行政学演習レポート

山小屋におけるし尿問題                        国際社会学部 今村裕子

はじめに

近年、山に登る人が増えている。中高年者を中心とした登山ブームや若い女性を中心とした若者の登山者の増加によるものであり、また登山者を山に登らしめる要因は様々である。環境庁の調査によると、北アルプスの年間利用者は、1976年には682万人であったのに対し、1996年には1362万人に達している。この数字は、日本国民の10人に1人が山に登っているといっても良いのではないだろうか。かくいう私も山が大好きで、夏休みになると毎年なぜか必ず北アルプスに登っている。そのため夏休みが近づいてくると、私は北アルプスに行きたくて体がウズウズしてくるのである。

しかし、私を含めた登山者が山に登ることで問題が発生している。悲しいことだが、好きで自然あふれる山に登るのに、私が山に登ることで山にとって問題となってくることがあるのだ。それは登山者が残してゆくゴミやし尿、植生の踏みつけや侵食問題など様々である。これらは人が山に登ると必然的に発生するものであり、また直接的に自然に対して必ずしも良いとはいえない「悪影響」を及ぼしている

特に排泄行為は人間の生理現象である。登山者にとっても深刻な問題であり、また山小屋にとっても、必ずその処理が問題となってくる。人間の排泄物は自然の中に放置されておくとバクテリアによって分解され、1週間ほどで跡形もなくなるとされている。しこれは平地においてであって、必ずしも山岳地域においてこの定義は通用しない。山岳地域ではバクテリアの働きが遅く、また排泄物を分解するにも限界がある。登山者が少ないうちは排泄物も分解され、自然へと浄化されていたであろうが、年間1362万人もの登山者が北アルプスへと登っていくとなると、自然が排泄物を処理しきれるはずがないと考えても良いのではないだろうか。そのため処理しきれなかった排泄物は悪臭を放ち、雨水によって、または地下に浸透して渓流に流され、下界の沢に影響が出ている。そのことを示す結果としていくつかの沢では大腸菌が検出されているのである。この調査結果をHPや雑誌で見つけたとき、私はかなり驚くとともに、過去の記憶を思い出すはめになった。山を歩いていると大抵、見た目は綺麗な沢にそって登山道があるのだが、私はよく沢へ行きからからに乾ききったのどを潤すために沢の水を「おいしい」などといって飲んでいたのである。山の水は綺麗等という常識はもうすでに通用する時代ではないこと、また私の楽天的な思考をも改めて実感するに至った。

そして私がこの問題に興味を持ったもう一つのきっかけは、山小屋のバイト経験であった。山小屋のトイレはもちろん水洗ではない。トイレ掃除において使用済みのトイレットペーパーを備え付けの箱に入れるようにし、排泄物を便槽にため、年に何回か放流する方法をとっていた。トイレットペーパーを回収し、焼却するのは、トイレットペーパーは後に残りやすいからである。接客業であるため、掃除は完璧を目指し、宿泊客数が多い日の翌日などは2時間かかっても、掃除しきれない日もあった。私はこの掃除を好んで行っていたわけではなく、どちらかといえば当番が回ってこないように祈っていたのである。

以上のような個人的な経験から、この山小屋におけるし尿問題にたいして興味を持った。

この行政学演習では、山小屋におけるし尿問題に対する行政、および国の機関や民間団体からのアプローチを見て、概略的な山小屋のし尿問題について書いていきたい。

 

山小屋の現状

山小屋と平地の宿泊施設との一番の設備的違いは、電気、水の有無であろう。そして山小屋までの交通手段は自分の「足」である。食料などの物資はヘリコプターで行い、電気は発電機で起こし、水は何百メートル下の沢から引き上げ、消毒を行い1リットル150円から200円で売っているような場所である。そのため山岳地帯において十分な電気や水の確保は容易でない。地上で私達が日常暮らしている快適な生活とはかけ離れており、地上での生活体系は山小屋において必ずしも一致しない。

トイレに関しても同じことが言える。地上のトイレは一般的に水洗トイレであるが、水が十分に無い山小屋においては必ずしもそうではなし、また設置場所においても地上とは違い、下水道や浄化槽をそのまま設置するようにはいかない。

