2001年7月 中村祐司の教育日誌

 

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01/07/02/Mon.

 

産業技術大学校「法学」(非常勤)

最終回。『公共を支える民』の読みきれなかった章を概説し、後半は参院選をテーマに選挙制度の仕組みと争点などについて整理した。小テストも最終的には全員が提出し、成績を出すことができほっとした。テキストの理解を最優先にしたが、受講生の関心を引き付けるにはテキストと受講生をつなぐ工夫なり準備を行うことが今後の課題だ。

 

行政学概論

テキスト『行政学』17章と18章。空調のおかげで汗だくになって教えることにはならなかったものの、どうしても押さえておかなければならないポイントが量的にも多く、目一杯時間を使わざるを得ず、かなりしんどかった。受講生は回を重ねるにつれて漸減していったが、残った者の何割かはかなり集中して説明を聞いていると感じられ、そのことが支えになった。再来週、期末試験を実施するため、この講義も残すところあと1回である。まさに自転車操業で1週間に2章分ずつ、レジメを作成してきたが、残念ながら最後まではいきそうにない。それでも何とか来週までには全章のレジメと概要レジメをホームページに掲載して、講義に臨むようにしたい。

 

行政学演習A

各ゼミ生からのレポートが出揃う。自分も少しでも足跡を残したくて、「完成に寄せて」と題した巻頭言のようなものを書いておいてよかった。ノート報告やそれをめぐる議論を振り返ると、電子上での完成のあかつきには自分もゼミ生と同じくらいうれしさを享受できそうだ。今回はゼミ生間で校正作業や表紙や目次の作成をやることになっているので、質的に一段も二段も高い電子冊子が出来上がるであろう。ジョイントに向けた準備の話し合いなど、今年のゼミ生はそれぞれ相性がいいというのか、皆が集まった時の雰囲気の良さに驚いている。そのことが何かを皆でやろうとした時の貴重な推進力となっている。

 

卒論指導

3名が参加し、途中から院生1名が明後日に迫った修論中間発表のレジメの件で参加する。偶然の出来事だったが、このように卒論生と院生とがまざって行うのも悪くないという感じを持った。レジメの内容にたとえ部分的であるにせよ光るものがあると、指導する側もうれしくなってくるから不思議なものだ。時間の共有における質の面で満足するからであろう。あと2回で夏休みに突入し、その後は10月からとなるので、来週、再来週と実質的な卒論作成に踏み込むステップとすべく、取り組んでもらいたい。

 

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01/07/04/Weds.

 

インターネットと政府情報(初期セミナー)

受講生からのレポートが出揃った。表題と目次(その順番も含めて)を皆で話し合いながら作成し、各々のワード文書を統合し、さらに目次から各レポートにとんでいけるようにした上で、PDFファイル化した。途中、まごつく場面もあったものの、うまくいってほっとした。講義でレポートをPDF文書で表示するのは初めてだ。電子文書としてはこのような形の方がいいかもしれない。ただし、人数が多いと一文書に統合するのは作業上、無理というかめげるかもしれない。いずれにしもて最終成果がこのような形で曲がりなりにも結実するのはうれしいものだ。来週までに皆のレポートを各自が読んできて、各々の考えや意見を交換することにする。再来週何をやるかについては未定。

 

余暇政策論

20名弱であるが、一人一人フロッピーを受け取り、Zipに入れる作業を行う。ファイル名やフォルダの有無を確認しながら、各自のフォルダに一つ一つ入れていく作業は、不器用であるがゆえに結構神経を使う。エクセルでレポート作成者とテーマ名の一覧表を作り、順番をできるだけ近いテーマごとにグループ化するという試みを1昨日の演習にならって試みた。受講生の協力を得て、3つほどのまとまりで並び替えることができた。こうしておいた方が来週以降の討論や、第三者が読もうとする際に入りやすいであろう。司会者の決定も希望者自ら手を上げてくれ大変うれしかった。来週までに前半9名のレポートを各自が読んでくることとなったので、なるべく早いうちにホームページに掲載しなければ。残念ながらこの日、受講生全員の提出には至らなかった。

 

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01/07/09/Mon.

