011022

ジョイント合宿分科会「まちづくり」

 

なぜまちづくりが必要なのか?この最も基本的な疑問をあらゆる視点からみる(段階をふんで)

 

 

まず、国土交通省が打ち出している「地域づくりインターン」に注目してみたい。これは、若者の地方体験交流事業であり、三大都市圏の学生等を7月から9月までの期間を中心に、全国24の市町村にインターンとして派遣し、地方で実施されている地域づくりのお手伝いや産業体験を通じて、若者に地方の良さを知ってもらうと共に、そのフレッシュな観点を地域の活性化に役立てることを目的に地域の市町村と連携して行われた事業である。(http://www.ujiturn.net/intern/)

 

愛知県豊根村に派遣された山本さんはこう言っている。「地域は一個人の努力によって作られる。またその地域に与える影響力は大きい」

 

この事業によって自分の生まれ育った町やまたそうでない町に対しても関心を抱く学生が増えたのではないか? この事業によるその後も調べていきたい。

 

 

*まちづくりにとって一番大切なのは「人」である→しかし、日本には過疎地域、過密地域、中堅的地域など大小様々な地域がある→地域によってまちづくりに差がでる。つまり、地域住民のサービスに偏りが生じるのではないか?

 

 

 

まちづくりには人が必要であるから、人口のような大きいレベルで考えないといけない?

 

 

しかし、NPOなどの活動は個人の自発性によってやるものであるから、過密地域から過疎地域への調整などやる必要あるのかも疑問。

 

 

 

・西欧のまちづくり

政府が財政支援し、民間や非営利団体がサービスを提供している。(NPOデータブック、P188)

これを現在の日本に適応するのは不可能である。

また政府は財政のみを支援していて満足してはいけない。自らもまちづくりに参加する姿勢が必要ではないか。

 

 

 

『宇都宮市民活動サポートセンター』について

概要

 市民活動の活性化を促進し、市民主体のまちづくりを推進する一環として、社会に貢献しようとする市民を支援する(市民活動に関する)窓口として宇都宮が設置。平成12年10月1日、宇都宮市東コミュニティーセンター(〒321-0962 宇都宮市今泉町2137)内にオープン。

 

・機能

@情報の提供

 ボランティア希望者への団体の紹介や市民活動の各種情報の提供。

 →・市民活動団体名簿(団体概要や活動内容など)

   民間や行政からの助成金や物品の提供など、活動支援情報の紹介

  ・市民活動、NPO法人申請に関することなどの各種相談・資料提供、各分野専門の支援団体の紹介

  ・既存の各種支援施設・組織など(社会福祉協議会ボランティアセンターや民間の市民活動支援団体など)と情報ネットワークを形成により情報の共有化を図る

   HPで団体情報や助成金情報、イベント情報の紹介

  ・情報誌「わ・わ・わぁ」を、年6回、奇数月に発行

A場所・機材の提供

 活動のための打ち合わせや作業をする場所や機材の提供。

 →運用上の考え方…原則として市民活動を行うものであれば誰でも利用可能

   ・施設(利用は無料)…談話室、印刷室、関係図書・情報誌コーナー

   ・機材等…メールボックス、貸しロッカー(それぞれ団体登録が必要)、設備・機材(コピー機、簡易印刷機、ファックス、情報用パソコン)*情報用パソコン以外はすべて有料

   ・掲示板(無料)…ボランティア情報やイベント情報など

B活動しやすい社会環境づくり

 講習会などの市民に対する啓発事業や人材育成事業。

 →・講座・研修…市民活動講座(一般市民向けの啓発事業)、リーダー研修の開催(団体活動の活性化のための支援事業)、他に利用団体が主体的に開催するものを内容に応じて共催・後援

  ・交流事業…団体と団体、団体と市民・企業・行政の交流活性化のために市民活動団体などが主体となった交流イベントの開催や日常のサポートセンターの利用を通じた交流の促進

 

・利用時間

@利用時間 

 火曜日〜土曜日 午前9時00分〜午後9時00分

 日曜日・祝祭日  午前9時00分〜午後5時00分

A休館日

 毎週月曜日(休日のときは翌日)、年末年始(12/29〜1/3)

 

・管理

 場所や機材、登録情報など、センターの管理の部分は市が行う。

 

・運営

@運営主体

  運営を担える新たな組織をサポートセンター利用者などにより設立し、自主事業の企画運営など自主的な運営を行う。

A当面の運営体制

  運営主体が設立されるまで、当面の間は市が運営にあたっている。

 

・運営会議

   有識者、市民活動関係者、企業関係者、市職員などをメンバーとする「宇都宮市民活動サポートセンター運営会議」を設置し、サポートセンターの運営についての協議を行っている。

*現在の体制(H13年10月現在)

  @構成…

   委員20名(個人参加6名、公益法人関係者9名、特定非営利活動法人関係者2名、企業関係者2名、宇都宮市職員1名)

  A主な事業…

    定例会(毎月第四水曜日開催)、市民の手によるまちづくりを話し合う会(毎月第3水曜日開催)、情報誌の発行(奇数月の25日、広報部会)、あり方検討会議(随時、あり方検討部会)、講演会や研修会や勉強会(随時、研修部会)など

 