山岳地帯でのし尿処理は周辺への浸透方式、埋め立て式、放流式があり、またほかの方法としてヘリコプターでの山麓への搬出方式があるが、その中でも地下浸透方式が主流だとされている。信濃毎日新聞社の調査によると北アルプスでは、稜線近くの山小屋44軒のうち、穴埋め方式が19軒、ガレ場放流が20軒、合計39軒が地下浸透方式を採っている。

しかしこの地下浸透方式で放出された排泄物は前述したように、自然界では処理しきれず、大腸菌などの沢の汚染につながり、今問題化しているのである。しかし問題解決には様々な要因があり簡単には処理しきれないものとなっている。

 

日本各地での取り組み〜国・行政・民間を事例として

このような現状の山小屋のトイレ問題に対して、多くの人々が関心を示している。元論山小屋にとっては深刻な問題であるが、山の屎尿問題に対する関心の高さは地方自治体や国の行政機関、民間の活動にも現れており、日本各地でこのし尿問題に対する取り組みが始まっている。簡易トイレの携帯や屎尿持ち帰り運動の実施、また岩手県の早池峰山や北海道の大雪山の屎尿問題では自治体が今年度予算に屎尿担ぎおろし費用を計上している。ここでは実際に山小屋のトイレ問題に取り組んでいる団体や活動の事例について紹介していきたい。

南アルプス倶楽部 http://www2p.biglobe.ne.jp/~s-alps/

南アルプス倶楽部は、豊かな自然を誇る南アルプスの山々やそこに生息する動植物を愛する人々によって1990年6月に発足したボランティアによる自然保護団体である。もともと北岳登山口にある広川原山荘での「谷間のコンサート」が最初の活動であった。自然保護思想を推進するため、講演会やワークショップ等を開催し、幅広い自然保護教育の普及を目指し、自然保護団体との交流や各山小屋との連携を強めています。また環境調査や高山植物の生育調査、グリーンパトロールによる自然保護活動を行っています。この南アルプス倶楽部が広く知られるようになったのは、大樺沢で行った水質調査でありました。この1996年6月から10月にかけて行われた調査結果で、初回調査を除き、すべての調査で大腸菌が検出されたのである。この結果から同倶楽部は「沢の水は引用不適と判定さぜるを得ない」という結論を出しました。沢水の汚染源として、自然環境中では動物などの排泄物や土壌中細菌も考えられるが、南アルプス倶楽部では、山開きの前と後の調査結果の比較から、登山者が汚染源ではないかと考え出しました。この調査結果は地元山梨のマスコミが大きく報道し、その結果、山梨県では行政が山小屋の衛生設備の実態や河川の環境調査等を行なうことになり、南アルプス国立公園等に関する検討会が発足するにいたりました。また、南アルプス倶楽部は自らが行った調査結果を受け、南アルプス国立公園周辺に登山する人々に、山で排泄した自分のトイレをパックに入れて持ちかえる「山のトイレ持ち帰りキャンペ−ン」を行い、200人に「持ち帰りパック」を配布、簡易トイレ利用者へのアンケート調査を実施するなどの積極的活動を行っています。

 

第一回全国山岳トイレシンポジウム

1998年6月に山梨県、日本トイレ協会が主催する、望ましい山のトイレ・し尿処理について、全国の山岳関係者が集い、情報交換・提供を行うことを目的とした「第一回全国山岳トイレシンポジウム」が開催された。このシンポジウムは、豊かな自然の中で登山を楽しむ登山者のマナーや自然に対する意識と山小屋の衛生管理の改善方法を討議する研修会である。全国から山の自然保護に取り組む団体や山小屋管理者、自然公園を管理するしこ湯損等の行政関係者、環境改善に関心を持つ企業、ジャーナリスト等が一体となって、日本の山岳環境の保護と山岳トイレについて、抱えている問題について話し合い、また実践している報告等などを行うものであった。<南アルプス倶楽部による報告から抜粋>

初日は「自然にやさしい暮らし方」と題したイーデス・ハンソンさんにる基調講演が行われ、また3人のパネラーによる県内外の山岳トイレの現状などが紹介された。2日目は、3つの分科会に分かれ、第1分科会では「トイレ技術はどこまで進んでいるのか」、第2分科会「山で私たちはどのような行動をとるのか」、第3分科会「山のトイレ・し尿処理費用は誰が負担するのか」という3つの分科会が開かれ、

