20061月 中村祐司の教育日誌

 

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06/01/10. Wed.

 

リサーチ英語セミナー(学部必修)

06年の授業が始まった。”Door to reform”2パラから。”No exit strategy”, “Oil dependence”, “Democracy’s friend”, “Rices’s rendition”, と進み、”Setting broken FEMA”3パラまで。予習を頑張ってきた受講生が数人いたことがうれしかった。残り僅かだが、事前の読み込みと、この時間の集中を途切らせることなくやっていきたい。

 

比較政策研究(大学院)

 2名から報告。文書化した上で提出というスタイルを継続している。大学院ということもあり、細かいことをごちゃごちゃ言わなくても意を汲んでくれる雰囲気がある。各々のテーマは全く異なっていても、視点や知見の引き出し方など、相互に参考となる点は多いはずである。

 

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06/01/16. Mon.

 

現代政治の理論と実際

来週がレポート提出のため、全員から進捗報告。既にほぼ書き上げている受講生もいて頼もしい。どうしても切羽詰まらないとエネルギーが出ないというのが多数派だろうが、とにかく締切日最大重視で頑張ってほしい。模範レポートとはならないが、教員も書き上げなければ。毎年のことだが、コラムと同じでいつもぎりぎりである。

 

地方自治論

同じく来週がレポート提出のため、全員から進捗報告。ここに来てテーマを大幅に変更した受講生が僅かいるようだが、それもありである。エッセイにせよ、社会科学領域にせよ文章を書くという作業にはどうしても「えいや!」という勢いが必要で、それは締切に追い込まれた時こそ、切羽詰って作成に踏み出さざるを得ないというのが真理だからかもしれない。

 

行政学演習B

研究室HP作成のためのパソコン講習会。自分なりの経験も踏まえて、パソコンに精通した3年生と4年生各1名、合計3名が講師役となりまじめに教えるが、途中でやはり本人のやる気が一番大切なのだと悟ったような気持ちになった。意外と難しいのはパソコン操作にも、個人の癖というか個性が微妙なところで現れるということである。最後は本人が試行錯誤しながら体で覚えていくしかないのであろう。

 

卒論指導

地域社会におけるスポーツ実践模索スタートとして、体育館を借りて4年生・院生とソフトバレー。何と1993年に宇大に赴任してから初めて体育館を利用した。ソフトバレーそのものも初体験だ。手が全然痛くなくて、それでいてかなりの運動量でとても面白かった。来年度からは研究室活動の一環としてのスポーツ活動に可能な範囲で踏み出していきたい。

 

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06/01/17. Tues.

 

リサーチ英語セミナー(学部必修)

“Setting broken FEMA”の途中から、Symbolic gesture”, “N. Korea’s new threat”, “Global warming”, “Bombs, away” まで終わる。少しずつ受講生に手応えを感じるようになってきたが、まだまだ取り組みには温度差があるようである。英字新聞の社説をじっくり読むことの必要性を分からせるよりも、今はとにかく一つ一つを着実に読みこなしていこう。

 

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06/01/23. Mon.

 

現代政治の理論と実際

レポート提出日。ファイル名、段落ごとの1行空き、である調の文体、といった点で残念ながら教員の指示が浸透しなかったようだ。それでも締切ぴったりに提出する誠意をほぼすべての受講生から感じ取ることができ嬉しかった。来週、再来週とじっくり読み込もうと思う。

 

地方自治論

同じくレポート提出日。ファイル名や名前なしなどが途中目立ち、編集する身にもなってほしいと思わず声を荒げてしまった。ただし、ほとんどが完成版を提出し、締切内に出すことの重要性を理解してくれたと受け止めた。ここでも来週、再来週とじっくり読み込んでいく。HP活用の強みがここで発揮される。それにしても司会選出時におけるあまりの消極性に脱力感を禁じ得なかった。司会の経験はめったにできない、ありがたい貴重な機会だということをぜひ分かってほしいのだが。

 

行政学演習B

先週に続きパソコン教室だが、参加は若干4名。ジョイント、ISFJ、まちづくり提案が終わって気が抜けたのであろか。研究室HPを皆で作成していくことの醍醐味と面白さをどのようにすれば、実感してもらえるのだろうか。

 

卒論指導

先週に続き、体育館でのソフトバレーを通じたスポーツ実践。気のせいか、皆、先週よりも上達したみたいで、試合も白熱した。最後の方は少しふらふらになった。子どもの頃に戻ったように思いっきりはしゃぐことができた。何となくまだ体を動かしたくて、終わった後グラウンドを軽く10週。競技レベルにはほど遠いとしても、楽しむスポーツに年齢は関係ない。身体を思いっきり動かすという貴重な機会を4年生・院生と共有できて良かった。

 

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06/01/24. Tue..

