「行政学ジョイントゼミの勉強・参加を通じて」 国際社会学科2年
980104z 石塚 メイ子
まず 、 私はこのジョイントゼミに参加するまで、行政から資料をもらい調査をするというのを行なったことがなかった。そのため、今回ジョイントゼミに参加するための勉強、参加を通じて知ったことは、自分が調べた内容、他大学の発表だけではなかった。私たちが気づかないところで行政はどのようなことを行なっているのか、どれほどの資料があるのかなど実際の行政の仕事や組織を少し垣間見たような気がした。
私は3年生の先輩とジョイントゼミの共通テーマ「防災」を2人で受け持つことになったが、1口に防災と言っても日頃あまり意識していないために何から手をつけたらよいのか分からなかった。とりあえず地域の防災計画の資料をもらってきてから考えようということになり資料をもらって驚いたのは、地域防災計画が数百ページにわたる1冊の資料にまとめられていることだった。その時はじめて、私は自分が意識していなかった「防災」という一つのテーマでもいくつもの膨大な数に分類して視点を変えてみれること、行政がそのようなことを行なって資料としてまとめていることを知った。
私たちは「防災」というテーマの中でも、1998年に起きた「那須の水害」、「行政とボランティアの連携」ということに焦点を絞って調べていくこととした。この時点で私はかなりテーマを絞ったつもりであった。しかし、那須町役場への調査、県の社会福祉協議会からもらった資料を通じて、さらに視点を変えてみることができること、自分が気づかないところで、多くの人と計画が動いていることを知った。それが、私がジョイントゼミの勉強を通じて1番感じたことだった。
ジョイントゼミでは各大学が同じテーマでもそれぞれに視点を変えて調べ、レジメの作り方にしてもいくつものパターンがあったことが面白かったと思う。在学している地域も、大学の環境も違うため、普段の授業で聞く意見とは異なる考え方、着眼点を持った人が集まり、話を聞けたことは新鮮なことだったと思う。しかし、私が個人的に残念だと感じたこともある。ジョイントゼミは各大学がいくつかのテーマごとの班に別れ、発表し、それに対して質問をするかたちだった。いろいろな問題やテーマがあることを知ることはできたが、そのテーマに対して自分自身準備ができていなく、少人数で自由に意見が言えるようなかたちでなければ、少し一方的であるかのような気がした。せっかくの調べてきたことや異なる考えを聞くチャンスなので、もう少しテーマごとに分類して、討論をする時間が持てればと思った。そのため、全ての発表を自分自身吸収し、処理できなかったことが私自身残念だと感じたことだった。
最後に行政学ジョイントゼミの勉強・参加を通じて私が1番感じたことは、行政、市民、企業や各種の団体が協力し、そしてもっと身の回りの出来事に関心を向けなければならないということだった。行政の仕事は、市民の生活や社会が円滑にはたらくようサポートをすることだと私は考える。しかし、各自が意識的になり、行動的にならなければ、きっとうまく機能したり、円滑になることはないだろうと感じた。
「ジョイントゼミに参加して」 国際学部国際社会学科 石見 多恵(970164)
今回このゼミに参加した目的は、「他大学とのディベートで、それまで自分が持っていた価値観や考えを比較し、問い直す。」ということであった。実際に3日間のゼミを終えてみて、この目的の達成度はかなり高いと思う。
参加を決めた後、「行政学という学問領域の中で、専門的に学習している学生を相手に一体何を発表できるのか。」という不安と後悔で、なかなか作業が捗らなかったことは確かである。そのような状態から前進した大きな理由は、同じ価値観を持って問題を考えることができる人とペアを組むことができたということと、現在の国内・国際社会で「行政」と関わっていない問題はほとんどないと言え、その問題を考えるときの視点の置き方や関心内容がまったく違っても、最終的に共通するのが「行政」であると考えたことだと思う。