その結果

1)            各地域ごとの環境によってトイレの設置方法やし尿処理の仕方が違うため、地域ごとの情報交換や収集が必要であり、山岳トイレの技術や経費等の評価が必要、

2)            モラルやマナーを守ることが大切であり、行政が山岳トイレの問題を邦の環境問題として取り組む必要、

3)            山岳トイレの設置、管理維持には多額の経費が係り、山地にトイレをを整備するには行政が施設の整備や設置を行い、山岳管理者や登山者が維持管理費等を負担することが望ましい、

という意見が交わされた。

また今回のシンポジウムには来賓として鹿野久男・環境庁長官官房審議官が出席し、山梨日日新聞の取材に対し、以下のように答えている。

 公共山岳トイレ増設など行政負担を望む声が強いが。

――――一部の人しか利用しない山岳トイレに多額の精勤を投入することには批判もある。一方で山小屋側にも「山小屋利用者以外の多くの人が使うトイレ費用を、山小屋側がすべて負担するのはおかしい」という声が多い。

 では、どうするべきか。

――――山岳トイレに対する国、県、市町村、民間(山小屋)、利用者(登山者)の5者の役割や義務の分担を明確化することがもっとも大切だ。その役割、方法は各地域ごとでも異なってくるだろう。環境庁としても、山岳トイレの役割分担に、自治体や民間が同取り組むか重要課題として捕らえている。五者が集う今回のシンポでの意見も大いに参考したい。

このように山岳トイレに対し、国民がどのように位置付けるのかという前提問題が解決しない限り前に進めず、山岳トイレ設置への予算化に慎重な発言をしている背景には、環境庁は国立公園の管理者であるが、その国立公園の土地(国有林)は、林野庁が所有しており、トイレを設置したくても環境庁独自には決められないという問題があるからである。これはよく言われる「縦割り行政の」の弊害のひとつと考えることができます。

 このシンポジウムはこれからの山のトイレ問題解決に対する問題を浮き彫りにしたが、シンポジウム自体に意義があり、前駆的なシンポジウムであったであろう。

山のし尿問題を考えるシンポジウム

1999年11月7日、松本市において信濃毎日新聞社主催による、「山のし尿問題を考えるシンポジウム」が開催された。出席者は北アルプスの山小屋関係者をはじめ、環境庁、県、市町村の代表が集まった。

第1部      女優市毛良枝氏による公演

第2部      第2部では槍岳山荘・槍沢ロッジの穂苅康司氏、三俣山荘の伊藤正一氏がそれぞれ、し尿処理の取り組みをスライドで発表し、寒冷地という特殊条件の中、試行錯誤を繰り返しながら新技術導入に挑戦している状況が説明された。

第3部      赤沼健至氏(燕山荘)、山田恒男氏(常念小屋)、小林銀一氏(涸沢ヒュッテ)、百瀬尚幸氏し(長野県山岳協会)、上幸雄氏(日本トイレ協会)、徳丸久衛氏(環境庁)、片山昌男氏(長野県生活衛生課)、福島信行氏(白馬村長)、市毛良枝氏が出席した。

 山岳地域に適した技術の開発、維持管理のための労力やコスト、それらを誰がどのような形で負担していくのかということなど、多くの問題があげられた中で「自然界の自浄能力が解明されておらず、それらの研究が至急課題」といった意見も出された。

環境庁

「山岳環境浄化・安全対策緊急事業」実施へと。

この事業の内容は、山小屋が環境に配慮したトイレを設置する場合、経費の半分を国が補助するというものである。事業費は総額1億円で、トイレだけでなくゴミ処理施設、緊急避難・応急医療施設なども対象としている。補助金を希望する小屋を民間、公営を問わず募集し、同庁の判断で咲いて500万円から助成する。初年度は、北アルプスの中部山岳国立公園(長野、新潟、岐阜、富山県)、八ヶ岳中信高原国定公園(長野、山梨県)、南アルプス国立公園(長野、山梨、静岡県)の3山地を対象としている。しかしこの事業にたいしては、早くも問題点をあげる声が浮上している。それは経費の半分を国が負担しその最低の補助金が500万円ということは、対象が1000万円以上の工事となってしまう。これは小さな山小屋にとって大きな工事は必要なく、また負担が大きすぎて無理であるという声も聞こえている。           <山と渓谷 2000年1月号 p67抜粋>

 

