胴造り

           さて、ある程度弓道を修めた方ならご存知のことと思うが、実際のところ胴造りは意外に難しい。
  高段者はさすがに縦横十文字の規矩がすばらしいが、それはしっかりとした胴造りの上に成り立つものである。 言い換えれば、目を見張るような射は、胴造りの成否にかかるといってよい。
  胴造りの説明も諸説ある。力まず自然に立て。大地に根を下ろし、上から釣られるような縦伸び     を意識しろ。体の中心に一番力が集まるようにするとよい。などである。また、体重や体の柔らかさなど、個人差も出やすい。

           私が胴造りで留意している点を挙げる。

         1.臍のあたりを軽く出し、軽く腿の上部を内側に締めるようにする。同時にひかがみも伸ばす。
2.足踏みの位置を確かめながら、うなじが上に引っ張られているように伸びる。
3.軽く胸を引いて、鳩胸にならぬようにする。