発表に関しては「民族教育のあり方」をテーマに取り上げたわけだが、議論をしにくいテーマであったということが今回の感想である。それはこの問題に対する関心や問題意識が低い人が多いという事と、自分たちなりの意見・主張を強く発言しなかったために議論に入るまで時間がかかったということである。何人かの先生・学生に指摘されたことであるが、ディベートをする際はある程度固まった意見・論理がないと、それが成り立たないということであった。これは今回の反省であり、次回への課題である。教育問題を発表したのは法政大学と宇都宮大学の2大学のみであり、それに加え、外国人教育という特殊な形態であったために、問題自体を比較することはできないが、ディベートの仕方がうまいと思った。時間にとらわれず意見交換ができたことがよかったのではないか。まとめると、個人的に「朝鮮民族」を専門的に学習して行こうという考えがあるため中途半端な学習・発表は避けたかったものの、3国に
またがる問題であって問題の規模が大きく慎重に扱う必要があるのが「在日問題」という意識が強すぎて、結局は現状把握で終わったということも反省点として挙げられるが、今回はフィールドワークと文献調査をグループでうまくできたことは良かったと思う。
発表の中で最も興味深かったのは、早稲田大学が発表した「帰宅困難者」であった。予期できない自然災害に人間は戸惑い、パニックに陥る。そこでそれを解消するために自治体にいおいて様々な処置がおこなわれる。「防災」という幅広い領域で、「帰宅困難者」という特定のテーマに絞ったことがより理解しやすかったのだと思う。非常時のことを考えるということは、一見意義がないようにも思われるが、日頃からこのような対策をたてることによって、災害時に起きるパニックを最小限に止めることができるのではないかと思う。また、質疑応答が適格に行われていたということも感心した。
このように他大学の発表を通じて、以前は自分が問題意識を持っていなかったことを「問題」として考える「きっかけ」を与えられた。また自分にとってプラスとなったのは、先生方の討論に加えていただいたと言うことである。ご自分の考えを熱く語っていたお二人の教官の姿は忘れられないだろう。そして発表前夜には先輩たちからのアドバイスを受けることができ、緊張を和らげることができた。そういう意味で、今回の発表は2名の発表者と、アドバイスしてくれた行政学ゼミの青木さん、一緒に行政機関に赴いてくれた3年の降旗さん、総体的に指導していただいた中村先生とゼミの先輩方で作り上げたものであると言えるのではないか。
最後に、また来年参加できたらと思っている。
「ジョイント合宿に参加して」 国際学部国際社会学科2年
980135Z 野村 綾
今回二泊三日のジョイント合宿に参加するにあたって、かなりの時間を割いて発表の準備をしてきたが、分科会でどのくらいの人が聞きにきてくれるのかとかなり不安に感じていた。また、他大学とのジョイントということだったが、もしかしたらほとんど話しできないまま合宿を終えるのではないかとも思っていた。しかし、この心配は取り越し苦労であった。
約6時間の快適なドライブの後すぐに分科会が始まった。各大学の発表を聞いて、以前中村先生が「各大学毎に特徴がある」とおっしゃていた意味がわかったような気がした。各大学とも一体どうやって調べたのだろうと不思議に思うほど良く調べてあった。また、大人数での分科会だったにも関わらず多くの人が質問し、発表することのできる雰囲気を各大学の4年生や幹事校の方々が作り出しており、これが翌日からの分科会での活発な討論の呼び水となったのではないだろうか。この日の分科会の後、自分の発表に不安を覚え石見さんとともに発表の練習をした。その時、4年生から助言を頂き大変心強かった。この合宿では他大学の学生以上に、先輩たちと交友を深めることができたことがおおきな収穫であった。