 

行政学概論

テキスト17章と18章。試験範囲を既に宣言してしまっていたので、何としてもここまで終わらせなければならない。試験勉強のポイントに該当するところを丁寧に説明したつもりである。19章と20章については言い訳となってしまったものの、ここまでこの授業についてこられた受講生ならば、独自で理解できるはずだと力づけた。今年は新版になった関係で実質的にレジメ作成をやり直すような形となり、かなり追われる感じであった。考えてみれば、現代社会がこれだけ目まぐるしく変転しているのであるから、レジメ内容の不断の見直しは不可欠であろう。来年の課題は他の教科書も検討することと、補足レジメの充実である。

 

行政学演習A

先週、ゼミ生皆の原稿が出揃って、1週間かけてグループ毎の校正作業をやってもらった。掲載までもう少しだが、PDFファイルに統合するというやっかいな作業が残っている。表紙や目次、あとがき、改頁など皆で協力してほしい旨を話した後、ゼミ生には早速作業に取りかかってもらった。

 

卒論指導

早いもので夏休み前は残すところ、今日を入れてあと2回。人数の多寡はそのつどあったものの、毎回何とか続けることができた。後期からのスタートダッシュに必ず生きてくるように思われる。やはり目次を設定して、文章を書き出すためにはレジメやノートの蓄積が決め手になるだけに、前期にたとえ緩やかであっても進捗が見られたことはよかった。

 

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01/07/11/Weds.

 

インターネットと政府情報(初期セミナー)

レポート内容をめぐる全体討議。出だしは盛り上がらなかったものの、だんだんと受講生からいろいろな意見が出てきた。当初は時間内に6本のレポートをめぐる議論をすべて終わらせるつもりであったが、予想外の活況に議事進行の方針を変えることにした。教員と受講生とのやりとりよりも、受講生間での話し合いに耳を傾けるほうが面白い。来週の続きの議論が楽しみだ。

 

余暇政策論

同じくレポート内容をめぐる全体討議。相当時間をかけて読み込んだこともあり、一発言者として積極的に議論に参加させてもらった。来週ホームページに掲載する予定のコメントを文章化しておいたが、これが思いの外エネルギーが必要で、やはり口頭と文章作成との負荷の違いを再認識した。受講生の議論に耳を傾けながら、このような機会をたとえ2回程度でも講義に採用することは決して無駄ではないと思った。ただし、人数がこれ以上多くなるとそうもいかないであろう。

 

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01/07/16.Mon.

 

行政学概論

期末試験を実施。中間試験よりも問題数が増えたが、出来はどうだろうか。試験は確かにやらされるものではあるが、意図としては受講生自身に力を付けてほしいという一心で行っているのであるから、この気持ちを受け止め、正面からチャレンジしてくれる受講生が一人でも多く増えてほしい。

 

行政学演習A

出来上がったレポート論集をめぐる全体討議が、何と4時間余りにも及ぶという予想外の展開となった。ただし、だらだらと続いたわけではなく、充実感のある率直なやり取りが続き、結果的に延長に至ったという雰囲気であった。他者のレポートを真摯に読んだ上での意見のぶつかり合いは、社会科学の領域では不可避なものであるだけに、前期最終回のゼミでこのような議論がなされたことはよかったのではないか。19日のコンパではレポート論集完成の達成感を皆で喜びたい。

 

卒論指導

夏休み前最後の卒論指導。10月以降の発表割り当てなどを4年生自身で決めてもらう。細々とした感じではあったが、4月以降途切れることなく継続してきたことの意味は大きい。夏休みの一定期間、ぜひ一次資料の収集を行い、10月以降の作成にはずみをつけてほしい。また、後期には就職活動で得た貴重な経験を3年生に伝えてほしい。

 

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01/07/17.Tue.

 

修論指導(大学院)

今月6日に中間発表を終え、そこでの指摘を受けて2名にレジメを作成してきてもらった。自分のケースを思い出すと恥ずかしい限りではあるが、やはり修論はやらされる性質のものではないことを思えば、2名の主体性のある取り組みには心強いものを感じた。後期以降の指導にあたっては今以上の覚悟で臨みたいと思う。

 

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01/07/18.Wed.

 

インターネットと政府情報(初期セミナー)

前回の討議の続き。手元にノートやレポートを置かずに、頭の中に入っている知識をもとに話し合うことで、いかに個々の問題を論じる前提となる基本的な知識が欠けているかが痛感される、という意味で大きい。個々のレポートについての話し合いの時間配分がアンバランスになってしまったのは自分の責任であるが、受講生からの自発的な発言を引き出すことができたのはうれしかった。

 

余暇政策論

同じく前回の討議の続き。自分なりにじっくり読んできたこともあって、でしゃばり気味になるのも構わずに議論に参加した。レポートの内容に濃淡があるのは仕方のないこと。ただし、教員としては質の高いレポートに対してはそれに見合うだけの応答をしたいという思いが強かった。その意味でもコメントを文章化して掲載する作業には正直のところしんどい面があるものの、何とかやり遂げてよかったと思う。初期セミナーもそうだが、この双方向の講義形成の一翼を担ってくれた受講生に敬意を表したい。

 

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