2007年 ジョイント合宿の感想
3年 中野良美
私は、何の因果が総幹事をさせていただくことになった。ジョイント合宿が終わった今でも、「振り返ってみれば楽しかった」という実感はまだ湧かないというのが本音である(現時点でまだやることは残っているのだが)。ものすごく至らない総幹事を、ゼミの皆、そして参加した皆様が支えてくれて、本当に感謝している。正直総幹事なんていらないのでは・・・と思った。それほど、皆でやり遂げた合宿だった。
私たちの班は、論文のテーマを絞るのに本当に時間がかかった。本番までに間に合うのか不安だった。論文が進まず、意見が対立しメンバーの仲がギクシャクしてしまっとこともあった。そんな状況でも何とか出来上がった論文だが、反省点は非常に多かった。時間が足らずプレゼンの練習が甘く、発表の際うまく説明ができなかった。教授に君たちの論文には普遍性がない、と指摘されたときは本当に恥ずかしかった。でも、先生方やたくさんの人々の協力を得て、この論文を3人で作りあげることができたことを幸せに思う。一人で製作するのとは違い、自分だけでは出てこない視点などが新鮮で、また励まし合いながら仕上げていくことは大変だがやりがいがあった。
幹事校ということで、論文だけでなく運営にも時間を割かねばならなかったが、これも本当に反省点が多い。やっているときは、あれもこれもやらねばと時間に追われ、冷静さが足りなかった。詰めも甘くなってしまい、それによって中央学院大学をはじめ多くの皆様にもご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳なく思う。初日の司会進行や物事の段取りなど、終わったあとにああすればよかった、こうすればよかったと後悔したが、後の祭りである。本当に自分の力不足を痛感し、情けなくなった。来年度の幹事校の方々には、私たちの反省を伝え、より良い合宿を作っていってほしいと思う。
などど書いていると、もし来年度の幹事校の方がこの感想を呼んだときに気がめいってしまいそうだ。しかし、幹事校という役割は、大変だがやりがいはあるし、オイシイことだってある。他大学の方とは連絡をとったり協力を仰ぐなど話す機会も多いし、同じゼミ内でも格段に仲が深まる。ナイショで先生方に差し入れもいただいてしまった!大学生活での、本当に印象に残る思い出になることは間違いない。少なくとも、私は間違いなく10年後も覚えているだろう。
最後になりましたが、運営の中心を担った6名、誰よりも心配しかつ前向きに指導してくださった中村祐司先生、卒論で忙しいにもかかわらず協力してくださった4年生の方々、他大学の皆様、このジョイント合宿に携わった全ての方々に対し、この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
JOINT合宿 感想
3年 加藤沙織
JOINT合宿が終わり学校に帰ってきた瞬間、達成感と同時に安堵感を感じました。長いようであっという間だった3日間でした。
私は3人のグループで共通テーマを担当しました。まず、自分たちのテーマを決めるまで何度も考え直したので時間がかかりました。その後の調査や論文・レジュメ作成、プレゼンの準備は私自身うまくまとめられるだろうかという不安を抱えつつも、グループで試行錯誤しながらたくさんの時間を費やしました。時には思うように進まなくて悩んで苦しかったこともありますが、ほぼ毎日のように集まったグループの仲間やアドバイスを下さった先生、温かく見守り、気にかけてくださった先輩方のおかげで発表を完成させることができました。
今回のJOINT合宿は私たち宇都宮大学が幹事校であったため、発表準備以外にも事務的な仕事をやらなければならず、それに時間をとられることも多かったと思います。事前準備だけでも大変であり、当日はうまく幹事校の仕事を務められるかという不安が発表の不安と重なって緊張していました。
緊張しながらの発表は(時間が少し足りませんでしたが…)無事に終わることができほっとしました。しかし、自分の質疑応答への対応力のなさやプレゼンの難しさを感じました。進行面では大変なこともありましたが、みんなの協力と連携、また、先生や参加・応援してくださった先輩方、他大の協力のおかげで無事にやりきることができました。特に、3日間ずっと気にかけて協力してくださった先輩方、本当にありがとうございました。