午前中は他の分科会を見学し、自分たちの発表の最終打ち合わせを軽く行った。私たちは、敢えて口頭原稿を作らず、レジュメと資料とメモを頼りに発表を行ったのだが、緊張のために言いそびれたことや吃ってしまう事があった。この分科会には現職の私立高校教師も出席しており、かなり手厳しい意見がとんだ。このような質問に答えながら、自分が国際学部というある意味特殊な学部に属しているという事を実感していた。法的・行政学的見地からの質問や意見の中には「朝鮮学校」に対する援助に必要性や在日朝鮮人の権利に対する懐疑的な考えや、私たちが依然訪問した行政機関の職員と似た意見もあった。そのような疑問・意見に対し、歴史や国際条約といったものが私たちの意見を支えてくれのである。
休憩時間には中央学院大学の先生とお話する事ができた。先生は私たちのレジュメと発表の批評として、「これまでの歴史や現状に就いては調べてあるものの、これからのどうしたいのかという自分たちなりの考えがあれば、討論がより活発になっただろう。」とおっしゃった。次に行われた発表は私たちのものとは全く正反対の発表だった。それは未来の学校像とでもいうべきものであり、たいへん興味深いものであった。
分科会終了後、各賞の発表が合った。残念な事にレジュメ賞は該当校なしであったが、私たちの発表が賞を貰う事ができた。以外な展開であったが嬉しかった。
夜行われた懇親会では、お風呂で知り合った他大学の学生や同じ分科会に出席していた人、それまで全く話したこてがない人たちとも親しく話をする事ができた。この懇親会のおかげで、翌日のスポーツ大会も楽しくできたのだと思う。
たった三日間のジョイント合宿であったがその中身は通常の学校生活の何日分にもあたるものだった。この三日間は楽しんで学べたという意味で私にとって非常に有意義なものとなった。
『ジョイントゼミ勉強会に参加して ―ワールドカップ 〜公共事業として捉える〜―』
国際社会学科3年 960107k 板垣聡子
ワールドカップというと、世界の強豪がサッカーの世界一を競う華やかなお祭りを想像する。特に2002年は日韓共催ということもあって、国民の関心度も高く、各メデイアも精力的にその報道に取り組んでいる。表向きは順調に進んでいるように見える地方自治体の招致活動・取り組みは、実際はどうなのだろうか・・・。公共事業としてワールドカップを捉えることによって、より多角的にワールドカップを理解したいと感じた。
まず、開催自治体を15から10に絞り込む必要があった。今回はレジュメの趣旨からそれる為に調べなかったのだが、辞退した広島を含め選定から外れた5自治体が、既に着工に踏み切っていたスタジアムをその後どう処理したのかについて、今後自分なりに調べてみたいと思う。
次に、開催10自治体についてであるが、茨城、大阪、神戸以外は全て新築スタジアムである。わざわざ新たなスタジアムを建設する意図とは、ワールドカップ開催を期に、地元サッカー熱を高めるため・スポーツによる地域振興を推進するためである。確かに全ての自治体がサッカーチームを持っており、また殆どが兼用スタジアムで、今後予定されている国体や国際試合全般に備えている。しかし、試合の数はそう多くはないし、このように立派なスタジアムが国内に何箇所もあっては、その振り分け数は限られてしまうだろう。スタジアムの管理やその費用について各自治体がどの辺りまで深く考えているのか・・。開催後のスタジアム利用度にその差が大きく表れると思うので今後も注目したい。
それから、最近の行政全般においてますます重視されている「福祉」について、全ての自治体が、スタジアム建設の際に福祉を念頭においていた事は賞賛すべき事柄である(車椅子で来場した人々に対して広い席を用意する、エレベーターの設置数を増やすなど)。一人でも多くの人達に、ワールドカップを含めた多くのイベントを楽しんでもらえることは間違いないだろう。