茅野市

民間の施設の山小屋に国のお金は使うことはできない。しかし茅野市は全国の自治体では初めて山小屋のトイレ回収に補助金を出しました。98年に八ヶ岳夏沢鉱泉に設置されたトイレは、茅野市が本来なら一般家庭向けに出している合併浄化槽への補助金を、自治体では一般家庭に限っていたのに対し、私企業である山小屋に補助金要綱を改正して補助したものであります。この改正が実行された背景には、以下のことが挙げあられる。

(1)      山小屋のトイレには学童や諸団体が集団登山を行う際、公衆トイレ的な役割を果たすことが多い。

(2)      地形上、財政上の問題から、下水道整備が難しい状況下にあり、また茅野市観光協会からの要望。

 

また八ケ岳稜線上のほかの山小屋に浄化槽を設置するために、夏沢鉱泉でモデル事業を行うことにした。夏沢鉱泉の処理システムは、給水装置、小型処理浄化槽、電源供給部から構成されている。給水装置は、水の確保が困難な稜線上の小屋と同じ条件にするため雨水を利用し、構造的には、雨水を小屋の屋根にある集水装置で集めて再循環ポンプに流し、小屋の上部にある貯水タンクに移す。そして、自然落下によって水洗トイレに取り込み、浄化装置によって処理された水は、再びポンプ槽に戻り、再循環されすしくみとなっている。<図より>

夏沢鉱泉排水処理装置の概要

 

し尿処理改善における弊害

山岳トイレへの関心の高さから多くのトイレ処理方式が開発されている。ソーラシステムなどの自然システムを利用した合併浄化槽方式、微生物の分解能力を生かした土壌浸透方式など多くの山小屋トイレの技術的な改善方法は、メーカーによってクリアさつつある。

しかしながら技術が開発されても、それを受け入れられる受け皿が整っていないことやに気がついた。つまりそれは山小屋サイド、国の制度的問題である。また、環境庁長官が発言していたように、山岳トイレ問題にたいし、国、県、市町村、山小屋、登山者のそれぞれがどのように関わり、また役割をになっていくかの境界線がはっきりしていないことも屎尿処理改善における大きなハードルとなっているのではないか。

 

山小屋サイド

北アルプスにおいてはほとんどが民営の山小屋である。そして山小屋はその仕事の範囲を設置・補修から、登山道の開設と維持・管理、水、電気、燃料の確保、屎尿・ゴミ処理、怪我人の看護、遭難者の捜索・救援など、地上であったならば公共施設として行政が行っていることを山小屋では一切を自力で行っている。そのためトイレ問題に関する事柄でも環境庁から山岳環境浄化・安全対策緊急事業が実施されることとなったが、それでも山小屋の資金面での負担は大きい。屎尿処理事業を行うとしても、トイレ設置費用と管理維持費用が焦点となってくる。建設費用はかなり高く、98年に東京都が建設した奥多摩・雲取山山頂のバイオトイレは建設費用葉13000万円要したという事例がある。これほどの金額は個人経営である山小屋に負担できる金額ではなく、国や地方自治体からの助けが無ければ到底、無理と考えられる。また、トイレを建設したあとの管理維持費用確保も重要な課題となってくる。

 

行政機関

環境庁には自然保護局国立公園課という課があり、また環境庁自然保護局の出先機関として、自然保護事務所がある。ここでは環境庁長官が指定した国立公園、国設鳥獣保護区及び原生自然環境保全地域などの管理や保全・整備に関する業務、希少な野生動植物の保護に関する業務、自然とのふれあい推進のためのイベント実施などの業務を担当し、自然保護の普及・啓発に努めている。

北アルプスのほとんどの地域は日本の国定公園に指定されている。日本の国立公園制度は、土地所有に関わらず自然景観の優れた地域を国立公園として指定する地域性公園制度が取られている。ここに日本の国立公園制度の特徴である、公園管理者と土地管理者の違いという相違点である。