JOINT合宿は、発表や他大との交流、先生方、幹事校を務めたことなどを通して、多くのことを学び実りのあるものとなりました。終わるまで本当に大変なこともたくさんありましたが、これを通じて仲間や協力してくださる方々の大切さをとても感じました。私にとって忘れることのない貴重な体験となりました。みんな、本当にお疲れ様でした。
ジョイント合宿感想
3年 小島 久直
演習をとった当初はジョイント合宿というものがあり、自分たちは幹事なのだなという認識があるだけで特にどういうものかを考えていませんでした。しかし、後期になってジョイント合宿が近づくにつれその規模の大きさ、そして百人を動かす幹事の仕事というものが実感できるようになっていきました。今までサークルの合宿などの幹事を経験したことはありましたが、それはあくまで仲間内の話であって比べられるものではありませんでした。
さらに、幹事の仕事と同時にまちづくり提案の作成やジョイント用レジュメの作成などがあり多忙な日々でした。自分は飲み会・スポーツ大会担当ということで合宿中の雑務が主でしたが、会計や宿との連絡係などは合宿前の忙しい時期での実務が主でより忙しかったと思います。
そんな状態でも何とかジョイント合宿を終えることができたときはやりきったという充実感がありました。先輩方にご褒美を頂いたときは本当にうれしかったです。
しかし仕事を完璧にこなせたかというともちろんそんなことはなく、他の大学に迷惑を掛けてしまったり、準備不足で進行を遅らせてしまったりすることがありました。それらの反省点や私たちの気づいた改善点をまとめ、次の幹事校に引き継いでようやくジョイントについての仕事は終わると思っています。最後になりますが、本当にお疲れ様でした。
ジョイント合宿の感想
3年 真玉橋 知香
とりあえず一安心…というのがわたしの正直な感想です。行政学ゼミ生の2大イベントだと先輩に脅されていた合宿が終わってほっとしています。
ゼミでは毎年3年の前期でジョイントや市のまちづくり提案を見据えてグループで演習を行っています。しかしわたしのグループは前期終了時点でメンバーが変更になり、それに伴いテーマも変更することになりました。そこからメンバーのなかで統一したテーマを絞るまでにかなりの時間がかかり、結局合宿当日まで時間がなく満足いく内容にまでは仕上げることが出来ませんでした。グループで同じ考えや内容を共有し、ひとつのものを目指すことの難しさを感じました。
そんな状態で望んだ合宿では、自分の発表がほんとうに未熟なものだと痛感させられました。日ごろから大勢の人を前に発表するという機会を経験していない分、内容も自己完結になりがちで、多くの行政学(地域行政学)研究生にとって共通性・普遍性のあるものとは言えなかったと思います。合宿を通して、行政学だけに限らず何かを研究する学生にとって、「研究するなにか=多くの人にとって有用・普遍性のあるもの」という視点は大事なのだと学びました。
また、今年はジョイント幹事校としていろいろな経験をさせてもらいました。ジョイント合宿がどのようなものか知らない状態で120人もの合宿の幹事をしなければならず、後期に入ってからは発表内容に加え、常に幹事実務の面でも追われていたような気がします。幹事実務では、多くの人に同時に情報を伝える難しさ、期日までに情報を集める難しさ、自分たちでは考え付かないような考え方の違いやジョイント合宿に対する思い入れ…などなど、たくさんの問題に直面しました。幹事として至らない点も多く、そのたびに4年生の意見を参考にさせてもらったり、手伝ってもらったりしてなんとか乗り越られたという感じでした。
ここまで苦難ばかりを書きましたが、ジョイント合宿を通して学べることは本当に多いと思います。宇都宮大学を出て他大学の発表を聞き、他大学を相手に発表することは他の研究室ではなかなかできない経験で、学生にとってとても刺激のあるものです。また幹事という義務があったからこそ3年生みんなで話し合い、長い時間をともにすることができました。その時間が同じ研究室生としての仲を深めたと思っています。またジョイントを通して先輩とも少し仲良くなれて、研究室の雰囲気が明るくなったような気さえします。こういう機会を与えてくれたジョイント合宿と、中村教授と他大学教授に感謝しています。ジョイントで学んだ視点を忘れずに、これから4年生との残り少ない時間、3年生との1年間をしっかり学びの時として、楽しく過ごしたいです。