ワールドカップも地方自治体からみれば公共事業の一環に過ぎない。しかしそれはとてつもなく大きな公共事業であり、その準備・取り組み方が、この世界イベントの成功を握る鍵となり、世界における日本の評価を左右する事に繋がる。先日、12月7日の大陸別予選組み分け抽選会開催をもって、2002年ワールドカップは本格的に始動した。この世界規模の一大イベントを成功させるためにも、各自治体がその準備に精力的に取り組むのは必須であるが、私達一人ひとりが常に関心を持ち続けて各自治体に意見することも、必要不可欠であると思う。
「ジョイントゼミを終えて」 国際社会学科3年 970125X 高橋 苗々子
今回のジョイントゼミでは共通テーマでもある「防災」の中でも災害時における行政とボランティアについて取り組んだ。「防災」というテーマの担当になったとき、どのような方向性で進んでいけばよいのか分からなかった。栃木県では都市災害を取り上げられるかどうかに疑問があったし、自分の中で何も具体的なイメージが浮かんでこず、テーマの方向性の決定が難しかった。テーマに悩んでいたときに、先輩の話の中で去年の那須水害の話題がでできて、1つの方向性が決まったような気がした。実際、那須に行ってみなくてはと思い、那須町役場や消防署で話を聞くうちに、いろいろなアイディアが浮かんできた。いくつか案が出たなかで、ボランティアと行政というテーマに面白さを感じ、このテーマに絞ってやることが決まった。水害が去年の出来事であるためまだ栃木県の方でも具体的なボランティア対策が確立していなかったりして、資料を入手しにくく大変なところもあった。やっと作業が軌道に乗ってきた頃にはもう締め切りが目前に迫ってきていてレジメ作成は非常にあせった。
やっと出来たレジメを持って館山へ向け出発した当日は、私と石塚さんの発表の日でもあった。共通テーマであるため参加者全員の前で発表しなくてはいけないこと、また発表者のなかでも順番が一番最初であることから少し緊張していた。しかし、途中何度か道に迷い予定の時刻に遅れたため、順番が最後になりかえって気分的に落ち着くことができた。自分たちの順番を待ちながらの他大学の発表であったので、じっくり聞くことはできなかったのだが、「こういうテーマも考えられるのか」というテーマばかりだったように思う。他の大学は東京か東京の近くにあるためか、都市災害についてが多かった。実際に帰宅経路を歩いてみたり、シミュレーションしてみたり、私たちが思いつかなかった調査方法や発表の仕方があり驚きもあった。
自分たちの発表はというと、大人数を前にするとやはり舞い上がってしまい何が何だか分からないうちに終わってしまったように感じた。2人だけで心細かったところもあるが、コミュニケーションが密にとれてチームワークはよかったと思う。どの大学も阪神淡路大震災後に出てきた考え方について取り組んでおり、今後もっと研究の可能性が広がっていくのではないかと考えた。
2日目の分科会は自分たちの発表が終ったせいか、じっくり聞くことができた。特にダイオキシン問題について取り上げていた大学があったのだが、自分が以前にごみ問題について少し調べたことがあったせいか、非常に興味深かった。その晩は打ち上げがあったのだが、お酒が入るせいか他大学の学生や先生と様々な話ができた。特に他大学の先生方とお話をする機会はほとんどないので、貴重な時間だった。
3日間のジョイントゼミで得たことは多かった。この先、ここで得たことが役に立てるような日がくればいいと思う。
最後に、私たちの発表のために協力してくださった関係者の方々、助言をくださった中村先生・先輩方に感謝申し上げます。
「行政学ジョイントゼミに参加して」 国際学部 国際社会学科3年 毛塚 有美
今回のジョイントゼミは、早稲田、法政、中央学院、拓殖、成蹊、宇都宮の6大学で行われ、防災を共通テーマとし、他方、公共事業、福祉、教育など、各テーマごとに分科会を開いた。私は、公共事業の分野に「サッカーワールドカップと地方自治体」と題して調査し、参加することとなった。調査対象は、今年の夏休み前から決まっていたのだが、ワールドカップを地方行政という視点から見て、どのような問題が浮かび上がるのかを見つけるのに10月までかかってしまった。