山小屋のトイレであれば、山小屋が管理する事になるが、国立公園内で環境庁が公共事業として公衆トイレを設置した場合、その後の維持管理費用は国から出されない。そのため都道府県などの地元に管理がゆだねられ、費用負担がのしかかってくる。この維持管理費を解決するため、例えば、尾瀬や富士山などにおいて環境庁管轄による「チップ制トイレ」が導入されいる。このチップは登山者の善意によってまかなわれているものであり、義務ではない。義務にしたくても出来ない理由があるのだ。それは日本の国立公園の地域指定制に付随している。公園管理者と土地管理者が違うと言うことは、つまり、土地は国有林や民有林で、環境庁は国立公園と言う指定をしているだけで、土地は所有していない事になる。そのため現在の方制度の中では環境庁や地方自治地が環境保護が、トイレの維持管理費を集められないことになるのである。

また、もし仮にトイレを設置しようとしても、最後に官庁の認可が必要となってくる。環境庁や営林署、保健所、長野県廃棄物対策課など関係官庁の了解が必要となるのでありあます。また国立公園は環境庁の管理に携わっているが、国立公園の土地の多くが国有林であり、その国有林は林野庁の管轄下におかれ、林野庁関係の法律や制度によって管理していることになっている。山や自然に関する役所だけでも、国有林=林野庁・営林署、県有林=県林政部・県有林課、環境=環境庁や県景観自然保護課、衛生・保健=厚生省など役所や市町村役場にも山に関係する部署が分散しており、そのため各各の連携も薄く、協力体制も整っていないと考えら、これらも山小屋トイレ改善への弊害と考えることができます。

 

最後に

山小屋のし尿問題改善には、行政側の制度的問題や山小屋サイドの問題、そして登山者自体のモラルの問題、そして改善策として各方面からのアプローチがあろうが、最終的にはそれらサイトの「つながり」が必要であると感じる。人々が山小屋のトイレ問題について考えるには、それぞれ違う要因があり、何かの契機に考えるようになった人、考えざるを得ない人など千差万別であるが、それらの人々の芽生えた意識がばらばらであっては意味がないものである。行政や民間活動団体が行っているシンポジウムや会議はその結合を深めることが可能であり、すでに山小屋に関する問題として大きく扱われ、各地で運動となって現れている。これは成果と評価できるのか、もしくはこれだけ緊急な課題として避けられない問題となっているか。私は後者を前提とし、その結果が成果として現れたものではないかと考える。各関連の「つながり」を強くしようとしても、あれだけ山に関してばらばらな部署があると「つながり」強化は難しいと思う。そのためこれらを一括して行う部署を設けることができないのかという意見もある。

しかし、受け取り側の器が完成し、トイレ改善への技術が進んでも、行為者、つまり登山者自身の意識が低ければ何の問題解決にもなりません。登山の大衆化によって、何十人も有する団体登山や山に畏怖を感じることなく軽い気持ちで山に登ってくる人も増えてきていることも事実であります。私を含めその人たちが、よりいっそうの理解を含め、意識をすることが大切ではないでしょうか。自然をただ単に受けとるだけではなく、自然と人間がお互いに気持ちよくなるような山登りをしていくことが、より深く自然に対する「つながり」を感じることができると思います。そしてその行動の現われとして登山者のモラルの向上につながれば幸いです。

 

参考資料

環境庁ホームページ  http://www.eic.or.jp/eanet/

茅野市ホームページ  http://www.city.chino.nagano.jp/sisei/yosan3.htm

南アルプス倶楽部   http://www2p.biglobe.ne.jp/~s-alps/

尾瀬の自然      http://www.coara.or.jp/%7Eteruaki/oze4.htm

信濃日日新聞社 社説=山のトイレ 自然任せはやめる時

    http://www.shinmai.co.jp/news/2000/02/03/007.htm

ゼロ・エミッションへの挑戦 −山岳トイレ問題とその課題−

    http://www5.airnet.ne.jp/uenaka/works.html

久居榊原風力発電施設  http://www.nef.or.jp/vanguard/00syo13.htm

山と渓谷 1998年9月号  山小屋のトイレやゴミ処理に環境保全型システムの採用 

               や補助金の動き p83

     2000年1月号  オーバーユースとは何か

               水質調査で実現した仮説トイレ

               松本で山のし尿問題を考えるシンポジウムが行われる。

     2000年3月号  山小屋のトイレ設備の改善に補助金

岳人   1997年11月号 ルポ山のトイレ現在考

     1998年8月号  山のトイレ問題は誰が責任を負うべきか

     1999年9月号  山小屋は都会のホテルと同じなのか?その公共性に目を  

               向けた山岳行政を

     2000年5月号  このままで山岳トイレ問題は解決するのか