20064月 中村祐司の教育日誌

 

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06/04/12. Weds.

 

「国際社会を見る目を養おう」(初期セミナー)

 このセミナーのねらいとするところを最初に説明。身近な問題から国際社会を覗いてみようということで、日本と韓国のLPG自動車の普及の違いについて具体的な話をした。受講生の関心事項について少し聞くこともできたので、これも踏まえて次回も最初に教員から話題提供して、今回以上に受講生からの発言を引き出すようにしたい。

 

余暇政策論

この授業の位置づけ(受講生発信型の授業)を述べた後に、とくに仕事(原稿執筆や大学教員という職業)との関連で余暇の時間や活動をめぐる自分なりの捉え方を説明した。その後、受講生が考える余暇についての印象を述べてもらった。次回はもう少し具体的な話題を教員から提供した上で、ざっくばらんに受講生間で語り合えるような雰囲気作りに努めていきたい。

 

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06/04/13. Thurs.

 

体育社会学(白鴎大学)

 少子高齢化が若者の雇用や仕事に及ぼす影響や変化について述べ、大学教育サービスや大学運営も決してこうした状況変化と無関係ではないこと、そして、スポーツ世界についても同様であることを説明した。後半はスポーツ関係の雇用の場について列挙してみた。連休前まではまずは幅広く話題提供して、受講生に問題意識を高めてもらおうと思う。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

 行政=政府の活動と捉えた上で、政府(国家や地方自治体)が提供するソフト及びハードのサービス提供活動には、総合型地域スポーツクラブの存在や身近な公共スポーツ施設、小中学校施設、河川敷公園などがあると指摘した。また、地球規模ではオリンピック大会やサッカーワールドカップ大会など国家戦略(経済発展や国際社会における威信やステイタスの獲得)と絡んだ大規模スポーツイベントが存在することにも言及した。

 

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06/04/17. Mon.

 

法学(産業技術大学校)

法学、政治学、経済学、社会学、行政学といった社会科学領域における諸テーマと技術におけるそれとが交錯していることを強調した。LPG自動車の日本における普及をめぐる課題について、韓国での経験を踏まえて説明した。話しが宇大の授業と重複するのは仕方がない。後半はコラム執筆で少し調べた自転車運行をめぐる道路交通法の定めなどについて言及した。出席を担任の先生が取ってくれるので大変助かる。

 

行政学

今年度から科目名を「行政学概論」から「行政学」に変更した。授業ではなぜ行政学か?ということで、三権分立の固定的なイメージではなく、中央と地方の政府によるハード面・ソフト面のサービス提供活動があらゆる政策領域に及んでいることを強調した。キーワードとして夜警国家や職能国家、福祉国家、ガバナンスなどを板書した。今まで使ってきたノートのポイントを押さえつつも、できるだけ自分の言葉で経験談も含めて噛み砕いて説明するよう心掛けよう。

 

行政学演習

 10名の3年生が集合。このくらいの人数がちょうど適当で、幸先の良いスタートが切れた。ゼミではとにかく自分たちのやりたいことをどんどん追求し切り開いていってほしい。宇都宮まちづくり提案、ジョイント合宿、ISFJに積極的に取り組んでほしい。前期は研究室発の成果発表に向けて連休明けあたりから活動を本格化させていきたい。

 

卒論指導

5名が出席し各々のレジメをもとに卒論のテーマ探しが始まった。教員からの注文としては、毎回何とか文章化してくるということと、夏休み前に中間発表会を開催するということである。レジメの研究室ホームページ掲載や、具体的なレジメ報告スケジュール等については次回に固める。確定したと思うテーマでも調べていくうちに変わってくることの方が多いので、まずはいろいろとアンテナを広げてみるのも手だと思う。さすがに、一日フルの授業で頭がジーンと疲れた。

 

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06/04/18. Tues.

 

国際学英書講読

予想外の30名もの受講者数。演習室2の机の配置を四苦八苦して工夫し、隣から椅子を持ってきたりして何とか授業開始。英字新聞(The Japan Times Weekly)の社説を読むスタイルは変えず、今日は受講生の予習がないことを念頭に置きつつ、114日付けの”Shadow across Middle East”(Los Angeles Times)”Kremlin a la Saud”(The Washington Post)のほぼ終わりまで丁寧に教員主導で読み進める。次回から人数は減ってしまうのであろうか。この授業は英字新聞社説の内容をしっかり把握するのが目標なので、淡々と「基礎トレーニング」を積んでいくつもりで取り組んでいこう。

 

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06/04/19. Weds.