*よってたかって宇都宮のまちづくりを考えよう!〜「市民の手によるまちづくりを話し合う会」の開催〜

   運営会議が開催。これまで(H13.10.22現在まで)に6回開催。誰でも参加可能で市民活動に関する意見交換やグループ間の交流、活動内容の発表などを行っている。

  【第5回話し合う会の概要】

    「何をやりたいのか」をテーマに、3グループに分かれ付箋KJ法で意見を出し合い、共有化を図った。

     グループ1:「市民の手によるまちづくりを話し合う会」

     グループ2:「まちづくりのための第一歩」

     グループ3:「この会でやりたいこと、考えたいこと」

   出された意見の分類

    ・会の運営など…38(運営、活性化、みんなのこと知りたい、もりあげたい)

    ・ボランティア…27(研修、交流、講習会)

    ・育成…18(育成、人材育成、青少年育成)

    ・環境…14(環境、環境整備、緑・地球を守る)

    ・福祉…8(福祉、障害者、高齢者など)

    ・IT…4

    ・非常時の対応…4

    ・中心市街地の活性化…4

    ・国際…1

    ・文化…1

 

 

〇宇都宮市民活動サポートセンター職員の中里さんのお話

Q.宇都宮市民活動サポートセンターとは何?

A.宇都宮市民活動サポートセンターは市民と行政のパートナーシップ、協働をテーマとし、ボランティア活動など市民活動に関する情報の提供や人々の交流の場として、市側で去年の4月から立ち上げのための準備を行い、平成12年10月にオープンした市の施設。当初は平成14年立ち上げの予定であったが、平成10年11月の市民活動支援に関する研究会の報告書、平成11年に市の広報課が行った市民と宇都宮市市民活動団体、宇都宮市の企業に対する企業の社会貢献活動に関する調査といったアンケートの結果(回 答は半数程度)、ボランティア活動に興味関心をもっているという市民が、実際に携わっている人も含め、全体の約6割に達しているとことから、立ち上げが大幅に早まった。行政側が立ち上げたこのような施設は全国に31あるが宇都宮市も早いほうだ。今市市など近隣でもこういった施設の立ち上げが検討されているため、ちょうど1年を迎えたこのサポートセンターの見学者は多い。職員として宇都宮市役所市民生活課の職員が入っているが、今後の予定として来年(平成14年)の10月には、運営を民間でやってもらいそれに対し行政が委託金を払うという民間委託のかたちをとることになっており、そのための準備を今進めている。

Q.宇都宮市が行っている「うつのみやまちづくり会議」とサポートセンターが行っている「市民の手によるまちづくりを話し合う会」との違いは? 

A.市が行っている「うつのみやまちづくり会議」とサポートセンターで開催している「市民の手によるまちづくりを話し合う会」はまったく性格や目的が異なる。「うつのみやまちづくり会議」というのは、市の総合計画について今回はじめて市民の声を取り入れた上での見直しを図ろうということになったもので、行政主導のものである。「市民の手によるまちづくりを話し合う会」はそれとはまったく別のもので、ボランティアやそれを通じたまちづくりというようなものに興味関心のある人達が集まって話し合っているもので、今後こういった話し合いから行政の政策なりにつながっていくことは考えられるが、今すぐ行政にどう関わっていこうだとかというものではない。会の話し合いには様々な年代や立場の人が参加しているが、この話し合いを通し人々が年代をこえて交流を深めるというのが大きな目的となっている。現代の日本社会が抱える様々な社会問題なども、人とのふれあいが少なくなっていることに原因があると考えられるところもあり、こうした交流の場は大切だと思う。会に参加する人達との話し合いのなかで、自分が今まで気づかなかった部分や目を向けたことのなかった部分に目を向けることにより、視野が広がり、見方や考え方についての共通認識をもつこと、というのが大事なのではないかと考える。今ある身の回りの問題をひとつづつ解決していこう、現状を改善していこう、bestよりもbetterをめざして自分たちができることは何だろう、というのを考えるのがこの「話し合う会」である。

 

 

〇感想

  “まちづくり”というテーマを掲げながら、“まちづくり”って何?なんで必要なの?まちづくり、まちづくりって一体何なのよ!?といった疑問・疑念のようなものが自分たちのなかにあったが、今回、宇都宮市民活動センターの中里さんのお話を聞いて、それが少し払拭されたように思う。もっと気軽に気楽に考えていいんだな、と感じた。自分の、自分たちの身の回りに不都合や不便が生じる。→それを何とかしたいと思う。→行動する。例えば、毎朝通勤、通学に利用するあの橋の下を流れる川の土手に散乱するごみがどうも見苦しい。オレもそう思う、ワタシもそう思う、という人達が集まって、じゃあ次の日曜日にごみ拾いをしよう、という活動。足が不自由で病院に行くのも一苦労、だれか週一回でも病院まで車で送り迎えしてくれないかしら・・・。→それならワタシが引き受けましょう。こういった動きの様々なものが“まちづくり”という枠にくくられているのではないのだろうか。“ボランティア”という横文字が、こういった活動に何かスゴイもの、特別なもののようなイメージをわざわざ与えてしまっているのではないのだろうか。だから“ボランティア”というとへんに偽善じみた印象をもつ人もいるのではないか。こうした活動は、活動に参加するその個人の意思で、やりたいからやる、悪く言えば、「勝手に」やっていることであって、誰かに何かを強制するものではないのだ。もし、受け手側にとっておせっかいだったり迷惑だったりするようなものは違うと思うし、そういった点においては今後のボランティア活動や市民活動のあり方として十分考えていかなければならない点であると思う。以上が中里さんのお話を聞いて私が感じたことである。