ジョイント合宿を終えて
3年 齊藤香織
今回私は共通テーマ「高齢者に優しい中心市街地へ」を発表しました。改めてこの発表を終えるまでに様々な苦労を重ねたなと思います。テーマ設定にも二度三度と変更を重ね、フィールドワークにも3回出かけ、後半は毎日加藤さん、高野さんの三人で集まって論文作成を重ねました。論文を作成する時にも本当にこの表現でいいのか?この話の展開でいいのか?など三人で協議を重ねながらの作業でした。また、自分たちのこの論文が本当に他の大学と対等に勝負できるのか?という不安もありました。しかし、いざ本番になってみると意外と落ち着いて発表できました。質疑応答では多少おろおろしてしまいましたが何とか答えることが出来てよかったと思います。一つ、表現上の誤りを指摘されたので次に論文を作成する際には表現に十分気をつけたいと思いました。
他大学の発表も興味深いものが多く、法政大学の広報誌の発表など自分たちとは目の付け所が違うことに感心しました。分科会や飲み会などこうしたほかの大学との交流も自分にとってとても刺激になりました。サークルでの他大学との交流とは違い専門分野での交流は話の内容も濃く、有意義なものとなりました。他大学との交流がないほかのゼミに比べてこうした合宿があるということは自分の裁量の幅を広げることにつながるいい機会だと思います。
<幹事校として>
初めてのジョイントなのに幹事校。というプレッシャーの中準備をしてきたジョイントですが、トラブルが多々あり他の参加者には迷惑をかけてしまったと思います。特に中央学院には迷惑をかけてしまい申し訳ないです。こうした反省点は来年の幹事校である成蹊大学に引き継いでいきたいと思います。そのほか運営に携わって感じたことは、他の参加者がとても協力的だったことです。宇都宮の人数が少ないこともあってか、飲み会後の片付け、宿の移動などとても親切に協力してくれました。運営する側として本当に助かりました。同じ行政学を勉強しているこうした仲間たちが素敵な人たちで私はとても嬉しかったです。ただ、他の大学は男性が多かったため、大人数の男の人が苦手な私としては少し辛かった面もありました。国際学部の女の子は男の子慣れしていない人も多いと思うので気をつけたほうがいいと思います。
最後にこれまで一緒に準備してきた3年生のみんな本当にお疲れ様でした。また、様々な面でサポートしてくださった4年生の先輩方、最後のサプライズには涙が出そうでした。最後にいろいろアドバイスしてくださった中村先生。本当にありがとうございました。これまで以上にみんなとの距離が縮まりました。これからも楽しい中村ゼミでありたいですね。
ジョイント合宿2007に参加して
4年 大宅宏幸
今年度は、宇都宮大学が幹事校で、3年生にとっては、研究室に入っていきなりの事態でさぞ大変だったことだろう。他大学は2年次から参加し、現場の経験を踏んでるが、私たちはそうではないからだ。
そのような中で、去年の幹事校の早稲田からいろいろと情報を集め、一生懸命になって、6名という少ない人数で運営にあたっていたのは、本当によくやったと思う。特に、ホームページをしっかりと立ち上げ、発表用のレジュメを期限を設けてあらかじめ提出させるなど、準備が非常によくできていたのではないだろうか。また、そうした運営にあたる真摯な態度から、本番での準備や片付けなどで、例年になく他大学の方々が自主的に協力してくれたのだろう。
途中、部屋割りをめぐって問題が生じたものの、持ち前の丁寧な対応で事なきを得たのも、結果としてよかったように思うし、本当によく対応したと思う。この件に関しては、よくも確認しないで、部屋割り案を薦めてしまった私にも大きな責任があるだろう。申し訳なかった。
さて、中心となって運営する側からは少し距離をおいていた立場として、いろいろと見えてくる反省点があるので、私が言えるような立場ではないが、あえて2,3述べさせてもらいたい。
第1に、共通テーマにおける司会進行のやり方が少しぎこちなかった。司会進行の流れをもう少し良く練習しておいたほうが良かったのではないだろうか。また、マイクのトラブルがあったものの、それならばもう少し大きな声で、堂々と進行してほしかった。加えて、時間をオーバーして発表を続けるチームに対しては、もう少し柔軟に対応できなかっただろうか。そうした点をあらかじめ詰めておく必要があっただろう。