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リサーチ英語セミナー(学部必修)

来週が入試業務で忙殺されるため、最終回となった。遅刻者を待っていられないので、”Ban torture – period”をほとんど教員が訳す。”Arctic drilling”は先週指しておいた受講生が訳し、その後は一気に教員が、”Syrian terrorism” “Death penalty” “Israel’s election woes” “Oil and development” “Legacy of courage” “Benefit of hindsight” “Short arm of law” と区切りのいいところまで終える(The Japan Times Weekly December 31, 2005まで)。実質面から見るとこの授業は選択の方がいいかもしれないという感想を持った。

 

比較政策研究(大学院)

 教員も含め2名からの報告。欠席が目立った。2週間に1回という重みを理解してほしいのだが。いずれにしても残すところあと1回。次回は受講生全員に現段階でのベストの修士論文の目次案を作成してきてもらうことになっている。この授業では、行政学・政策学の視点から各自の論文作成にたとえ間接的であるにせよサポートしていくというスタンスを最後まで貫きたいと思う。

 

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06/01/30. Mon.

 

現代政治の理論と実際

レポートをめぐる意見交換会の前半。発表者が来ないというのは正直痛い。それでも司会者の頑張りもあって相互に率直な意見が交わされた。こうした授業スタイルを確立して何年になるだろうか。授業の質は教員と受講生の力量次第であることを再確認できる貴重な場となっている。

 

地方自治論

同じくレポートをめぐる意見交換会の前半。やはり発表者でありながら来ない受講生がいる。しっかりと読んできている受講生も全員とはいえない。それでも、司会者がリーダーシップを発揮して、いろいろな意見を引き出してくれて盛り上がった。時間配分も巧みであった。来週の後半は、今回の経験を踏まえて、さらにステップアップするような中身になってほしい。

 

行政学演習B・卒論指導(卒論発表会)

E棟のこぢんまりとした教室を2コマ続きで借りての卒論発表会。4年生は全員参加。3年生は残念なことに3名が欠席でそのうち途中までのコメントを寄せたのは1名のみ。4月からの卒論指導がその分やりにくくなる。しかし、全部でかなりの量に及ぶ卒論をしっかりと読み込んできた3年生もいて、心強かったし、社会人院生が丁寧かつ厳しいコメントと、全文の隅々に至るまで指摘や校正チェックをしたものを郵送してくれた。このために多くの時間を費やしてくれたことは間違いない。高校教員の多忙さを知っているだけに頭が下がる思いであった。4年生はつくづく良い先輩を持ったと思った。

 

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06/02/06. Mon.

 

現代政治の理論と実際

レポートをめぐる意見交換会の後半。この授業を通じて、現代社会をめぐる国内外の様々な問題に対して、常に自分なりのアンテナを張っておくことの面白さと重要性を認識してもらえたのではないだろうか。受講生個々のレポートの内容には非常に温度差があったものの、後期のこの授業を起点に、人間社会に対する鋭敏な関心を持ち続けてほしいと思う。

 

地方自治論

同じくレポートをめぐる意見交換会の後半。司会者の手際の良さにより、受講生からの意見の吸い上げもうまくなされた。中間試験の勉強やレポート作成を通じて地方自治に関わる諸課題の多様性や流動性の一端を受講生は、経験できたのではないかと思う。

 

行政学演習B・卒論指導(進路情報交換会)

先週と同じくE棟の教室(1階)を2コマ続きで借りての進路情報交換会。就職活動での貴重な経験をいずれの4年生も率直に語ってくれ、感動を覚えた。研究室OBの参加とアドバイスもありがたかった。同時に教員にとっては最も奥手の世界の話を聞くことができ、貴重な時間を共有できた。本日で今年度の研究室活動は終了となる。4年生には本当にご苦労さまと言いたいし、卒業まで残りの自由な学生生活を堪能してほしいと思う。3年生には4月中旬からの卒論指導までの間、ぜひ充実した時間を過ごしてほしい。研究室OBも駆けつけてくれた終了後の追いコンでは、雪の中、美酒に酔った。

 

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06/02/07. Tue..

 

比較政策研究(大学院)

 現段階で考えられる修論目次の提出。題目はもちろんだが、章や節の名前に問題意識が滲み出るようなものは、残念ながら少なかった。それでも本番の研究の蓄積はこれからである今の時期に、論文の全体像を考えたことの意味はあるように思われる。いよいよ本格化する研究論文の作成に向けて、この授業を受講した院生のこれからの活躍を祈りたい。

 

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