20007月の教育日誌


200073日(月)

 

行政学概論

19章と20章。前半の10章はなかなか進まない感じだったが、後半の10章は一定の流れに乗ることができたようで早く感じた。全体として一方的な講義にもかかわらず、毎回出席し熱心に耳を傾けた受講生が多かったと思うのはこちらのひとりよがりか。いずれにしても来週試験、再来週補足講義で完結となる。カリキュラム上、国立大学では既に半期の授業が定着しているが、講義に関する限り自分の心の中での区切りもつくし、「間延び」もしないのでやりやすい。

 

行政学演習A

各自が提出したレポートを研究室ホームページに掲載するための作業をゼミ生にまかせる。ほとんどがどうしていいか分からないというのが実情で、レポート掲載に限らず自分たちで研究室ホームページから勉強やゼミ活動の情報を積極的に発信してもらいたいと思っているこちらとしては、どうしても愚痴りたくなる。院生も何でもかんでも頼られてはたまらないだろう。見よう見真似のしろうとの手習いでホームページ作成に携わってきたこちらとしては、むしろ若い頭脳からいろいろと教えてもらいたいというのが本音なのだが現実は逆だ。

 


200075日(

 

初期セミナー(現代政治の理論と実際)、余暇行政論 

この初期セミナーと余暇行政論では今回初めて、html(あるいはhtm)文書でレポートを作成してもらったわけだが、これをホームページに掲載するにあたり締切日の先週金曜(630日)から昨日あたりまでいくつかの難題に直面した。

 総じて言えば、受講生が予めこちらで提示し強調しておいたファイル形式やファイル名、レポート内容などの提出形式をきっちり守ってくれた場合には、編集作業はとてもスムーズに終わった。ところがこれらを守らないあるいは守れなかった受講生のレポートをこちらが修正しなければならない場合の負担は大きかった。要するに一部の受講生(もちろん彼ら彼女らがレポート作成に誠意を持って一生懸命取り組んだことは確かだが)の「不完全形式レポート」をめぐる修正作業に振り回されたことになる。これに加えてこちらのコンピュータ知識の欠如や進め方のまずさがあり、ホームページ掲載に至るまでの壁に直面したのである。そのような意味で今回の作業から、今後ゼミも含めこの形式で授業を進めていく上での自分にとってのいくつかの反省材料が明らかになった。長々と書いても仕方がないので、以下、この点を簡単にまとめておこう。

 第1に、添付ファイル送信の方式をあきらめ、フロッピーを直接受け取るとしたことで、一人一人レポート内容を本人の前で確認できたのはよかったものの、そのためにまるまる半日以上研究室に待機して、しかも初期セミと余暇行政論の受講生、ゼミ生が不定期に入り乱れる中で対応しなければならなかった。これはいいとしても、この指定日の時間帯に提出できない受講生が他の日時にフロッピーを置いていき、そのフロッピーが不完全な場合、その旨をメールで知らせたり、こちらが時間を見計らって修正を試みたりしなければならない状況となった。やはり次回からは添付ファイルで形式をしっかり確立して提出させた方がいいだろう。

 第2に、細かいレベルでありながら苦しんだ点として、レポートのファイル名があった。本人を特定化するために半角ローマ字小文字での苗字と名前の先頭アルファベットを続けて書くというやり方をとったのだが、全角小文字で記入した者が何名かいた。中にはファイル名の中の1字だけ全角で打ったものもあり、こちらでこのことに気づかなかったためリンクを張れず数時間悩む結果となった。次回からファイル名は(半角)直接入力の大文字とするのが無難ではないか。

 第3に、html文書の場合、画像ファイルも一緒に付ける形となるが、この画像ファイル名を提出者が日本語名に直してしまったため、html文書で画像が開かないというレポートがいくつかあったことである。さらに未だによく分からないが、html文書で画像表示される画像ファイル名が自動的に「image○○」となる場合がほとんどなのだが、最初にネットスケープで保存されたファイル名の画像のみを残し、この「image○○」をすべて削除してしまうというケースである。これに対してはいずれも「ソースの表示」からhtml文書内の画像ファイル名を修正する作業をするか、保存の画像ファイル名を修正しなければならず、これには時間がかかった。(実際は自分でも無意識のうちにやっていたのだが、ワード文書でやり直すのが一番効率的だったことが後に判明した。)

 第4に、全体の中で若干2名ではあったが、インターネットに接続している場合、あるいは接続が設定されている場合には画像が表示できるものの、この設定がなされていない場合に表示できないというケースがあった。Html文書内の命令が当該画像にではなく、その画像が掲載されているアドレスにリンクさせるようになっていたように思われる。結局、画像をこちらで保存し直して貼り付けなければならず、ひどく手間取った。

 第5に、最後になって、インターネットエクスプローラーでは画像表示されるにもかかわらず、ネットスケープでは表示されないという事態に直面した。これも数時間いろいろやってみても解決できず、やむを得ず研究室と同じ階のコンピュータ研究を行っている同僚に泣きついたところ、フォルダをつなぐ「タグ」(こう言っていいのだろうか)が円マーク”\”マークの場合にはネットスケープでは画像が表示されないとのこと。スラッシュマーク”/ ”でなければならないということで、この点はこちらの基本的な知識不足を痛感した。さらにゼミのレポート掲載を手伝った時に分かったのだが、スラッシュマークではとにかくインターネット上で試してみないと正常なリンクが確認できない。

 以上のような指摘はOSやホームページ作成の習熟者にはあまりにも未熟な指摘と映るかもしれない。いずれにせよ、教員と学生との相互相乗効果の向上が今後実現できるかどうかがこうした授業の在り方を決定づけるものと思われる。

最後に、各自のレポート内でのリンク先の紹介をレポート内容形式の一環として要求していたにもかかわらず、これが徹底されなかったのは残念だった。そして何よりも根幹的に重要な点として、インターネット上の画像や文書の引用がある。著作権との絡みでこの点の慎重さが求められることは今後いくら強調しても強調し過ぎることはない。レポート掲載が今後「内輪」の世界ではおさまらなくなってくるのは確実であり、この点の意識を自分にも受講生にも徹底させ、実行していかなければならない。

 


710日(月)

行政学概論

 前期2回目の試験。

 

行政学演習A

 作成した各自のレポートについて議論を行う。一部を除きゼミ生は他の人のレポートを本当に読んできたのかと思ってしまうほど議論の内容は低調だった。


712日(水)

初期セミナー(現代政治の理論と実際)

 スクリーンを用いて各自が簡単に発表してそれに対する質疑応答。司会者も受講生にやってももらった。

 

余暇行政論

初期セミナーと同様のやり方をとる。特に司会者は時間配分などの点でも勉強になったはずだ。

 


717日(月)

 行政学演習A

 先週はゼミ生間の議論にまかせようと思い口を出さなかったが、今日はレポート内容のついて思ったことを率直に言った。本日でこの演習は終わりだが、半期のわりには自分としては精一杯問題提示したつもりだ。


719日(水)

 初期セミナー

 風邪のため発表を聞いているので精一杯。最後に受講生の一人が「このセミナーを取って勉強になりとてもよかった」と言ってくれたのが何よりもうれしかった。

 

 余暇行政論

 同じく座っているだけだったが、参加者が皆で盛り上げてくれた。