第2に、厳しいようだが、ジョイントの運営に多くの気をとられ、肝心の自身のチームの発表・内容が十分ではなかったように思う。もちろん、たった6人での運営なのであるから、かなり難しい面があったとは思う。しかし、もっと本番に向けて発表の練習を重ね、少なくとも幹事校として発表時間をオーバーするような自体は防がねばならなかっただろう。また、ずっと原稿を見ながらの発表であったが、そうではなくて、聞き手をしっかりと見て、自分の言葉で発表をできるようにしておかなければならなかった。さらに、分科会班は先生に事前に内容を確認してもらっていなかったそうだが、最低限1回は内容を確認していただかねばならなかったであろう。
第3に、いくら寝不足になろうとも、しっかりと朝は起きて放送をかけること。去年の総合幹事の早稲田大・染田さんは夜中酒に酔って騒ぐ学生を管理しつつ、翌朝は一番に起きて起床の放送をかけ、朝食を食べさせるようにしていた(おまけに自分のテーマの発表もしっかりとやっていた)。ここは見習わねばならない。
最後に、今回は私たち4年生は何ら運営に携われなかった分、本番で3年生の指示を仰ぎ、いろいろとこき使ってくれるように頼んでおいたのだが、あまり活用してもらえなかったことだ。3年生のみで運営するのは至難の業なので、もっと私たちに指示を出し、使ってもらってよかったのだが(遠慮したのかな?)。
色々とえらそうなことを述べてしまったが、今回は本当によくがんばったと思う。皆さんのがんばりを見ていて、私自身が励まされ、がんばらなければ、という気持ちにさせられた。皆さんの今後の活躍に期待したい。
07ジョイント感想
4年 金田朋子
今年は宇都宮大学が幹事校ということで、準備から片付けまですべてをやらなくてはならなく、大変だったと思います。みなさん、お疲れ様でした。当日の準備などみんなで協力ができてよかったです。問題は発生したときもみんなで協力して解決し、良かったと思います。
他校にもとてもよく協力していただき、楽しいジョイントになりました。最後の日のスポーツ大会も多くの参加があって、みんなで楽しめたジョイントになったと思います。
3年生はジョイント初参加にして幹事をやり、大変なこともあったと思うけど、みんなと力を合わせて成し遂げたことはすばらしい経験だと思います。これからの自信につながると思います。
4年生は卒論の小休止になってよかったかなぁと自分的には思います。ちょっと現実から離れることができていい気分転換になりました。
みなさん、本当にお疲れ様でした。
ジョイントの感想文
4年 塩崎佳那
今年は幹事校ということで、3年生のお手伝いとして参加させていただきました。3年生とはあまり交流がなかったため、最初は何をしていいかわからなくて戸惑いました。昨年も参加し、何かと力になれたことがもっとあったんじゃないかなと今となっては思ってしまいます。でも、4年生の力なんてなくても3年生は見事にジョイント合宿を乗り切ってくれました!途中トラブルなんかもあったみたいだけどそんな時もしっかり自分たちの力で解決してくれていました。
発表もトランシーバーという文明の機器を使ってうまく仕切ってくれてたし、飲み会やスポーツ大会はみんなが楽しめるように気を配っててくれて、本当に本当にお疲れ様でしたと何回もいいたいです。
去年は自分たちの発表する内容のことで精一杯だった私からみると、3年生は本当にしっかりもの揃いだと思います!準備と発表と、合宿中の調整と、ほんとうに休む間もないくらいだったんじゃないかなと、改めて3年生のがんばりに拍手です。
お疲れのなのに、本気で恐ろしい首都高に挑んでくれた小島君、お疲れさま!
合宿最終日にロフトの階段で夢の国に旅立った中野さん、ほんと、無事に終わってよかったね☆
若菜先生研究室も大変なのに参加してくれて、しかも広報なんて誰もできないような大変なことしてくれてありがとう、エモンカケ高野さん。
ずっとロダンちゃんと思ってたけど、初めてお話してちゃんとマダンちゃんと言えました、仲良くなれてうれしかったです。
携帯忘れてその上朝っぱらからピタゴラスイッチのアラームならしちゃってごめんね!加藤さん
人間観察楽しかったよ☆ドッチボールは最下位だったけど気にしない!また新たな人材を発掘しようね、斉藤さん
3年生本当にお疲れ様でした!!!