私自身、それまでサッカーに興味がなく、サッカーの試合観戦もワールドカップフランス大会が最初で最後という有様だったので、まず、サッカーそのものを知るのに時間がかかった。2002年ワールドカップサッカーは、リアルタイムのテーマなので、もちろん参考文献となる書物も少なく、調査の大半が、インターネットに頼る形となった。ワールドカップサッカーと名前のつくホームページを見ている頃には、既に10月末となっていた。さすがに焦りを感じた私は、中村先生に相談し、キャンプ候補地選定と、大宮スタジアムに焦点を当てることにした。調べていくうちに、埼玉県に話を聞きたいと思った私は、アポイントメントを取ったが、私が大宮に話を聞きに行くことは出来たのは、実に出発の2日前だった。そんなこんなでばたばたした中、私は会場である館山に出発した。
公共事業の分科会が丸一日かかってしまったため、初日の共通テーマである防災と、公共事業しか参加できなかったが、防災では同じテーマでもこんなにも、興味関心、調査方法が違うのかと思う程各大学の個性が表れていた。東京に位置する大学は、主に都市災害に視点が集中したが、その中でも帰宅困難者問題、ビルの防災対策など対象が異なっていた。公共事業の分科会で、同じテーマの成蹊と宇都宮大学は、一緒に発表が行われた。サッカーという比較的身近なテーマだったためか、たくさんの人に集まってもらえた。質疑応答は、やはり、長野オリンピックの影響もあったためか、大会後の施設利用と経費に焦点が当てられ、施設利用を市は、どのように考えているのか、税金の無駄遣いではないかと、さまざまな疑問が投げかけられ、時に返答に苦しむこともあったが、自分には思いもつかなかった意見にふれる貴重な体験であった。発表の際にやはり、たった一度でも、大宮に話を聴きに行った内容が、本当に役に立った。今回の発表を通じて、自分の足で調べる大切さを、改めて知った。
「館山まで、すごく遠かった」 国際学部 国際社会学科2年 宮田弘美
朝早く起きて、それから車で7時間弱。宇大を出発した時は、かなり順調なスタートだったはずなのに、気がつくと、いつのまにか地図上をサマヨイ、それでもなんとか笑顔を心がけ、ようやく館山に初デビューしたのも束の間で、和やかな車の中の雰囲気がワザワイし、セミナーハウスの入り口に、誰一人として全く気付かず、さらにまた途方に暮れ、実際に着いたのは、集合時間の1時間遅れ。他の人たちよりも、はるかにたくさんドライブをしてしまった。
そんなこんなで、到着する前に、かなりの体力を消耗してしまったので、1日目はわけが分からないまま登場し、防災の発表に魅了され、言葉では言い表すことのできない心地だった。いつもなら全く見ることのできない、先輩や友達のマジメな表情も感慨深かった。
次の日に発表を控えていたので、1日目の夜は、小心者の私にとっては、とても長長としたものであり、全く落ち着かなかった。そんな心を契機付けるため、アドバイスを受けるという名目で先輩達のお話をお聞きし、さらに不安なまま、翌日に備えて就寝した。いつも愛用しているドライヤーを忘れたことも痛かった。
発表は、まずまず、というか、多少の後悔とともに幕を閉じた。11月は公用で1週間位出かけていたので、打ち合わせの予定が合わずゴタゴタしていた感じだった。それでも、まあ頑張った気がする。生まれつき、人前で話すのが得意ではないので、ずっと緊張していたけれど、発表後の全体討論が、成ケイと一緒でかなり心強かったし、妙な連帯感みたいなものが、ほんの少しだけあった。とりあえず、難関を突破したような開放感が、安心感を与えてくれた。宇大は、場所的にも他大学との交流が少ないので、良い経験になった。
3日目は、胃痛と過度の寝不足のため、私はマネージャーとしての役割に従事し、先生や先輩達の活躍に、熱い視線をおくり、素敵な半日を終えた。帰途は、やはり、再び、早い時点で迷いに突入し、先輩の方向感覚をとりあえず信用し、不安なまま合宿が終わった。
「ジョイントゼミについて」 970146A 降籏幹子
