講生には新しい発想やものの見方を少しでも身に付けてもらえたのではないだろうか。

 

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06/07/24. Mon.

 

行政学

先週は休日で先々週に試験を終えたため、最終回は今までの授業に臨んだ自分の姿勢を振り返った上で、ここ数年関わっている複数の政策研究から得られた実感について語った。教員の一方的なしゃべりっぱなしで最初はどうかと思ったものの、受講生は予想外に耳を傾けていた(ように思われた)。人数も大きくは減少していなかった。授業評価アンケートは2名の受講生に手伝ってもらった。最終回は唯一出席をとらず。毎回、20数分はその整理に費やされただけに、自分に対するささやかな褒美として許されるだろう。

 

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