 

「国際社会を見る目を養おう」(初期セミナー)

 話題提供としてレジメを用意して、北京五輪(スポンサーやユニホーム・シューズ契約)、イタリアの保育園制度、IT利用の多極型分散国家などに関する新聞記事・論文を題材に、受講生からの意見を募った。次回も教員側から話題提供し、連休明けからレポート作成に向けたスケジュールを提示していきたい。

 

余暇政策論

ここでも北京五輪やドイツW杯、サッカーエリート校に関するレジメを配布しまずは話題を提供した上で、意見交換に入った。プロ野球とサッカーJリーグとの違いや、ディズニーランドなどの余暇産業を担うプロの存在などをめぐり、余暇領域の多面性を理解してもらいたかった。受講生間での活発な議論に至るのはまだまだ先かもしれないが、とにかく「受講生発信型」の授業を目指したい。

 

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06/04/20. Thurs.

 

体育社会学(白鴎大学)

 「スポーツビジネス」をキーワードに新潟市の専門学校の取組みを紹介する中で、スポーツを通じた新たな市場領域が拡大しつつある現状について説明した。また、スポーツビジネスの領域で仕事を行う上での可能性や課題を探った。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

 宇大での授業と多少重複するものの、北京五輪、ドイツW杯、スポンサー契約などに関する新聞記事の内容を紹介し、とくに政府が大規模スポーツイベントに対する支援を通じて、どのような果実を得ようとしているかを受講生に考えさせるように努めた。

 

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06/04/24. Mon.

 

法学概論(産業技術大学校)

前半は「もの造り」の定義について考えた後で、鹿沼市における金属加工の中小企業経営のモデルを紹介した。後半は政府のIT戦略本部における情報セキュリティ政策会議の存在や、第1次情報セキュリティ基本計画―「セキュア・ジャパン」の実現に向けて―を示し、その後、IT関連の法律として、電子署名法、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法を挙げた。

 

行政学

資本主義経済の発達から市場国家における諸課題を教育政策や雇用政策を事例に挙げて説明した。前回よりもあまり人数は減っていないようだ。連休明けからポイントの提示も含め、自分なりに何とか体系化を心掛けた内容にしていきたい。

 

行政学演習

 人数が先週よりも若干増えて13名。都市の活性化に何らかの関心を持つ受講生がほとんどで、今後、ダイナミックな展開が期待できそうだ。再来週からとりあえず各自がレジメを1枚用意して、問題意識を出し合うことにした。

 

卒論指導

8名プラス院生1名が全員出席。このように出揃ってくれると気持ちがいい。テーマ設定に迷っている卒論生がほとんどだが今の時期はそれで全く構わない。時間が超過してしまい、慌てて再来週以降の発表の日程を決めてもらう。中間発表会の前に模擬発表会を行うというのは良い提案だった。前期の目標が設定できたことで、今後、中身をより充実したものにしていきたい。

 

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06/04/25. Tues.

 

国際学英書講読

前回よりも人数は減ったものの、部屋のスペースからいえばちょうどぴったりとなった。自主的に手を挙げ訳に取り組む受講生がいてよかった。結局、”Name-calling does hurt”(The New York Times), “Winston Churchill at war”(The Wall Street Journal), “Catch a falling star”(The Financial Times)を読み終え、次回は2枚目から。1回につき1枚読み切るつもりで進めていこう。

 

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06/04/26. Weds.

 

「国際社会を見る目を養おう」(初期セミナー)

 今回は地球規模の視野で国際社会について論じるのを目的とした。朝日新聞特集から引用したキーワードは「国境を越えるネットの拡大」「BRICs」「伝統的な国家像の限界」「ソフトパワー」「政策力」などである。中ロ関係についても若干言及した。受講生が積極的に発言する機会が見られるようになった。連休明けはスケジュールを示した上で各自のテーマ探しに入っていきたい。

 

余暇政策論

休暇の在り方をめぐって話題を提供した。ドイツの事例を紹介した上で、日本の全国一斉型の連休が引き起こす渋滞や混雑・人ごみなどへの直面が、余暇の過ごし方にどのような影響を及ぼしているのかについて意見を募った。後半は携帯電話の機能が持つ利便性とその裏側の課題について具体的に考えさせた。初期セミと同じく連休明けにスケジュールを示し、段階を踏んで受講生によるテーマ設定とレポートの作成へ進めていきたい。

 

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06/04/27. Thurs.

 

体育社会学(白鴎大学)

 WBCWorld Baseball Classic」をキーワードに大会の運営や初開催の背景、今後の開催課題等について説明した。野球というスポーツがさらに地球規模で展開されるための契機となり得るのかどうか、この大会の持つ社会的意味などについて考えさせるような授業内容となるよう努めた。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

 キーワードとして揚げたのは「F=Formula 1」。技術面、規定面、運営組織などの概要を把握させた。ヨーロッパなどでは国家的プロジェクトとして理解されていることなども紹介した。連休明けも興味深いキーワードを自分なりに発掘していきたい。

 

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