家庭を持つ社会人学生である私は、2日間の外泊は現在の状況では難しい。だから今回はジョイントゼミで発表する課題についての下調べのお手伝いに徹した。「在日朝鮮人学校教育」のグループに属したが、石見さんと野村さんの学問に対するパワーはすごい。中途半端な形での参加の私は、そのパワーに後からついていくのがやっとであった。物事に対して前向きな姿勢と現象を的確な視点で思考する力は、今時の学生にしては(私も学生ですが…)貴重な存在である感じた。とても勉強になった。ジョイントゼミに向かい他のグループの熱意もすごく、大学のゼミらしいゼミナールであった。参加できな私は残念であった。もし、この文章を読んでいる方、大学生らしいゼミを体験したいと思ったら行政学演習または中村祐司研究室を訪ねてみてください。
「ジョイントゼミ勉強会に参加して」 k980131U
戸石 智香子
ジョイントゼミに参加することはできなかったが、じっくりと、2002年のサッカーワールドカップについて調べる機会に恵まれたので、自分としては得るものが多かった。毎週の演習のなかで、成果を各テーマごとに発表することで、一方通行になりがちな大学の講義とは少し違うという印象だった。また、毎週レジメを作成していく過程で自分のテーマに対する知識が不足しているとか、漠然としていることに徐々に気付くことができた。それまで私が知っていたサッカーワールドカップのことといえば、主にテレビからであった。しかし、今回は受け身ではなく、自分から苦労して情報を集めたので、やりがいがあった。
それらの成果を自己満足に終わらせないためにジョイントゼミに参加すべきだったのかもしれない。
「ジョイントゼミを終えて」 国際社会学科 4年 960102H 青木 和華
今回の館山市の中央学院大学セミナーハウスで行われた行政学ジョイントゼミ合宿は、大変良い体験となった。
まず、今回の宇都宮大学からの参加者の年齢は去年に比べて若く、勢いがあったので事前研究もしっかりしていたし、また、発表内容も柱がしっかりしていたのでとても分かり易い発表だったのではないかと思われる。
二つめに他大学の発表に対しても積極的に質疑をし、お互いに価値ある時間を作り上げる事が出来た。
三つめには1つの演習題目にいろんな視野からの課題をみつけ、それに対しての研究方法、進め方、まとめ方、発表のし方など沢山の研究のし方を学べたと思われる。
他大学との交流は順調に行われ、打ち上げのコンパでは、大いに盛り上がる事が出来た。翌日もスポーツ大会はソフトボールでピッチャーをさせていただき、最後まで楽しめた。セミナーハウスの食堂は西麻布のおしゃれなバーの様な雰囲気があり、おいしくいただいた。今回は特にこの三日間を有意義に過ごせ、とても満足している。
最後に、館山まで車に乗せていただいた上ノ段君は運転が上手で惚れそうになるところだった。
でも、彼女がいるし、私にも彼氏がいるのでやっぱり、そっち方面は論外な男だ。
ジョイントゼミがこの先も毎年ずっと続けられたら良いのにと思う。 以上
「ご意見番として参加して」 国際社会学科 4年 k960116 小笠原幸司
私は,2回目のジョイントゼミ参加でした。今年は発表をする形での参加ではなく,『ご意見番』といったところです。去年は発表をしたのですが、自分のグループも含めて,最後の最後までバタバタして,煮詰まった結論を出すことができなかった感があります。
それに比べ,今年の発表グループはしっかりとした段取りや結論付け,発表の練習などしっかりしていたので、よくやったと私なりには思います。今年は分科会の司会をやったんですけど,なかなか難しいものでした。介護保険をテーマにした分科会でしたが、介護保険と一口に言ってもそこには色々な切り口が存在し,1つのテーマに絞って討論するのがなかなかうまくいきませんでした。
ジョイントゼミは多種の大学の意見を聞くことができます。思いもよらない意見が他の大学から出てくると自分の視野や価値観が広くなっていくのを感じました。自分の意見を持たずにこの会に参加すると、こういった感じが無くなってしまうと思います。自分と違う人間と意見交換するのは人間同士のコミュニケーションの中でも有意義なものであります。