ジョイント合宿の感想
4年片桐 梓
まずは、3年生の皆さんお疲れ様でした。4月に後期まで残るのかまだ決めていないような段階で、いきなりこのジョイントのことを聞いて、しかも幹事やって下さいだなんて冗談でしょと思ったかもしれません。私たち4年生がいろいろと教えるべきだったのですが、全く何も協力できず、申し訳なかったなぁと思っています。それでも私たちの知らぬ間に、みんなで考えて、コツコツと準備を進めていたんだね。段取りよくスケジュールをこなしていってくれました。4年生はジョイント合宿の3日間もそれほどお手伝いできなかったのに。3日間ずっと寝不足で、体力・精神的にも疲れたでしょう。本当にお疲れ様。
発表は共通テーマの方しか聞くことができなかったけれど、落ち着いて自分たちの言葉で伝えてくれたので、内容も理解しやすかったと思います。
このジョイントで、運営の面でも、研究の面でも多くのことを学んで、力をつけられたと思います。これから、就活や卒論に入りますが、この経験を大いに活かして下さい。
それから、私個人的なことですが、去年は発表が全部終わった2日目の夕方に用があって実家に帰らなければならなくて、打ち上げやスポーツ大会に参加できませんでした。ということで、2年かけてようやくジョイントの日程をやり遂げられてちょっと充実感。
2007年ジョイント幹事校を経験して
中村祐司(行政学研究室担当教員)
「研究室のメンバー全員が各々の持ち味を十分に発揮して成功に導いたジョイント合宿」。教員から見てそんなタイトルを付けたくなるような今年のジョイント合宿だった。
もちろん、ジョイントの主役は参加する学生そのものであり、教員は館山での2泊3日の濃密な時間に花を添える脇役的な存在にすぎない。しかし、ちょうど1年前に輪番で幹事が決定して以降、ずっと自分の心のどこかで幹事役であることを気にし続けてきたことも事実である。
あと半年余りとなった前期の途中に、自分に対しても学生に対しても発破を掛ける形で、「ガバナンスの実践」というアドバルーンを打ち上げた。各大学研究室からのゼミ生100数十名を2泊3日わたって動かす(あるいは仕切る)のは並大抵ではない。まずは研究室内の「ガバナンス」環境を早く固めて、これをジョイント参加者全員に広げていく過程で、100数十名の「ガバナンス」を実現する。こうした青写真を自分で勝手に描いた上で、これを研究室のメンバーに実践させようとしたのである。
結論からいえば、研究室のメンバー(正確にはこれにプラス1名)は誰もが教員側のこうした思い込みに近い考えを見事に成し遂げてくれた。
各大学のジョイント幹事の決定、宿泊費などの管理のための口座の開設、館山セミナーハウスという素晴らしい施設を毎年提供してくださっている中央学院大学への支払い、それと7人乗り自動車の提供といった側面支援を除けば、今回のジョイントを担ったのはまさに研究室のメンバー全員であり、これに応えてくれた他大学の行政学ゼミのメンバーであった。
他大学のジョイント幹事への連絡、直接的な顔合わせ、参加メンバーと人数をめぐる調整、会計管理、セミナーハウス内の部屋割り・各イベントなど多岐に及ぶスケジュール設定、電子媒体を活用した報告レジメ受取とWeb掲載など・・・・。研究室のメンバーは目が眩むような見方によっては極めて厄介な種々の実務を、若い世代特有の柔軟な思考と斬新な発想、軽やかなフットワークを武器に真正面から誠実に取り組んだのである。
もちろん、その過程では例えば他大学との相互コミュニケーションにおける一定の部分でいくつかの「失敗」があったことも事実であろう。しかし、誤解を恐れずにいえばそんなことはどうでもいいのである。教員から見て確実にいえるのは、数々の難題に直面した時に、試行錯誤して悩みつつも決して投げ出さずに真正面から受け止め、誠実に問題解決に向き合った「誠意」を研究室の誰もが共有していたことである。これこそが、利害関係に縛られない学生時代にのみ得ることができる「貴重な財産」であり、これからの人生の様々な場面で「応用可能な宝物」であることは間違いない。
初日の共通発表、2日目の分科会や懇親会に優るとも劣らない最終日の各大学混成チームによるドッジボール大会では、良いプレーには分け隔て無く拍手を送る「観客」(=ジョイント参加者)の温かさにも接することができた。そのような意味も込めて、今回のジョイントに関わったすべての方々に拍手を送りたい。