今まで接することがなかった私の大学の後輩とも接点を得ることができたのもうれしいことでした。有意義でおもしろいジョイントゼミに参加する事ができました。ありがとうございました。
「宇都宮大学の幹事として参加」 国際社会学科4年 960110k 上ノ段憲治
今年度で2回目のジョイントゼミ参加という事もあり、宇都宮大学の代表としての仕事を任せられたいへんでした。しかし、去年から参加していた他大学の友達や、3回にわたる打ち合わせに来ていた人達と知り合いになり、人脈をさらに広げることができました。やはりジョイントゼミは2年連続して参加しないと、その良さが分からないのを改めて認識しました。少しでも興味がある人はぜひ参加して欲しいです。
各分科会の発表の感想としては、みんなしっかり勉強していて、自分たちの意見をしっかりと伝えていたので良かったと思います。教育班は賞をとれておめでとうございます。なにもともあれ、無事ジョイントゼミを終えることができ本当に良かったです。
「ジョイントゼミに参加して」 行政学担当教官 中村祐司
1995年の初参加以来、宇大行政学ゼミとしては今回で5回目となるが、3回目ぐらいから人集めに苦労するようになった。当初は、教育学部の社会文化コース(現在は廃止)の学生を連れていったが、このときにはゼミ制度が3、4年生まとまった形で2年間在籍するというものであったから、行政学ゼミに入った者は卒業まで2年間身近な付き合いをすることとなり、その意味でゼミとして参加することの心配はなかった。
ところが、国際学部では学生はゼミを4つ選択(今年の1年生からは2つ選択)でき、しかも行政学演習は3年前期の半期のため、参加自体についてひと工夫しなければならなくなったのである。4回目まではこの演習履修者が比較的多かったこともあり、何とか「中村祐司の行政学ゼミ」という体裁をとることができたのだが、今年は履修者が数名でしかも、この中の何名かは後期から留学することもあって、このままでは参加できないのではないかという心配があった。この時、4年の卒論生U君から「2年生にも呼びかけてみてはどうですか」というアドバイスをもらい、これを受けて、前期の「行政学概論」で募集した結果、何名かの2年生も加わることとなり、合計で11名ほどの参加となった次第である。
ジョイントゼミでは1日目は通常、教員によるシンポジウムを行っており、これはこれで2日目の学生発表をしっかりやらなければという刺激を与える好企画であったが、今年は最初から学生による全体発表という形をとった。宇大の学生はこのことを参加数日前になって始めて知ったこともあり、やや戸惑いがあったかもしれない。
学生にとってのジョイントゼミ参加の意義などについては、上記の各々の感想を読んでもらえば明白であり、私がここで口を挟むこともないだろう。中年の域にさしかかってきたこちらとしては、大勢の若者に囲まれ、接触することで「元気」の精神をもらう大変ありがたい場である。それぞれの発表の随所に感じられた資料集めをめぐる行動力やフットワークの軽さ、自己主張や体力など、「若さ」が発する魅力を目の当たりにできる職業に就いているありがたみを何度も感じた。そして、不思議なことに我がゼミ生が発表する際にはあたかも自分が発表するかのような緊張感をも感じた。ゼミ生からの質問もよく出ていてこの点もうれしかった。
また、ジョイントゼミに参加する他の教員と忌憚なく研究活動や研究者としての価値感について語りあう機会を持てるのも最大の楽しみであり、自分を再確認する重要な場でもある。学会だけではなかなかこうはいかないであろう。いずれにしても、幹事校を引き受けられず、他大学には迷惑をかけているが、何とか来年も参加したいという気持ちで一杯である。そして、次回は他大学との打ち合わせなど実務面でも中心となってくれる新2年生や新3年生が出てくれることを願っている。